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暁の流星群 〜いつまでも続く平穏を求めて〜  作者: 時雨
初戦:珊瑚海海戦

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06

「敵艦の状態は?」


「敵艦からの音を確認できない他、動きがみられません」


なるほど……つまり、俺たちを待ち伏せしてたと言うことになるな


「相手はかなり手強いようだ。各自気を抜かぬように」


「「了解」」


敵艦の動きが見られない為、先制攻撃を仕掛けるなら今しかないのだが…


「…海音、俺の精神は連続したFSCの起動に耐えられると思うか?」

「ダメです」


「…俺はまだ本気で頼られるほど強くないってことなのか?」


「違います。信じているからこそ、艦長が私たちの柱になっているからこそダメなんです」


「…これより本艦はFSCを使わない、非同期戦闘へと移行する」


「ちょっと海音!?このままだとなすすべもなく一方的にやられるわよ!?」


FSCを使うことで本来必要な乗員の人数を減らしているんだ。意見はごもっともだが…


「大丈夫だ、安心しろ。俺たちとこの船を信じるんだ。きっと、()()()のように乗り越えることができる」


「…そうね。私も焦ってるんだわ。平常心を取り戻さないとね…」


今俺たちが持っている装備は

18式魚雷が4本、89式が6本、63式地形破壊魚雷が2本、新型の連続魚雷が6本、そして最後に相変化魚雷が2本の計20本を所持している


連続魚雷というのはその名の通り敵艦に衝突する寸前に内部からもう一本の魚雷を出すことで二連撃を可能としたものであり、一度爆発して脆くなったところに当たると絶大な威力を誇る


相変化もそのままの意味で、液体から急激に気体に変わることで生じる爆発を利用したものだ


「海音、第一、第二魚雷発射管に89式を装填しておけ」


「了解」


俺の指示ですぐに撃てるようにしておかないと、おそらく先手を取られて海の底へ沈む確率が格段に高くなる。


「…艦長!敵艦の機関音が鳴り始めました…架、前進し始めました!」


なるほど、向こうからお出迎えってわけだ


「速力を15ノットに落とした上で深度二五○に急速潜航」


「了解。速力15ノット、深度二五○」


「艦長、敵艦がものすごいスピードで迫ってきています。このままだと爆雷を喰らう可能性が極めて高いのですが…」


「いや、このまま進め」


伊13は騒がしくなった珊瑚海の中をゆっくりと潜り続ける


「艦長!敵艦がもうすぐ本艦の直上に来ます!!」


「…最大戦速、面舵を取りつつ海面まで急上昇」

「了解!!面舵ーっ!」


「敵艦、対潜爆雷を落としてきました!」


「葵、ヘッドホンを外しておけ」


「勿論です」


急激な進路の変更により行き場をなくした爆雷はそのまま海底へと吸い込まれていき…直後、轟音と共に船を激しい衝撃が襲う


これで、ある程度動いてもソナーで捕捉されないだろう


「艦長、敵艦が取り舵を取っています」


「了。行けるギリギリまで攻めて船の向きを反転させろ」


「反転、ですか?」


「そうだ」


次のチャンスを失う訳にはいかないと駆逐艦「架」は左へと徐々に曲がっていく


「もうすぐ海面です!五…四…」

「機関停止。至急バラストタンクに注水。負浮力を上げるんだ」


「機関停止っ…!」


直後、推進力を失った伊13は海底へと徐々に沈んでゆく


相手の沈むその時まで、自分の位置を悟られないために


「…今だ。海音!撃て!!」


「第一、第二魚雷発射開放!撃ちます!」


そうして発射される89式魚雷


「…直撃コースだな。葵、ヘッドホンを外せ」


「了解」


「着弾………今!」


直後艦内に響く爆発音と何かが壊れる轟音


これは…俺たちの勝ちだな


「葵、敵艦は?」


「…艦影が消失しました」


…沈んではいないだろうが、ある程度は安心できるだろう


「美波。今日はカレーがいい」


「いいですよー!任せてくださ…」


「…敵艦の反応が再出現!?敵艦、被害を受けていない模様です…!」


…なるほどな


随分巧妙なことをするじゃないか


「おもしろい。全員戦闘体制を続行せよ」


宵闇は、まだ何一つ切り札を出していなかったということか

俺たちは、宵闇の手の上で踊らされていただけなんだな。


そうして俺たちが撃破したと思い込み、油断するスキを狙う…そうなんだろ?


「最大戦速!取り舵いっぱい!深度三○○まで急速潜行!」


船の耐久ギリギリのラインを攻めながら俺たちは海へと沈んでゆく


「そんなこと俺が許すとでも思ったか?返り討ちにしてやるよ。塵も残らない程に」


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