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生成絵の魔術師

作者: 彼方

◎生成絵の魔術師


 AIについて、その存在を良しとするもの、否定するもの、様々だ。何が正しいとかはおれにはわからない。意見する気もない。将棋のAIについて言えば、AIによる評価値と最善手。あれがあるだけで将棋番組がとても面白くなった。


 ただ、今回の彼女はAI云々よりもその『呼び名』について怒りを覚えているのだろうという事は感じ取ることができた。


 そう、『AI絵師』という呼び名について。


 察するに彼女にとって『絵師』とは称号であるのだ。安易に使っていいものではない。そもそもペンも握らずに絵師を名乗るな。と。

 すごいのはこの仕組みを作った人であって、アンタはただの利用者に過ぎないのにクリエイターぶった呼び名なのは許さんぞ。と。


 例えば『棋士』ってわかりますか?将棋の人のことです。

 これ、『プロ棋士』という呼び方はしなくて、プロだけが『棋士』なんです。おれは小説内で『プロ棋士』という書き方をあえてしてるけど、それは本当は間違った書き方だということ。プロだけが棋士。


 彼女にとっては『絵師』もそんなニュアンスなんじゃないのかな。おれも絵師っていうのはプロのことだと、そういうものだと思ってるし。


 プロ絵師だけが絵師。だって、師匠の師っていう字を使うくらいだから相当の腕前ってイメージにはなるだろ。それをね、気軽に『AI絵師』なんてカッコつけたりしたら…ねえ。ざけんなよ!ってなる人はいて当たり前だよねえ。絵、なめとんのか、と。


 いや、パソコンを使って絵を描くことはあるよ、プロでもそれはあるけど。AIに考えさせて生成させてるのは我々が思う絵師のそれじゃないんだよね。そこに本人の芸術的技術は無いわけだから。


「もっと中二病爆発させたような痛々しい呼び名でいいんじゃないかと思ってます。『生成絵の魔術師』とかw」と彼女は言ったが。生成絵の魔術師ってかっこいいなとおれが思ったのは内緒だ。

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