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柊の弱点

週末に、まとめてアップするリズムが、できればいいと思っています。最初については少し書き込みたくて、もたもたしていますが、来週は、「食堂会議」「文化祭」などのイベントに入っていきたいと考えています。

残酷描写やBLは、なかなか出てきませんが、念のためR15設定したのであしからず。

 14時からの学習は数学だった。「eスポーツ・ゲーム演習場」は「クラスルーム」と同じB2なので、(りょう)(けい)はほぼ同時に「MEN28」と「2806」のクラスルームに滑り込んだ。

 午後も最初は数学のレベルを判定するテストを行う。舞子と紅羽と涼が同じレベルだというので、涼に「2806」のルームへ行けとの指示がタブレットに表示される。すごすご女子のクラスルームに入る涼と入れ違いに、圭が男子のクラスルームに向かった。

 「2806」ルームでは、舞子と紅羽が待ち構えていた。

「いらっしゃい。うちら、マイペースで行こう。本当は圭に教えて貰いたかったけれど、レベルが高すぎて申し訳なかった」紅羽に茶化されると少し気が楽になった。レベルが低いと言っても、この3人も受験校の高校3年生である。それぞれの勉強の仕方は確立しているので、高校2年生と高校3年生の問題集をざっと復習するのに、1ヶ月もかからないであろう。


 「MEN28」では、電子ホワイトボードに映し出される、数学オリンピックレベルの問題を3人で解くように指示された。過去問に近い形の出題は(しゅう)が強かったが、全く見たことのない形式の問題には圭が力を発揮した。(りゅう)は一回解いた問題でも、別の解き方はないか、もっと早く解ける方法はないか食いつくタイプだった。

柊はそんな琉のやり方にいらついて、「早く次の問題に行こう」とせっつくのだが、圭までも一緒に考え始めるので、最終的には、椅子に座り込んでしまった。


 そんな柊に琉が声を掛けた

「なんで、柊は早く次の問題に行きたいの。受験問題じゃないんだからもっと楽しもうよ」

「次に進んだら、別のステージに早く進めるだろう?」

「俺たちは、もう大学受験しなくて良いんだから、早さを求めなくても良いんじゃないか?それよりも現場では、条件が色々変わるんだから、引き出しの多い方が応用が利くと思うんだけど、板垣さんはどう思う?」

「呼び方は板垣さんじゃなくて、圭でいいよ。まあ、どっちも一理あるから、やり方を一つに決めなくてもいいとは思うけれど、3人で勉強しろって言うんだから、早さを競わなくてもいいんじゃないか。あたしは、琉のやり方が面白いからこっちをやりたいけれど」


柊は、2人に自分のやり方を否定されたことより、まだ自分が大学受験を意識していることにショックを覚えた。もし、桔梗学園に向かなかったら、ここを出て大学受験をしたい。そのためには11月頃高等学校卒業程度認定試験(旧大検)を受けなければならない。保育施設施設長の越生(おごせ)は、ここから出て短大の資格を取ったという。ここに瑠璃(るり)を預けて大学に行けばよい。柊は頭の中で計画を立て始めた。


そう考える柊だったが、瑠璃は桔梗学園で産まれたわけではないので、ここに預けておくことはできないということには気がついていない。絶えず自分に都合の良いように考えてしまうところが、柊の欠点である。

そして、琉や涼のように「背水の陣」で帰京学園に来たわけではないので、片足は安全だと思われるところに置いておきたいのが柊なのであった。

 柊が悶々(もんもん)と考えている間、琉と圭は和気藹々(わきあいあい)と問題に取り組んでいた。

 そして学習のついでに、琉はドローンレース部への入部も、圭から取り付けていた。意外とちゃっかりしている琉であった、


ぽっちゃり柊君の成長を、皆さんご期待ください。

初めての作品なので、皆さんから感想とかいただけたら嬉しいです。

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