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私の恋は終わらないんだからね!  作者: 石上 三歳
シャ〜ボン玉、飛〜んだ!〘度重なる慟哭〙ダビング ミス・フォーチュン

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15/23

見たことある天井

最初の4行は「。」を付けない事で夢現を表現してみました。

付けた時になんか違和感が...

白く高い天井に大きな窓


外は明るいのに日差しは入って来ない


寝たまま目線を下げると誰も居ないベッドが見える


もう一度窓に目をやり外を見る


「知らない病院だ」


一瞬父と義母(両親)の死が夢だったのかと思ったが、知らない風景と自分の身体(成長期による変化)を見て違うと理解した。


自分でも不思議なくらい落ち着いていた。


耕にぃと純玲と自分だけ...


普通の家族構成じゃない。


恵子家族にお世話になっている。その事だけで忘れていられるような事じゃないのに...


「どうして...忘れていられたの?玲子(義母)さんだけじゃない。御厨家(耕にぃの両親)に、自分の両親まで!」


いや...厳密には忘れてなどいない。正確には


()()()とか()()()とか()()とか...

そんな当たり前の感情(人間らしさ)を忘れていた。


……ガラガラガラガラ


「起きたのか?」


やってきたのは耕にぃだけだった。

ベッド横にある椅子に座り耕にぃは


「大丈夫か?」


と慈愛のこもった声で、同じ位優しい目で


「耕にぃ〜…」


包まれていると、今更ながらに気付い(6年間も気付かなかっ)た。


震える声で耕にぃの名を呼び手を握ると、耕にぃはそっと抱きしめてくれた。


ガラガラガラガラパーン!!


「ねぇね〜〜〜ぇ〜〜〜!!!」


けたたましく扉を開け純玲が飛び込んできた。

靴を脱がせる間もなくベッドによじ登り、驚いた私の胸にしがみつき


「ねぇね〜〜あぁぁぁ〜〜〜んっ!!!」


まだ3歳にもならないのに(純玲)は私の感情と、おそらく自分の中にもあった普通じゃない、どう表現したら良いか分からなかった感情(モノ)同調し(重なっ)たのだろう。

後に知ったが私が恵子ママの車を見てフラッシュバックした時、妹も大泣きして暴れ出したと聞いた。






騒がしくしたせいで人が集まって来てしまい、恵子と恵子ママが病室前で謝り倒していた。

私は妹の頭を撫でた後、額を重ねながら笑顔で


「ゴメンね」


そう言いながら妹の涙を()くと妹も


「ねぇねも♪」


と言いながら私の涙を(ぬぐ)ってくれた。

次の話だけ現在視点になります。

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