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話しが飛んだ感じですが、抜けているわけではありません。
『奥様は、賢者サマ』もよろしくお願いします。
フレアは今、城の北北西にある『勇者の洞窟』の前にいた。
『勇者の洞窟』と書かれたどデカイ看板が掲げられている。
勇者がいた時代以前から存在していたが、物凄い魔力に人も立ち入れない状態だったらしい。
だが不思議と魔物は出てこなかったようだ。
魔王が倒されてから、段々と魔力が薄くなったらしく、人も入れるようになったが、相変わらず魔物は出てこない。
それが精霊の加護だったことが勇者より言い伝えられており、今までは一種のパワースポットになっている。
そして、この洞窟には、勇者が残した有名な石板がある。
フレアは、たいまつを片手にゆっくりと足を踏み入れた。
たいまつがバチバチという音をたてながら、炎をゆらゆらさせて燃えている。
辺りは真っ暗闇で、たとえ魔物が出てこないと分かっていても、不安になる。
洞窟は、人がぎりぎりすれ違うことができる幅で、フレアは左側が壁になるように進んで行く。
たいまつが無いと不安になるぐらいの距離まで進んでくると、通路が折れ曲がり、広い空間の奥からほのかに灯りが見えた。
「どうだったかな?」
フレアは不意に声をかけられた。