表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月色の砂漠~長老の野望~  作者: チク


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/33

指名

 それもムリはない。

 一番隊と二番隊の合同訓練中に襲撃されたのだから、二番隊の誰か、あるいはレファイ家の誰かが謁見に向かうべきだと長老以外の皆が思っただろう。


 だが、この後の長老の言う『レファイ家に恨みのある者の犯行かもしれない。レファイ家の者は家を守るべきだ』という言葉に納得してしまっていた。

 さらには、謁見に赴くのは魔導師の肩書もあるクスナが最適ということも言っていた。

 それに皆納得したのだが、なぜか帰って来た長老は怒り心頭だった。


 ゲイだの男娼だのとても汚い言葉でぶつぶつ罵っていたので、弟のガイルに聞いてみた。



 神殿に近づくにつれクスナが具合悪そうにしていて、島に着いた頃には立っていられないほどになっていたのだという。

 それで謁見に赴くのはムリという判断で、神殿の外でクスナは待機していたのだが。

 最高位のケイはわざわざ神殿から出てきて、クスナを介抱したのだという。

 だが、それは介抱というよりも、ハグしたり妙に体を密着させたりしていたのだとか……


 その様子はケイの方がクスナを気に入ってたようだったとか。



 そんな話を思い出しながら、ミンは、自分が叱られなくて済んだことをほっとしたりもしていた。




     * * *


 次の日――


 一体の環境維持ロボが中央の泉の前にいた。

 泉を通り抜け最高位の住まう神殿へと行きたいのだが、泉に入れずにいた。


 キョウだった。

 キョウは水の前で二の足を踏みつつ、結局は諦めた。


 そんなキョウは小舟に乗って、謁見に向かう長老とクスナと兵士を見た。


――昨日も謁見に行ってたのに?

 キョウは不思議に思ったのと同時に、神殿に行けるのがうらやましくもあった。





     * * *


 クスナは、自分が謁見の場に呼ばれたことに少々驚いていた。

 いろいろ秘密を知りすぎてしまった気がする。


――まさか、口封じ?

 そんな不安もよぎった。

 ……いやいや、さすがにそんなことはしないだろう。



 というわけで、長老とともに神殿に来た。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ