第五話 リプライ
「私の名前は、サラメル・アラシアンズ王という。私がお主を召喚した。なぜかと言うと、この国アルミッド王国、いや、この世界は窮地に陥っている。魔王アリトラによって世界が滅びるかもしれぬ状況だ。しかし、ここに勇者がいる。お主は世界を救うため召喚された勇者だ。この世界を魔王から守り抜き、英雄となる者だ。」
「へ?」
「だからそういうことだと…。」
どういうこと一回死んで.。
何かあったはずだ何だ?何?
何故思い出せない?
何か重要な…。
まずは、あの女のことから先だ。
俺の死を防がないと。
何か未来を変えなきゃ。
「王様‼︎私は、一度部屋へ戻りその後こちらの執事?の方と手合わせしたいのですがよろしいですか?」
「あ、ああ、よかろう。ケイルス、相手してやれ。」
「はっ、かしこまりました。」
これで未来は変わるな。
王の部屋から出て一段落し、ケイルスが僕を呼んだ。
「とあ様準備はよろしいですか?」
「あぁ。」
「とあ様まずあなたのステータスを…。」
「あ、ステータスなら見られるから。ステータスオープン!」
ん?
なんか前より上がってる…。
1回殺されたからか?
レベル 5
攻撃力 2500
素早さ 3000
能力
「事実変更Lv1」
「フェイクフェイス」
「フェイクボイス」
「フェイクボディー」
「能力コピー」
あれ?増えてる?
「ケイルス、攻撃力2500とかっていい方?」
「平均値は騎士の中では1000と呼ばれていますので相当かと。
攻撃力2500だったのですか?」
「いや、違う違う」
そうか、ステータス偽造で低く見えているのか。
切り札として置いとくのもありか…。
「我が国の1番の攻撃力値は、10000ですから。」
「10000!」
「でも伸びしろはあるからまあ俺勇者だしいけるか。」
「ですが大体はレベル20で攻撃力などのステータスは留まりますから攻撃力10000は難しいかと」
「じゃあ、1回話はやめて本題といこうか。」
「では、手合わせ願います。」
「はあっ!!」
その振られた木刀は、僕の木刀にずっしりときた。
強い一振で!!
相当強いに違いない。
ん?なんか違和感が…。
「とりゃ!」
攻撃力が強いからこのくらいなら木刀が割れるくらいは…。
「は、早い!!」
見えなかった。
どう振ったらああなるんだ?
疑問と驚きが込み上げてきた。
「まだまだですな。」
「でもステータスでは…」
「恐らく、とあ様は、自分を凄いと思い込みすぎているか体か頭がステータスを追いついていないかのどちらかかと。」
そうなのか?
そんなことが有り得るのか。
じゃあ、少しづつこのケイルスとの手合わせをすることで追いつくのか?
「ケイルス。追いつくにはどうすればいい?」
「まず体力作りや魔法操作からかと」
「そうか、うん、ありがとう」