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暁の流星群 〜いつまでも続く平穏を求めて〜  作者: 時雨
南極海海戦

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答えが出てこなくとも、もはやそれは仕方がないことだ


一旦考え方を改めてみよう


正直、今ここで宵闇の正体を考えていても戦況は変わらない。


こんな無駄な事を考えて一喜一憂するのはまだまだ俺が未熟な証なのかも知れない。でもそう考えることで今さっきまでの落胆も意味があるものに見えてきて不思議だな


「…今この時この場所に関係のない事を考える俺はまだ未熟だって事だ。まだ俺たちは負けていないんだから、どうにかしてでもこの俺たちの状況を勝ちにへと繋いでいこう」


「そうですね」


「よーし、この戦闘で無事投げることができたら特別な食事を用意しますね!」


この場では少し明るすぎるような、元気いっぱいな声が艦内に響く


逃げる…相手の圧で逃げるという選択肢を自らに放棄していたのか…?


「美波、それいいな」


「…えっ?」


「いや、何でもない。それでは本艦は今から浮上を開始しながら第三兵装を解除。それで空いた分の余裕をすべて第二兵装に注ぎ込んでどんな攻撃が来ても対処できるようにしておけ」


どんな攻撃も、と言ったがさすがに魚雷を4発以上食らおうものなら少なくとも中破すると言う事実は変わらないのだが、一発でも防げるだけありがたいと思おう


「了解。浮上開始後第三兵装解除。第二兵装を現時点での限界まで稼働させます」


「…艦長!魚雷の音が消失!聴音機が再び使用できるようになりました!」


「嬉しい報告だね。それで、今の敵の潜水艦隊はどこにいるんだ?」


「…!?真下です!真下から私たちを追うようにして浮上してきています…!」


俺たちの手は全て読まれていたって事だな。

もしくは、無意識のうちに敵の上を取っていたのか


「そのまま放置だ。今から転舵して攻撃をするなんて無駄な動きは不要だからな」


「了解…あれっ!?」


…どうしたのだろう


「艦長、水上に宵闇の姿が見当たりません!」


「…もう一度よく聞いてみてくれ。聞き逃しなどは?」


「だからないですって!!本当にやばいですよ。私たち宵闇にまんまと出し抜かれたんですよきっと」


「…それじゃあ、後ろから追ってきている潜水艦は俺たちを沈める、もしくは兵装の技術を盗むために居ると?」


「そこまでは断定できませんが…旗艦を含む宵闇の水上の艦隊を逃したのは事実です」


自分たちはあくまで連合軍側の技術や思考パターンを知るための道具に過ぎなかったって事か?


だとしたら相当な馬鹿者だな。うちの艦は試験艦に近い扱われ方をされて来たんだ。他の艦達が同じような動き、思考をしてくるはずがない。それにこの伊13に積まれている兵装は相当高価なはずだ。量産をすることなんてまず出来ない


「大丈夫だ、落ち着け。敵は俺たちを出し抜いたつもりかも知れないが、俺たちが沈んでいない以上まだ終わりじゃない。今から敵潜水艦の殲滅を開始する…本当に、海上には一隻の艦も居ないんだな?」


「…はい」


「なら良し。おそらく、この戦闘の間ずっとバッテリーのみでの兵装解放は厳しいことになると思う」


「…また起動する気ですか?」


「しょうがない事だよ。欲しいものが無償で手に入るわけがないんだ。もし手に入ったらそれは相手の手の上で踊らされているのと一緒。自分の身を削る勢いで戦わないと、この戦闘は生き残れない」


勿論、俺のFSC軌道が失敗しようものなら指揮官の損失による士気の低下や心の余裕を奪うことに繋がりかねない。


「ここは俺に、命を賭けてもらえないか?」


「…貸し一つですよ」


「ハッ、艦長に対して貸しを作るだなんて、随分と大胆になったものだな。よし、お前らの命は俺が預かった。仕切り直しだ。これより、本館を追跡してくる敵潜水艦を適切な方法で殲滅する」


「「了解」」


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