表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/19

第三話:報告と方向性

「そうだね。が国のぞくは、まだりょうから上がってくるぜいしゅうらすもの。ぞくたるもの、働かずしてらすものという古い考えが強いが……」


「そう習いましたわ。この国は寒く、育てられる作物も少ないのだもの。

 もっと商業に力を入れて、そちらからのぜいしゅうを増やすのも良いかと思うのよ」


 りょうしゅかんに帰り、夕食の席であれこれ見てきた事、思っている事をお話したの。


 夕食には、お父様、お母様、新(りょう)しゅたるお兄様、弟が一人と妹が二人。それと、以前ははくしゃくりょうりょうしゅかんいんきょ生活なさっていた、お祖父様とお祖母様がそろっているわ。


 だんしゃくりょうしゅかんせまい食堂は、家族でひしめいている。


「それはいけないよ。ぞくは」


「父上は口をはさまないで下さいませんか?」


「そうだとも。りょうけいえいさいのないそなたは、だまっておれ」


 お父様が意見をべようとすると、すかさずお兄様とお祖父様がたしなめられる。


 お兄様は当主なので当然。お祖父様は当主はゆずったのだからと、りょうけいえいに口を差しはさむ事はなさらないようにしていらしたの。それをお止めになったみたい。


 だけど、みんな、お父様が嫌いではないのよ。ただ、りょうけいえいさいがないのは骨身に染みて理解したから、そちらへ口をはさむのは禁止っていうだけなの。


 お父様は、とてもりょうみんを大切にされる方だったわ。ほとんどのりょうでは、こう()三という重税がほとんど。お祖父様は、こう()四で。お父様はさいがいさくがあれば、がいに応じてこう()八にまでげんぜいなさる方だったの。


 それは、お祖父様にすらできなかった事。そうしてでも、お父様はりょうみんえないようにしていらしたのよ。


 さいはなくっても、りょうみんを思う心は三代のなかでずい(いち)。そして、それを実行なさる事もできたりょうしゅであられたの。

 それは誰もが認める、お父様のらしい点であり、なかなかのできる事ではない事も分かっているからよ。


 うふふ。そんな優しいお父様だから、が家はいつもびんぼうだったけれど。理由が理由だから、ぜいたくができなくっても、もんを言う気にならなかったわ。


「ふう……。まあ、しゃくはこれ以上落ちようはないのだし。ぜいしゅうだけでまかなうには、限界に来ているのも分かっていた事。サヴォーも、商業はやるべきという考えだしね。

 やってみても良いだろう」


「ええ、それが一番だと思うわ」


「その目玉に、育つのが早く、うまあぶらの牛。ストロベ(リー)(クォ)(ーツ)といった、カナリアの見てきた物もというのは、私も調べてから判断するよ」


もちろんだわ。そうなさって下さいな」


 調べる事は大切だもの。見込みがありそうならさいようで良いの。


「話は変わるが、カナリアは剣も魔法も、かなりすじが良いと、えいに付いていた者達がめていたよ」


「まあ、本当?」


「ああ、が国は、女性であってもえいできる事はとくとされている。もうすぐ十四(さい)になるぞくじょが、ランクCの単体の魔物まで落ち着いて対応できるのはそうないと言っていたよ」


たおすのは無理でも、対応は何とか……」


「それで良いよ。逃げ延び、命があれば良いのだから」


「そうですわね。まだけんさんは積みますが……、本当にまた教師をおやといになるの?」


「カナリアにも、まだ小さい下のていまいにも教師は必要だ。高給が必要な評判の良い教師はやとえないが、なるべく良い教師を探して付けるよ」


「分かるはんなら、私が教えても良いぞ」


「お祖父様が? それも有難い事ですわ」


 りょうけいえいどうに乗るまでは、お祖父様とお祖母様が。りょうけいえいどうに乗ると、お兄様はこうげん通り、私と幼いていまいたちに家庭教師を付けて下さったの。

 誤字報告、ありがとうございます。


 お読み下さって有難うございます。お楽しみ頂けましたら幸いです。


 面白かった、良かったなど、お気楽に下の

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 にて、★1から★5で評価して下さいね。


 いいね!も、宜しくお願いします。


 続きが気になった方は、ブックマークして下さるとすっごく嬉しいです!


 感想や応援メッセージもお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【事実は小説より。異世界ライフがリアル】も宜しくお願いします。女の子が主人公の、異世界転移してからの日常の物語です。 【お父様!今時、深窓のご令嬢なんてもう古いのよ!―伯爵令嬢は、旅をして婚約者を見付ける―】も宜しくお願いします。 【貴族の家名と領地名は違うよ】も宜しくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ