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誠実であること、誠意があることについて

 誠実であるということと、誠意があることは少し違うのかな、と思ったことが近ごろありまして。

 どちらも相手のことを思いやるという点ではあまり変わりがないのですが。


 例えば、こんなことがあったと想像してみてください。

 あなたはバイトさん/バイトくんです。


 スーパーマーケットで鮮魚販売促進のため、試食販売のおしごとをします。

 おいしい生のお魚とアボカドのサラダ。ドレッシングをあいにく切らしてしまい、そのへんにあった醤油で間に合わせようとしています。


 さあ、お客さんが試食に来ました。あなたはこう言うでしょうか。


「ごめんねー、特製ドレッシング切らしてて、お醤油でもおいしいよー」


 または、とっさにこんなふうに言ってしまうでしょうか。


「この、新鮮なお魚には何と言っても、生醤油がぴったりなのよー、アボカドもコクがあるのにさっぱりしてるでしょ? 和風をたっぷり味わうにはやっぱりこの組み合わせでなくちゃ。素材の旨味をとことん引き出してる、っていうか」


 前者は、とても素直に誠実であります。お客さまにも正直だし、悪い気にもさせないかと思います。


 後者は、悪気はないのですが明らかに嘘です。

 嘘、というか、かなり盛っている、というか。

 

 それでもお客さまに対し、サービスという点ではかなりいい線いっていますよね。


 試食のバイトをした時に漠然と感じたのですが、

 ニンゲンというものは、自分に都合のよい嘘を求める時が、確かにあるのです。

 

 前者が誠実というのならば、後者は偽善、というより誠意あふれる、というのではないだろうか、と近ごろ感じました。


 どちらも人間としてふるまう中で大切なものだと思っています。


 そして、創作においても。


 誠実さも大切ですし、誠意を尽くし読者を満足させる、ということも同じくらい大切なのだろうな、と。


 自分はまだ、どちらにも至らず歯がゆいばかりなのですが。

 まあ、少しずつがんばろうかなーと、きゅっとこぶしをにぎったりしました。



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