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「気かつきましたか?」

 

 鼻をくすぐるような、花を思わせる良い香りとともに、若い女性の声が聞こえた。


 だが、まるで自分の体とは思えない位の重さと体中の痛みで、フレアは動くことができない。


「無理をしなくとも良いのです。もう少しすれば動けるでしょう。それまではこのまま動かずに」


 体の傷がなでられる感触があって、その後に熱くなる感覚がずっと続いている。

 でも、心地よい。

 きっと回復魔法なのだろう。

 ただ、フレアが知っている魔法とは、少し違う感じがする。


 普通、回復魔法というのは、肉体の回復力のサイクルを上げ、生命力を回復する魔法だ。

 例えるなら指を刃物で切った場合、出血は止まるが、傷口はかなりの期間残ってしまうのと同じようなものだ。

 

 かなりの時間熱くなる感覚は、よほど高度な回復魔法なのだろう。

 回復が終わったら、きっと傷跡も残らないだろう。

 こんな事ができるのは、誰なんだろうと、思いながら、フレアがゆっくりと目を開けると、


 「反対から見られるのは、恥ずかしいですね」


 若い女性は目を合わせて、にっこり笑った。

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