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大神一家のその後

いつも家族の心配をしていた琉。彼の望みが、意外な形で実現することになりました。

 「 三焼山(みやけやま)噴火」

「1773年以来のマグマ噴火」

「入山規制始まる」

「山頂で10数人の死体発見 顕現教(けんげんきょう)信者か」

「顕現教 噴火鎮めるため生け贄を」

「謎の女性失踪事件 顕現教が関与か」


 三焼山噴火後、山頂で多くの焼死体が発見されたことで、マスコミがやっと顕現教の存在に気がついたらしい。

 今までも「顕現教」は「1773年の噴火以来、水蒸気爆発しかしていないのは、教祖『犬神現』様が自らの身を火口に投じて、噴火を鎮めている」という教義を掲げ、宗教法人として登録していた。

 しかし、ビラも配らないし個別に家庭訪問もしないので、三焼山周辺の地域でも、その存在を知るものはほとんどいなかった。

 たった2人、理子の双子の弟妹(きょうだい)礼王(れお)那王(なお)だけが、顕現教から脱出して地下活動をしていた。

児玉医師はこの2人と接触でき、情報収集をすることに成功できたのだ。そして今回、始めて生け贄の救出に成功したので、礼王と那王の2人は、マスコミ各社に情報を流し始めたのだ。

 勿論、桔梗学園に大神一家が無事救出されたことで、情報流出が出来るようになったのだ。

 目的は「犬神現」を発見し、彼らの目的をあらわにし、顕現教を壊滅させることだ。



 三焼山の事件から1週間たって、大神琉は、真子学園長から薫風庵に呼ばれた。


「琉君、久し振り。家族の皆さんはどう過ごしていますか」

「真子学園長、このたびは僕の家族を助けていただいてありがとうございます。


次男の玲は九十九農園でいつもの通り働いています。珠子さん達が、マスコミから守ってくださっているので取材を受けることはないのですが、中学には足が向かないようで、このまま休学させようと考えています。


琥珀と玻璃も今まで通り、子ども食堂で働きたいようですが、外部から来る子達が好奇の目で見るようで、今、紅羽と舞子のベビーシッターのような仕事を請け負っています。


琳と琵琶は、桔梗学園の生徒さんに混じって勉強させて貰って、何人か友達も出来たようです。

瑠璃は琵琶たちと会えて大喜びです。弟が出来たのも嬉しいようで、絶好調です」


「絶好調はよかったですね」

「すいません。言葉が過ぎました」

「いいのよ。ところでこのままというわけにはいかないので、あなたの家族の今後について話し合いましょう。まずはあなたの希望を聞いてもいいですか?お母さんに聞いても(らち)があかないでしょ?」


「真子学園長。兄弟について話すより、まず、母について話していいですか」

「そうね。お母さんの希望をあなたは聞いたの?」

「はい、母はここの厨房で働きたいそうです。母は、三焼山の噴火で、光二や教団の人が犠牲になったのは知っています。でも、すべての人が死んだわけでもありませんし、『犬神現』はまだ生きているのだと思います。だから、母は復讐が怖くて、もう一歩も外に出たくないそうです。母をかくまうことで、桔梗学園に被害が及ぶ可能性があるなら、母は整形をしてもいいとまで言っています」


「なかなかの決意ね。こちらも顕現教の調査をもう少し続けたいので、お母さんの希望は取りあえず受け入れましょう」


「それから、妹達も顕現教のターゲットだという話なので、妹も匿っていただきたいのですが」

「そうね。次の生け贄が、8人の子供の中の女子なんだって、身の毛もよだつ話よね。

でもどうやって匿おうと考えているの?」


「これは兄弟には話していないのですが、8人が揃っていてはいけないと思っています。

小学生以下の4人は、中学に上がるまでは、ここで母親の元に置いてやりたいです。

しかし、琥珀と玻璃は海外の分校に連れて行って貰えないでしょうか。1年掛けて語学をマスターすれば、気の利く、元気な子達なので、役に立つと思うのですが」


「その件は玲、琥珀、玻璃、琳の4人も交えて、話したらどう?

今、オーストラリア分校へ行く人選をしているんだけれど、行きたくない子は連れて行けないからね」


真子は自ら切ったル・レクチェを琉に勧めた。

「洋梨、美味しいわよ。ところで、あなた自身の将来はどうしたいの?」

「自分は、今回のことで、ドローンの操縦を(きわ)めたいと思いました。蹴斗がもしオーストラリアに行くとしたら、ドローンパイロットが減りますので、自分が技術を磨くしかないと思いました。

ですからKKGで働かせてください。勿論、エンジニアの夢も捨ててはいません」

「そうね。来年度はファーストチルドレンの抜けた穴をあなたに埋めて貰いたいと思っていたのだけれど。セカンドチルドレンは、久保埜(くぼの)達女の子が多くて、男手が足りないの。理系の先生役も少ないのよね。まあ、二足の草鞋(わらじ)もいいでしょ?」


「ところで、あなたにはパートナーにしたい人はいないの?」

琉は鮎里を思い出したが、すぐ頭の中で打ち消した。

「俺は女運が悪いみたいで、ストーカーみたいな女にばかりつきまとわれて困っているんです」

近澄子(ちかすみこ)下田苺香(しもだまいか)を思い出して言った。


「じゃあ、追っかけられるほど、もてるってわけね」

真子学園長はにっこり笑った。

「いや、多分、利用しやすい男だと思われているんです」


夜も更けてきた。

真子の話はこれで終わりそうになったが、琉は大切な話が合ったことを思いだした。

「あっ、最後に今家族で宿泊棟に暮らしているんですが、このままでいいんですか?」

真子学園長は、ル・レクチェの最後の一切れを口に入れ、にっこり笑って言った。


「さあ、自分で考えてください」

真子も、鮎里も桔梗学園の人はいつも最後に突き放す。

最後まで甘えさせてくれないのだ。

それは、自分で決めた道でないと、上手くいかなかった時、必ず人のせいにしたくなるからだ。

「失敗を恐れず行動すること」

失敗してもここでは誰も非難しない。そういう意味でここは「学校」なのである。




琉はまず、次男の玲と話し合うことにした。

九十九農園の朝仕事が終わった、朝食時間に「農家レストラン九十九」で待ち合わせる約束をした。

12月は人参(にんじん)(ねぎ)の収穫や出荷のための仕事があるが、それが終われば割と自由な時間がある。


「兄ちゃん、おはよう。もう体調はいいの?」

玲はおおらかな性格だ。琉が瑠璃を連れて急にいなくなって、兄弟の面倒を一手に引き受けることになっても、それに関して文句を言ったことはない。お陰で九十九農園でもかわいがられているようだ。

「玲君、お兄さんと一緒に朝ご飯食べるでしょ」

「珠子さん、いつもすいません」

「今日は、ル・レクチェをデザートにつけておいたわ」


玲はル・レクチェを食事の前に美味しそうに平らげた。

「玲はいつも、デザートを先に食べるよな」

「ああ、残しておくと下の連中にねだられるから、好きなものは早く食う癖がついているからな」

「琥珀と玻璃が、玲のお陰で飢えなくて済んでいるって、感謝していた」

「あいつらは白萩地区で食べているから、琳と琵琶の分だけだけれど。

流石に母さんに食わすと、光二にバレるからな」


「母さんはマインドコントロール受けていたわけじゃないみたいだぜ。俺達を人質に取られていたから、言うことを聞いていたみたいだ」

「そうか。光二は俺達の父親じゃなかったんだろ?」


琉は中学生にこの話は受け止められるか不安だったが、意を決して伝えた。

「この話は、玲にしかしないけれど、あいつは顕現教の信者でただの監視役だった。本当の父親は犬神現という教祖様らしい」

「8番目に『現』という名前をつけたのも、生まれ変わりって訳か」


琉はふと思いついて玲に提案した。

「『現』の出生届出してないから、まだ、別の名前に出来るよ」

「俺達でつけちゃおうか?父親代わりに育てているのは俺達だもんな」

「そうだな。『珠』の字つけないか?」

「いいね。珠子さんの『珠』。じゃあ『珠季(たまき)』はどう?『季節』の『季』」

「『伯仲叔季』の『季』は末っ子って意味もあるし、末っ子だから『(とめ)』とか『末』なんてつけられるより数億倍いいな」

「兄ちゃんは学があるな。よく分からないけれど、すごくいいと思う。出生届は兄ちゃんが出すんだろ。母さんに提案してみたら」


「そうするよ。母さんは桔梗学園の厨房で働かせて貰うよう、真子学園長に頼んだんだ。当分、外に出なくて済むように」


「で、今日はその報告で俺のところに来たの?それとも三焼山での武勇伝を話しに来たの?」


琉は胸から引き出したくない黒い塊が流れ出すような気がした。


「玲にそういう風に言われるとは思わなかったよ。あの晩のことは『超黒歴史』だから、思い出させないで欲しい。言えるのは、死を間近にすることはあんなに怖いとは思わなかった。胃壁が壊れて血が出るまで吐いて、最後には失禁したんだから。

山頂に数時間も転がされていた母さんも寒かったし怖かったと思うよ」


「ごめん。兄ちゃん、そんなつもりで言ったんじゃない。かっこいい兄ちゃんが自慢なだけなんだ」

「いや、かっこ悪かったから、このままでは終わらせたくなくて、ドローンパイロットとエンジニアになりたいって、真子学園長にお願いした」

「応援しているよ。俺は農家が向いていると思っているから、ここで働き続けたいな」

「それはいいんだが、勉強はどうしたい?」


珠子が食器を下げに来た。

「玲君、桔梗学園で勉強しなよ。農家は経営や先進技術の知識がないとやっていけないから、中卒では跡を継がせられないよ」

「珠子さん、跡を継ぐって・・・」

「孫の剛太とも話はついているんだ。剛太は富山分校の責任者だからね」

「琉君、玲君のことは私から真子姉ちゃんに話を通しておくよ。住むところは男子寮にしなさい。琉君も、男子寮がスカスカで泣くほど寂しいんだろう?」

「誰からそんな話を聞いたんですか・・・」




 小学校4年の琳は反抗期真っ盛り。玲のようには話が進まないので、琉は琳とは時間を掛けて話し合うことにした。

「へー、『現』は『珠季』って名前にするんだ。俺の名前も変えてくれよ。『淋病』の『淋』と間違われて、ずっとからかわれてきたんだから」

「いや、『尾形光琳』の『琳』なんだけれどな」

「まあ、いいよ。桔梗小学校にはもう行けないんだろ?俺も琵琶も」


 白萩地区の子供広場には、平日の昼間には子供の姿はなかった。クラフトゾーンの人たちが、最近設置してくれたベンチはカラフルで、古民家の白壁に塗られた色とトーンも同じなので、海外の公園のようなお洒落な空間になっていた。

ベンチに座った琳は、栄養不足だったため、小学校2年生くらいの身長しかない。多分色々なことでいじめられてきたのだろう。すべてネガティブに考える癖が出来ている。


「琉兄ちゃん。俺達ってこれからどうなるの?」

「琳はどうしたい?」

「金もないのに、どうも出来ないだろう?」

「このまま、ここにいたいなら、桔梗学園の小学生と一緒に勉強する。住むのは母さんと弟や妹と一緒に桔梗学園の母子寮に住む」

「そして、兄弟の子守か」

「いや、学校に行っている間は、瑠璃も珠季も保育施設で預かって貰える。兄ちゃんは瑠璃を預かって貰って勉強していた。瑠璃がいてもいいって、部活動の仲間が言ったから、部活動も出来た」

「ゲームの部活?」

「まあ、そうとも言える。お風呂は広いし、旅行にも行ける」

「そして、金がかからない。琉兄ちゃん、ただより高いものはないんだぜ」

「そうだな。ただだからって、勉強をサボる人はここにはいない。勉強のレベルは高いし、今回みたいに命をかけるような仕事もしなければならない。でも、仲間がいるから大丈夫だ」


「ここにいたくない場合の選択肢はないのか?」

「それは、家族と離れることになるけれど、聞く?」

「一応聞きたい」

「桔梗学園には分校が5つある。まだできて5年なので、子供は5歳くらいの子しかいない・・・」

「嫌だな。そこでも子守だろう?」


琉は頭を抱えてしまった。確かに琳の兄や姉は苦労して子守をしていた。琳自身は子守をしていなくても、いずれ自分もあれをしなければならないと考えると、子守に嫌悪感が湧くのも仕方がない。「子供は自分勝手に生きるのが当然だ」という考えを変えない限り、桔梗学園の生活は厳しい。


「じゃあ、しばらく今やっているみたいに桔梗学園の小学生と一緒に勉強をしてみないか?それからでも選択肢を変えられる。

ただし、『働かざる者食うべからず』だ。『ただ』で食うには、サボらず勉強をすること。

頼まれたことは、気持ちよく行うこと。女子を馬鹿にしないこと」

「最後のは何故?」

「いや、馬鹿に出来る女子はいないか・・・」




 琥珀と玻璃の話は、ナイーブなものになるので、1人で話す勇気がなくて、玲にも同席して貰った。

場所は松子さんが自宅の1室を貸してくれることになった。


「それで、琳はこのまま桔梗学園の小学部に進むことになったんだ」

以前より少し女性らしい体型になった琥珀が口火を切った。

「でも、なんかトラブル起こしそうだよね」

「外の悪い連中と出会う可能性を考えると、桔梗学園の中の方が安心なんだけれど」


玻璃も玲も、琳の性格の問題点は十分承知だった。

「ところで、お兄ちゃん、顕現教とうちの親との関係はどうだったの?」

琉と玲は顔を見合わせた。

「すまん、R12の話なので、今のお前達には話が出来ない。ただ、お母さんが狙われたように、次に狙われるのはお前達なので、2人の安全を考えて、進路を一緒に考えていきたい」

「R12って何?エッチなこと?」

脳天気な返答をした玻璃に、穏やかな玲が声を荒立てた。

「顕現教のメンバーはまだ存在していて、お前達を狙っているって言っているんだ!」


琉が玲の肩を優しく押さえて、話を続けた。

「桔梗学園が顕現教のその後を調査しているが、過激な宗教はすぐは消滅しない。

今のところ桔梗学園の本校が一番セキュリティが固いので、白萩地区から桔梗学園の敷地内に移動したらどうかと考えている。勉強も桔梗学園の中学部で続けられる。住むのは母子寮かな。高校生になれば高等部女子寮に住むことになる」


「母子寮には母さんと私達6人で住むの?」

玻璃の質問に、琉は根本的なところを失念していたことに気づかされた。桔梗学園の母子寮の部屋は、母1人子1人(双子の場合2人)のサイズである。


「ねえ、私と琵琶、玻璃と瑠璃、母さんが琳と珠季と住むってどう?」

琥珀の提案に玻璃と玲がすぐさま賛成した。

「いいね、琳に珠季の世話をさせようよ。大神家の仕事だわ。私達だって、小学生の頃から下の子供の世話をしていたんだもの」

「いいかもな。俺が最初、高等部男子寮で琳の世話をしようと思っていたけれど、目が届かないよな。ついでに、一雄さんも高等部男子寮に来てくれると、いいな」


九十九農園で一緒に働く一雄と暮らせれば、楽しいかと玲は考えたのだ。


「琥珀の案はいいな。琳が納得するかどうかは説得次第だ。玲は農場の仕事も入るから、琳のすべての行動には目が届かないもんな。

一雄は駄目かも。すぐ京と一緒になって、出ていっちゃうかもよ」

「お兄ちゃんは誰か恋人はいないの?」

(最後はいつもこの話題だ)

「玲兄ちゃんの方が早く彼女が出来るかもね」


玲は悪気もなく、女子に告白された話を始めた。

「この間、深海由梨(ふかみゆうり)ちゃんって子に、レストラン九十九で声かけられたなぁ。

『クリスマス暇ですか』って最近の小学生はませているね」


「玲、その子は琥珀や玻璃と同い年なんだけれど。気をつけろよ、あの子は頭脳派なんだから」


琉は兄としての心配だか、焼き持ちか分からないことを口走っていた。



翌日、真子学園長に話し合いの結果を伝えると、すぐさま施設や体育管理者の仕事が回ってきた。

働かざる者()()べからずである。


男子寮管理者は駒澤賀来人(こまざわかくと)から玲に、体育施設管理者は三川杏(みかわあん)から琥珀に、女子寮管理者は久保埜万里(くぼのまり)から玻璃にバトンタッチされた。

そして琉は駒澤賀来人と久保埜万里と一緒に高等部の授業担当になった。

琳は、久保埜笑万(えま)と一緒に、母子寮の施設管理に携わることになった。


「えー。俺は小学生なんだぞ。布団運んだり、トイレットペーパー補充したり、そんな難しいこと出来ないぞ」

「琳君、君の前に私の手伝いしていたのは、小学校4年の生駒千駿(いこまちはや)ちゃんだったんだけれど。千駿ちゃんは小学3年から2年間しっかり仕事してたね」

「うるさい。そんなのは女の仕事だ。男の仕事はないのか」

「そうだね。玲君みたいに朝早くから農場で働く力仕事か、飯酒盃(いさはい)医師の助手として、熊撃ちについていくか?年齢的に銃は撃てないけれど、熊の解体ぐらいは手伝わせて貰うかも。そうそう飯酒盃医師は噴火する山に降りていって、君のお母さんを助けてくれた人だ。きっとすごくかわいがってくれるよ」

笑万はにやっと笑って、上から覆い被さるように、琳を見下ろした。


琳は、琉が言った「馬鹿に出来る女子がいない」という意味をやっと理解した。



琉君の下の弟たちも、今まで出番がありませんでしたが、なかなかの個性を持っているようです。

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