第四話 漆黒の暗闇の中にて
そこには、漆黒の暗闇の空間が広がっていた。
今は、痛い苦しいなどの感覚がなく無だった。
まるで宇宙空間に飛ばされたような感覚だ。
「君は死んだんだ」
この言葉が頭の中に響いた。
この声は心地良くも悪巧みのありそうな女性の声で、いつまでも聴いていたくなるようなでも何故か信頼しそうになってしまうような声である。
何かそういう魔法なのか?
「では、君に一つチャンスを与える君はこれから先何度も何度も死ぬだろう」
何を言っているんだ?
わからない。
「そこでだ。君は死ぬたびに君が死んだ三日間以内で一番安全だと言える時に意識を送ろう。つまり、死に戻りのようなものだよ。さあどうする?そうするかい?」
確かに勇者である以上色々な危険なことが起きるかもしれない。
しかも僕は一度死んだこのままこれに了承しなければ僕は終わってしまう。
この世界は天国地獄などがあるかということもわからない。
だからこの世から消滅してしまうかもしれない。
ーーーー選択肢がないじゃないか。
「はい、そうします。」
僕は、力強くも弱々しくもない平静を取り繕った声と顔で答えた。
「じゃあ、君に一つヒントを与えよう。」
なんだ?
「人の本質を見極めろ。全てを疑え。そして信じるものは信じぬけ」
「これがヒントだ。」
「これによって君にどんな影響をもたらすかな?」
そして後ろを見ると徐々に明るくなってきて真っ白な世界が広がると魔法陣が何個も何個も展開された。
すると、魔法陣が下からスゥーッと上がり少しずつ転送?されたようだった。
とあは、今度こそと心に決めて魔法陣から去っていった。