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コスプレ大会 その5「雛祭」

鳴弦めいげんの儀」って1回だけ見たことがあります。知人の結婚式の出し物で、東京大学の弓術部の人がやってくれました。結婚式ホールに「おーーーー」と言う声と、弓を鳴らす音が響き渡って、今でも目に浮かびます。その方は、お家が弓道の道場をやっているとか。これなら、悪霊も退散するよなって、感動したのを覚えています。

 柊のチームは、最後の出番だった。

くじ運としては悪くないが、高校チームの「制服」の盛り上がりを打ち倒すような自信はなかった。

しかし、風太(ふうた)(りん)が抜けて人数が減った小学生や、どうしてもコスプレ大会に出たい高齢者チームを仲間に引き入れた責任もある。


大きく息を吸って、チームの仲間に振り返って、檄を飛ばした。

「これは、コスプレ大会です。ダンス大会ではありません。皆さんの作った最高の衣装を、観客の皆さんに堪能して貰いましょう」


 舞台上方のモニターで、ビーグル犬のココがこのパフォーマンスが最後であることを告げていた。雅楽の曲が流れる舞台には、四段の緋毛氈(ひもうせん)が敷かれた段があり、そこに雛人形が静かに並んでいた。灯りはぼんやりとしていて、一番下の段に強くスポットライトが当たった。そこには、琵琶と瑠璃の兄妹(きょうだい)四十物李都(あいものりつ)が仕丁の姿で座っていた。


「ああー、時間だね。笑い上戸(じょうご)、泣き上戸を連れて、お客様を迎えに行こうか」

台笠を持った怒り上戸役の李都が、上手に台詞(せりふ)を述べ、真ん中で沓台(くつだい)を持った瑠璃の背中を押した。瑠璃は真剣な顔で、沓台を持ち舞台袖まで歩いた。兄の琵琶が手を引こうとするが、瑠璃が首を振って、とことこ歩いて行くのを、母の理子だけでなく、観客はハラハラしながら見守った。練習では途中で泣き出したり、沓台を落としたりと散々だったが、今日の瑠璃は、ビシッとしていた。


柊は「まず一つ目の心配事が終わった」とため息をついた。


次は松子、啓子、ひなた、四十物李華(りか)、涼の五人囃子(ごにんばやし)だった。李華は息子と一緒に出られるというので、いとも簡単にチャーリーズエンジェルを脱退した。そして、息子のために「灯りをつけましょ雪洞(ぼんぼり)に~」と歌まで引き受けてくれた。


涼は、小さい頃、町内の祭りで笛を吹いていたので、祖母のために一肌脱いだ。松子、啓子、ひなたの3人は、チーム全員の衣装を縫うだけでなく、松子は小鼓、啓子は大鼓、ひなたは太鼓の練習までこなしていた。

 

 息子の四十物李都は、演奏が終わって大きな拍手を受けて下がってきた母に、恥ずかしさで真っ赤になった顔ながら、「お母さん、格好よかった」と抱きついた。李華は、そんな李都をしっかり抱きしめた。


 3番目に登場したのは、東城寺と西願神社それぞれの跡取り東城寺雄太郎と西山武嗣だった。

「悠太郎右大臣殿、会場には美しい女性がたくさんいるが、どちらが先に嫁を貰えるか、弓で決めようではないか」

「武嗣左大臣殿、弓争いとは勇気があるな。私の腕前を知らないのか?」

餅搗きでは、独身男性と言うことで、研究員のお姉様方の注目を浴びていた二人だった。


台詞を言うと、二人とも片袖を脱いだ。そして、最初は悠太郎が弓をキリキリと引き絞った。

舞台の袖には巻藁(まきわら)があった。距離はさほどないが、何より本物の和弓だ。


初めて和弓を見た会場の人々は、矢が()れないか固唾(かたず)を飲んで見つめた。

悠太郎の弓は巻藁の中央近くに、しっかりと収まった。

会場からは、安堵のため息が漏れた。


つづく、武嗣(たけし)は悠太郎より一回り大きく太い弓を持ち出した。

東城寺は柔道場があったが、西願神社は弓道場がある家系だった。

兄の英嗣(ひでつぐ)は甲子園に行くほどの野球選手だったが、就職したのは消防署だった。

跡継ぎの弟の武嗣は、弓道場も継ぐので小さい頃から弓道一筋の男だった。


「右大臣殿、わずかな練習でよくそこまで上達したな。さて、皆さん、このまま弓争いをしても、私が勝つことは目に見えている。そこで、弓を引く前に、一つ、神事をお見せしようと思う」


そう言うと、武嗣は舞台の真ん中に進み、矢をつがえない大弓を持って、静かに深呼吸をした。

「これからお目にかけるのは、『鳴弦(めいげん)の儀』。平清盛の臨終の時も悪霊退散をすると言って、弓を鳴らしましたが、私はこれから、日本を襲う天変地異が収まるよう祈祷したいと思います」


観客も審査員も初めての儀式に身を乗り出した。


「おーーーーおーーーーーー」


大地を揺るがすような低い音が会場中に響き渡った。

武嗣の喉から出ている音なのだが、低く太く、大地の底から響き渡るような音だった。

そして、大弓を武嗣がギリギリと引き絞る。

ギリ。ギリ。ギリ。

ビーーン。

弓が弾かれた音はなんと、この広い体育館の窓ガラスまで反響させた。

ビリビリビリ


3回繰り返し鳴らされた弓の音は、お互いにぶつかり合い、体育館自体を清浄なものにしていった。


すべての反響が消えた後、武嗣は、弓を持ち替え、悠太郎と同じ場所から矢を放った。

矢は巻き藁の真ん中に当たった。


 左大臣役で少し髪に白髪を入れた西山武嗣は、ゆっくりと巻藁に近づき矢を引き抜きながら言った。

「申し訳ないな。悠太郎右大臣殿、私の方が、少し中心に近かったようだな」

左大臣に相応しい豪華な衣装の武嗣は、軽々と雛壇を上がって、三人官女の一人、古田(あまね)に手を差し伸べた。


「お嬢さん、私の手を取ってくださいますか?」

この展開は、残った2人の官女にとっても意外な展開だったらしい。

「ちょっと周、いつの間に?」

 周は姉に向かって、ピースマークを出して片目をつぶって見せた。

「恋はちょっとの勇気で、上手くいくのよ」

武嗣は、周の手を取って雛壇をしずしずと下り、舞台からはけてしまった。


 悠太郎は、(しばら)く目をつぶった後、意を決したように、ゆっくりと雛壇を上がり、小畑氷河(おばたひょうが)の前で片膝をついた。

「色々誤解があったかも知れないが、俺が嫁に欲しいのは、氷河さん、君しかない。

結婚して貰えないだろうか?」

なんと、懐から結婚指輪を出してのプロポーズだった。


氷河は、真っ赤な顔をして、目をつぶっている悠太郎を見て、ゆっくりと左手を差し出した。

観客席から歓声が上がった。

悠太郎は氷河を軽々と抱き上げ、耳元に囁いた。

「母さんが言った言葉は、『和風の部屋を、新婚夫婦のために洋風の部屋にしようか』って言う確認だったんだ。決して君の足が義足であることを問題にしたわけではない。勘違いさせて御免」

「餅搗きの時は、女の人に囲まれてニヤニヤしていたじゃない」

氷河はちょっと拗ねてみた。

「俺は、君を忘れようとしても、忘れられなかった」

氷河は、悠太郎のギブアップを聞いて、満足そうな笑顔を見せ、そっと悠太郎の頬に唇を寄せた。

観客から湧き起こる歓声を受けながら、悠太郎は氷河を横抱きにして、雛壇をゆっくり下りていった。



 雛壇には1人の官女、古田円と男雛しか残っていなかった。

この雛人形飾りの不思議なところは、女雛の席に誰も座っていないところである。

男雛は、真っ白な顔でぴくりとも動かない。

ライトが最上段に当たって、その動かない男雛の正体を、観客が詮索し始めた。


「え?あれ誰?少しも動かない。人形じゃない?」

「ロボットかも知れないわ」


 最後の三人官女古田円は、去って行く氷河に大きく手を振ると、話し出した。

「さて。ライバルはすべて消えたわね。じゃあ、私が女雛の席に座りましょう」

そう言って、最上段に円がよじ登ろうとする瞬間、


「ちょっと待ったぁー」

体育館の観客席の上方から、メーヴェに乗った男が降りてきた。


数多くのドローンパイロットがいても、こんな狭い室内でメーヴェを操縦できるのは、琉しかいない。


琉は雛壇の近くにピタリと機体を寄せ、円に手を差し伸べた。円は迷わず琉の後ろに立ち、琉の腰に腕を回した。二人は、冷やかしの口笛や声を浴びながらニヤニヤしながら、観客席上空を飛びさった。



 琉達が去った後、雛壇に残った男雛に注目が集まった。

ピクリとも動かない人形のような男雛。


すると突然、雀の(さえず)りが聞こえた。

次に、マイクを通した声が聞こえる。

「雀の子を犬君(いぬき)が逃がしつる、伏籠(ふせご)の中に籠めたりつるを(雀の子を召使いの犬君(いぬき)が逃がしてしまったの、籠の中に閉じ込めておいたのに)」


源氏物語「若紫 垣間見(かいまみ)」の有名な一節である。

この場面は、天下のイケメン光源氏が、将来妻になる紫の上(むらさきのうえ)を、垣根の隙間から覗き見る場面である。

まだ幼い紫の上は雀を捕まえて、籠に入れて飼っていたが、召使いが逃がしてしまったので、怒って文句を言っているのである。


舞台の上には、若紫(わかむらさき)(幼い頃の紫の上)に(ふん)した梢がトコトコ登場した。

そして、周囲を見回した。


流石にこんな小さな子に鬘を被せることが出来なかったのか、髪はいつもの薄茶色のウエーブのままだったが、上には紫の濃淡の「(すみれ)」の(かさ)ねの細長を着ていた。

美少女、梢の白い肌に、紫色の着物はよく似合っていた。

転ばないように足首までの短い(はかま)だったが、それでも引きずるような上着は、梢には重かった。


梢は、ステージの上で何かを捜しているようだった。


(しま)いには、誰もいないので不安になったのだろうか、急に振り返って、着物に足を取られた。


ずてん


梢は暫く、自分の着ていた着物の中でもがいたが、誰も助けには来てくれなかった。


梢は不安から最初はすすり泣きだったが、そのうちに大きな声で泣き出してしまった。

観客も舞台袖を見るが、誰も助けに来る気配は見えない。


「あっ」

観客の誰かが雛壇の上を指した。


人形のように動かなかった男雛がゆっくり立ち上がった。

(しゃく)で顔を半分隠しながらゆっくりと緋毛氈(ひもうせん)を降りてきたのだ。


梢だけはそれが誰だか分かって、両手を広げると、男雛は慣れた手つきで抱き上げた。


マイクから男の声が聞こえた。

「さあ、いらっしゃい。私の家には綺麗な絵がたくさんあるし、雛遊びもできますよ」

光源氏が幼い紫の上を、自邸に誘う台詞(せりふ)が聞こえた。


そう言って、紫の上を抱いた光源氏が退場するや否や、再び、マイク越しに今度はおぞましい声が聞こえた。

「光源氏や、そのような幼い子にまで手をつけるのか?私のところにはもう訪ねても来ないのに」


見上げると、六条(ろくじょうの)御息所(みやすんどころ)生き霊(いきりょう)に扮した啓子が、髪を振り乱して空中に浮かんでいる。流石、伝説のドローンファイター、空中に浮かぶことなど苦にもしない。


六条御息所は、光源氏の年上の彼女だったが、中々自分を訪ねてこない源氏を恨んでいた。

最後には、源氏の正妻の「葵の上」が懐妊したことで、嫉妬に狂い、生き霊になって、葵の上を呪い殺してしまうのだ。


観客は、今まで空席だった女雛の座に、うずくまる女性がいることに気がついた。


十二単で、冠をつけた女性。それは、源氏の正妻「葵の上」だった。葵の上は、ゆっくりと顔を上げた。

顔を隠していた扇を取り落とすと、切れ長の美しい目元の姫だった。


葵の上は首に巻き付く髪を解こうとする。勿論髪の持ち主は、六条御息所。

葵の上の、白い喉元にしっかりと黒い髪は巻き付いていて、どんなに引っ張ろうとしても切れない。

掻きむしる爪で、白い喉元に、赤い血の跡が何本も見える。


苦しさに暴れる葵の上は、足で雪洞(ぼんぼり)を蹴倒してしまう。

倒れた雪洞からはゆっくりと炎が上がっていく。


のたうち回る葵の上は、炎に(おび)え、緋毛氈を()って逃げようとするが、首に絡みついた髪の毛に引っ張られ、下に逃げることも出来ない。


観客は迫真の演技に固唾を飲んで見入った。


葵の上はのたうちながら、仰向けに倒れた。胸を掻きむしるので襟元がはだけ、爪でひっかいた幾筋もの傷が露わになる。十二単の裾もはだけ、白い太腿(ふともも)が見える。

髪が巻き付いた手を空中に「助けて」と伸ばすが、最後には力なく腕が緋毛氈の上に下りていき、葵の上は目を開けたまま、事切れた。

舞台は一度激しく炎に包まれたが、その炎が静まった時には、緋毛氈の上には誰もいなかった。


最後のパフォーマンスは、怪談仕立てで、終わった。


「本日の出し物はこれで終了です。15分の休憩の後、表彰式です」

モニターで司会のココが休憩を宣言して、初めて観客席から拍手が湧き上がった。

観客席では「誰あの人?」と口々に囁く声が聞こえる。



 観客席では、苺プリンのスプーンを(くわ)えた講内が、満足そうにさっきの映像を味わうように目を閉じた。


 講内は柊に美男子と美女の二役をするように命じたのだ。本当は、美男子柊だけでも良かったのだが、柊がそれでは勝てないと主張するので、女装するための作戦いくつか伝授した。


作戦の1つ目は、柊と分かってしまうので、声は出さないこと。

2つ目は、手や(すね)には男らしさが出てしまうので、出すなら太腿の一部分だけを出すこと。

3つ目は、女装をする時は、他に人がいると大きさが分かってしまうので、一人で舞台に立つこと。


 炎に包まれた舞台で、緋毛氈の中に落下した柊を抱きとめたのは涼だった。

「助かった。あんまり頭を下にしていたんで、頭がクラクラするよ」

「後で、映像見ようぜ。迫真の演技だ。梢ちゃんは一雄の腕で泣き疲れて寝ている」

「有り難いな」


柊は、首に巻き付いている黒い糸を切り取り、涼と一緒に体育館奥の武道場に潜り込んだ。

着る時も大変だったが、直衣(のうし)の上に、早変わりで十二単(じゅうにひとえ)も着ているので、脱ぐ時も人の助けがいる。


武道場の反対側で、六条御息所の衣装を脱ぎ終わった啓子も手伝いに来てくれた。

「本当は十二単は紐一本で切られるはずなんだけれどね、雛壇の上で暴れたからね。紐がこんがらがっているわ」

「すいません。こんな綺麗な衣装を、血糊で汚してしまって」


上半身裸になり、(かつら)も脱いだ柊は、今度は強力な化粧落としで顔や胸、襟足から背中を拭って貰った。

「本当はシャワーを浴びないとならないけれど、今日はパーカーのフードを(かぶ)って表彰式に出ろ。髪もスプレーで固めてあって、今は直らないからな」


 武道場のドアを舞子が遠慮がちに開けた。

「柊、もう開けていい?表彰式始まったよ」

涼から借りたパーカー姿で、観客席に座った柊は、モニターには、特別賞の発表結果が写っているのを見た。



加須恵子(かぞけいこ)審査員特別賞 『白雪姫』 賞品 エスコンフィールド野球観戦券+宿泊券」


「琉、やったじゃないか?家族旅行できるな」

柊は席を取っておいてくれた琉に話しかけた。

「いや、兄妹(きょうだい)で相談したんだ。父さん母さんの二人で新婚旅行をして貰おうと思って」

「それもいいな。次に、美規(みのり)さんの審査員特別賞が発表されるよ」


珊瑚美規(さんごみのり)審査員特別賞 『制服』」

高校生達は抱き合って喜んだ。賞品は「苺スイーツの試食券10枚」が選ばれた。会場で誰かさん達が食べている苺スイーツが美味しそうで、全員一致で決まったそうだ。


「いよいよ優勝だな。柊は自信があるんだろう?」

「全力は尽くした」


「優勝は『雛祭』。では、光源氏は誰だったんでしょうか?ステージに上がって下さい」

「ほい。柊、上がって来いよ」

「えー。嫌だよ。みんな、正体が俺でがっかりするだろう?でも、勝つ気でこの時のためにメイキング映像を用意しておいたんだ」


 司会のココがモニターから消えて、化粧をしない柊が画面に映し出された。

講内美々(こううちみみ)から研修を受けていた(まどか)が、まず、柊の胸元から襟元まで白粉を刷毛(はけ)で塗り、眉毛を短く切り上げ、その上から厚いファンデーションで眉毛を消し去った。

 口紅はぽってり厚く、目元はほんのり赤い紅を差し、太いアイラインで目元を仕上げていく。

会場からは、ほーっとため息が起こる。

 手も真っ白に肩まで塗り上げ、爪先にほんのり紅を差す。(あご)や手にシャドウを入れ、少しでも細く見えるように工夫をして、襟足は刈り上げ、烏帽子(えぼし)(かぶ)った。着物は薄紫の上着に黒い袴、袴には後で太腿が見えるように、切り込みが入っている。


一端(いったん)美しい直衣(のうし)姿の「光源氏」になった後、早変わりの映像も流された。烏帽子を外して、長い髪の(かつら)を被り、額には輝く冠を被せ、十二単に見えるように、襟に幾重(いくえ)にも掛け衿(かけえり)を縫い付けた上着を肩から被せ、腰を細い帯で縛って、「葵の上」が完成した。


 会場からは拍手が沸き起こった。賞金100万円を受け取りに壇上に上がったのは、楽器演奏の練習をし、ほとんどの衣装を縫い上げた、松子・啓子・ひなたの3人だった。


「賞金100万円で何したい?松子さん」

「啓子さんこそ、何したい?」

「私はドバイに行ったからね。ひなたさんは?」

「子供達とどこか温泉にでも行きたいね」


 一番の功労者3人の希望を受けて、小学生との北海道温泉旅行が計画された。勿論、行くのは「雛祭」チーム限定ではなく、桔梗小学校中学校、桔梗学園合同で連れて行くことになった。


柊は、今回の引率は榎田の両親と四十物李華に頼み、計画は深海由梨(ふかみゆうり)大神琥珀(おおかみこはく)玻璃(はり)の3人に任せることにした。行き先は北海道分校。温泉もあるし、牧場もある。

向こうの子供達とも交流させてもいい。

氷河は悠太郎と一緒に、北海道分校の小畑氷魚に会いに行くのだそうだ。

古田円は、大相撲の期間連日ドローンに乗っていたので、旅行は行かないと言うし、古田周は、武嗣と小旅行に行くと言っていた。涼は柔道の練習がある。


 柊はドローンでメンバーを北海道に送り届けたら、「久し振りに札幌テイネスキー場でスキーでもやるか」とぼんやり考えていた。梢は瑠璃と一緒に遊びたがるので、琥珀と玻璃がついでに面倒を見てくれるそうだ。

柊は何の気なしにスキー場に行きますが、・・・・。

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