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雷に思う

雷に思う

※※※※※※※※※※※※


 怪雨現象。ファフロツスキーとも呼ばれるその現象を作る仕事を、私はしています。明らかに人為的な物をばらまいて、噂を流す。みな空を見上げて不思議がるでしょう。その現場に、出くわした者がいました。灰色を名乗る男は、いいお日柄で、と挨拶してきました。


 今日は魚か?と聞かれて、はぐらかしました。しかし灰色は止まらず、久しぶりだからそんなところだろう、と語りました。怪雨現象というのはなんでも降ってくる。特定一種の生物、空にないはずの物。あからさまな人工物。ピザが降ってきたなんて極端な話もある。不思議ですね、と立ち去ろうとすると、灰色は言いました。


「爆弾は降るかな」


 ピザより降ってきそうだろう、と笑う灰色に憤りを覚え、一緒にするなと怒りました。我々の鉄槌は、古くは神の裁きと恐れられた。雷が落ちますよ、と言い切る前に灰色の平手が私の頬を打った。目の前がチカチカして、倒れる私に灰色が言いました。


「光と闇の転換魔法。右はぶつなよ」


 左をぶたれたら、右も。そんなバカなことをオレはしない。寝る前に考えてみな、と立ち去りました。稲妻はそんなんじゃない、と最後に吐き捨てた灰色は、もうこちらを見ませんでした。その背中に、私は何か安心したんです。

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