よみがえる恐怖
作中で触れてませんがこの日は室内遊戯施設のある所で純玲を遊ばせる予定でした。
「おはよー早いよ〜」
「おはよー遅いよ〜」
「なんでやねん!30分前やで!」
私の韻を踏んだクレームに韻を踏み返すも内容がボケな為、思わずツッコミ入れてしまい...
「出た!?関西弁!」
恵子がケラケラ笑うと
「駄目でしょ恵ちゃん!」
恵子ママが怒った。同時に妹がやって来て
「おはよー」
口裂け女のままで玄関まで来た。
「あらあら純玲ちゃんすごいお口ねぇ」
そう言いながら恵子ママは鞄からウェットティッシュを取り出し、妹の口周りを綺麗にしてくれた。
「ありがとー」
「どういたしまして♪」
二人のやり取りが落ち着いたのを見て
「預かります」
と言って私は汚れたウェットティッシュを受け取ろうとすると
「沙織さんはしっかりものねぇ♪誰かさんと違って」
恵子ママが私にソレを手渡しながら恵子を見る。
「ママひどい」
むくれる恵子に着替えた耕にぃが挨拶すると
「おはようございます」「おはようございます。耕助君」
二人が挨拶を返す。耕にぃは
「二人とも着替えといで」
私達にそう告げ再び鹿島親子に向き直り
「上がって待ちますか?」
「今日は車で来たから車で待ってますね」
耕にぃに聞かれ、恵子ママは乗ってきた車を指しながらそう答えた。
「私は残ってるね」
恵子の言葉に「はいはい」
と恵子ママは答え車に向かった。
着替え終わった私達が玄関に行くと恵子ママが居ない。
「あれ?恵子ママは?」
私がキョロキョロしてると
「「あそこ」」
二人して同じ方向を指した。
指された方を見ると恵子ママがこちらに気付き手を振ってきた。
私はその時ゾクリとしたが何故か分からなかった。
気にせず妹の靴を履かせたが、私は知らず知らずの内に急いで色々済ませ玄関まで来た耕にぃの腕を掴んでいた。
「沙織?取り敢えず階段降りてからにしてくれ」
言われて初めて気付く。
「うん」と答え私は手を離す。
階段を降りて恵子ママの元に近付く程、鼓動が早くなるのが分かった。
私はどうしようもない不安を感じながらも、何を恐れているのか分からないまま近付き
「どうぞ〜」
車の扉が開き後部座席を目の当たりにした瞬間...
耕にぃの両親と自分の両親、義母の突然死した所を思い出し私は!!!!
「あっ!、いや!!、嫌!!!、イヤァァァァァァーーー−−−−………」
その場で倒れ意識を失った。
フラッシュバック...強烈なのはなった事ありませんが、小さいモノなら皆有るのではないでしょうか?




