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ドキドキ

「……そうだったんだ」

 キョウはすんなり納得した。

 リゾにしろ、レンにしろ、自分のことに詳しいと思っていたのだ。


 試しにキョウもその水晶を手に取ってみるが、魔力を失ったキョウがその水晶を使えるはずがなかった。



「その……」

 ファウはなんだか言いにくそうに説明する。

「今、あなたが目を開けたまま動かなくなってて、それで誘拐されてた時にレンとリゾが同じような状況になってたのを思い出したの。それでまたリゾが何かしたんだと思って、今、リゾの家に行って帰ってきたとこ……」


「そうなんだ。今のはさっきの説明通り私が自分の意思でしたことで、リゾは関係ないよ」


「……それは分かった」

 ファウは申し訳なさそうな表情だ。

「勝手に家に入るような真似をして、リゾにもすごく申し訳ないことをした思う。反省しなきゃ」


「リゾに会ったの?」


「あ……いえ、留守だった」


 ファウは咄嗟に嘘をついてしまった。

 ファウの脳裏に先ほどのリゾと女が裸で抱き合ってた映像が残っている。


 心のどこかで最高位はそういうことはしないと思い込んでいた。それが女性とそういうことをしてる時に自分が邪魔してしまったのは恥ずかしく、とても申し訳なく思っていた。

 そして、まだあの映像が脳裏から離れずドキドキしていた。


 この動揺を抑えるために、キョウに抱き着くのも違うような気がした。

 とはいえ、先ほど意識のないキョウに抱き着いてはいたのだが。



 ファウは大きく深呼吸してなんとか落ち着く。

 違う話題を出す。



「私が来れたということは、リゾもここに来れるということよね?」

 キョウは頷く。



「この剣、どうにしかしたほうがよくない?」

「ん……?」

 キョウは悩む。

 キョウとしてはリゾが来るのは歓迎であるが、いきなり家の中に来るのは……


「いっそ壊してしまう?」

「いや、それは……」

「そうよね」

 ファウにもキョウの考えがわかっていた。




「……ひょっとしたら?」

 ファウはふと思い出した。

「リゾはこの水晶に気づいてないかも?」


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