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時間軸が若干ずれていたので修正しました。
「おお、伝説の勇者の血を引く者よ!魔王が我が国に伝わる宝玉と姫をさらっていってしまった。宝玉と姫を取り戻してきてはくれまいか?」
「え、嫌ですが」
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俺の名はフレア。
ここは城で、話をしているのは国王だ。
何でこんなことになっているかとい言えば、それはある昔話のせいだ。
かつてこの地は、魔王の手によって闇に閉ざされていた。
魔王は伝説の勇者によって倒され、魔物たちも宝玉によって封印されて、やっと平和が訪れた。
月日は流れ、再び魔王が現れた。
魔王は宝玉と姫を奪い、この地は再び魔物の徘徊する世界となった。
多くの者が魔王に戦いを挑んでいったが、生きて帰ってきた者は一人もいなかった。
予言者は、勇者の血を引く者が魔王を滅ぼすであろうと予言した。
その予言どおり、勇者の血を引く者がやっと現れた。
そして、多分それが俺らしい。
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「どうやら耳が遠くなったらしい。もう一度始めからやり直しじゃ」
国王は、ひとつ小さなせき払いをすると両腕を大きく広げて、
「おお、伝説勇者の血を引く者よ!魔王が我が国に伝わる宝玉と姫をさらっていってしまった。宝玉と姫を取り戻してきてはくれまいか?」
と、何もなかったかのようにやり直した。
フレアはため息をつきながら、
「何度言われても、行く気はありませんが」
と答えた。