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ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
お礼に今日と明日は、2話ずつ投稿します。
明日は0000と1100の予定です。
今後は、どう進んでいくんでしょうか?
もう少しお付き合い下さい。
石板から戻って来ると、フレアは再び広間にいた。
どこから来ても、石板に行くにはこの広間を必ず通らなければならない。
しかも2階は、初心者がたいまつ無しで通れるほど単純ではない。
それを知ってて、たいまつと薬草が置いてあるが、町の道具屋の2倍近いのはダンジョン価格か?
薬草の値札を手にしながら、ラーに声をかけた。
「石板は何もありませんでしたよ。荷物の準備に、部屋に戻ってもいいですか?」
奥でゴソゴソしている音が聞こえるので、聞き取れなかったのか、ラーからの返事は無い。
だが、奥から手だけが出てヒラヒラしている。
まぁいいということか。
フレアは自室に向かった。
フレアの自室は奥の突き当たりにある小さな部屋だ。
机と灯りとベッドがあるだけで、これといったものは無い。
ものが必要な訳ではないが、何かあったときの為に、机にしまってある手紙の処分に来たのだ。
内容的には、生きている時に見られるのは、恥ずかしい。
机の引き出しを開いて手紙を取り出すと、封蝋が取れていて、開封された状態だった。
フレアは恥ずかしさのあまり、顔を真っ赤にすると、広間に大急ぎで戻った。