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私の恋は終わらないんだからね!  作者: 石上 三歳
シャ〜ボン玉、飛〜んだ!〘度重なる慟哭〙ダビング ミス・フォーチュン

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19/23

卒業式

そろそろ...

「良かったねぇ〜♪同じ高校だよ♪」


恵子の言葉に恵子ママは


「...ほんとに良かったわ。まさか落ちるなんて」


「ちょっとママ!?落ちてないから!」


恵子が言い訳しようとするも


()()合格の意味...分かってる?!」


「も〜こんな日(卒業式)に蒸し返さないでよ〜」


恵子ママに諭され恵子は不貞腐れながら文句を付けた。


卒業式も終わり三人で外に出ると、耕にぃと純玲がシャボン玉で遊んでいた。


「おっきいの作れる?」


恵子が妹に声をかけると


「おっきいの?」


と聞き返すので私は


「ゆっくり息を拭いてごらん」


そう言うと妹はゆっくり息を吹こうとするが上手くいかない。


耕にぃが「()()()()がやってみようか?」


と言うと妹が「はい!」とシャボン玉セットを突き出した。


耕にぃが上手に大きく膨らませると妹は目を大きくして


「シャボン玉おっきい!!」


と手を叩き悦んだ。その時耕にぃが一瞬「うっ...!」と口を抑える。


「どうしたの?」と私が聞くと「シャボン液が」と言うから


「耕にぃ、鈍臭い」と苦笑しながら私はハンカチを手渡した。


後ろを振り向くと皆が微笑ましく見てる中、妹は何回か大きなシャボン玉を作ろうと頑張って...


「出来た!!!」


悦んだ瞬間直ぐ割れてしまったが皆で


「出来たねぇ♪」「大きかったね♪」「凄い凄い!」


と褒めまくった。


気を良くした妹はもっと続けようとしたが


「無くなっちゃたね」


耕にぃが優しく妹の頭を撫でながら囁くように言った。


「終わっちゃたぁ」


妹がそう言うと


「それポイして来るから頂戴♪」


と恵子ママが両手を揃えて差し出した。

妹はシャボン液の無くなったシャボン玉セットを手のひらに乗せて


「ありがとうございます♪」


お辞儀をした後、満面の笑みで応えた。


「流石に5歳になるとシッカリしてきたわね」


恵子ママが妹の成長振りを見ながら恵子を見て


「アナタも見倣って欲しいわね」


「最近ママが私に冷たい」


「「「アハハハハハッ」」」


三人声を揃え(私と耕にぃと恵子ママ)()笑うと


「お兄さんまで酷い」


恵子が不貞腐れた。


その後皆で駅まで行き、電車に乗って最寄りの駅で降りた。


「カラオケってよく考えたら初めてじゃない?」


「言われてみればそうね。何か卒業式の後の定番て感じで来ちゃったケド」


私達二人の声に妹が


「チカチカ目が痛い」


と言うので恵子ママが


「さぁ入りましょうか?私も実は初めてなのよ♪」


「えっ!?」


ソレを聞いて耕にぃが少し嫌そうな顔をした。


「耕にぃはあるの?」


私がそう聞いたら小声で「一度だけある」と目を逸らしながら答えた。


多分中学か高校どちらかの卒業式で行ったのだろう。


「じゃあ皆耕助君に付いてこー♪」「「おー!」」「おー!」


恵子ママの掛け声に私と恵子が続き遅れて妹も続いた。


「マジかぁ···覚えてるかな?」


ため息をついてカラオケ店に入って行く耕にぃの足取りは、とても()()()()()()

カラオケって今でも卒業式の定番なのかな?

そして耕助の足取りが重いのは...

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