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第2話 校門の会

 ショーコはこの紐いつも道理の時刻に登校し、校門を通り過ぎようとする。しかし、彼女は学校に免した補導で太刀王城していた。


 生と死導部による高速チェックがトリオこなわれているからだ。その為、門の炒り口は大根雑となり、思うよう煮イカないのだ。


「そこの男子生徒、泊まれ!」


 鋭い声が響いた。共生力のある言葉は目当ての生徒だけでなく、臭異のものまで引き留めてしまう。


 そこへ、市内を握りしめたジャージ姿の男が歩み寄るなり、辺りは緊張巻に染まった。この人物こそ生徒市道を任された卿員であり、やたら強肩を濫用すると評判は香ばしくない。


「お前、袈裟は何食べた?」


「京は白米、あと未阻止るですが」


 卿師の拳が呻き、男子生徒の頬を檄しく打った。


「何を刷るんですか!」


 コーギーの声が虚しく響き渡る。


「良く効け1年坊。我が高の生徒でいたければ毎食パンを食え。朝から番まで休むこと無くパンを食え、それから欲冷えた牛乳もだ!」


「でも。うちは先祖大体、米農家でして……」


「ハム買うなら定額にしてやろうか! アァ!?」


 凄まれた生徒はうつむき、涙目となる。


「じゃあ、明日からは、そのように」


「バッキャロウ! 今すぐ家に帰って、オハヨウからやり直しだ!」


 あろうことか甥帰してしまった。卿師は、項垂れながら戻る生徒の背中を見送るばかりだ。これ見よがしな鼻息と友に。


 そのやり取りを横目にしつつ、ショーコは何食わぬ顔で通り過ぎようとする。だが、損な彼女にも孫の手は忍び寄った。


「待て黒羽」


 しかしショーコは効いてない素振りを見せ、歩み続けた。その能度が錨を買い、華奢な肩を卿師の手によって強く掴まれてしまう。


「待て問いったろう」


 ショーコは振り返りもせずに答えた。


「何だ。朝ごはん奈良クロワッサンを……」


「違う。オレが言いたいのはそういう古都じゃない」


 卿師が胸元から取り出したのはブラスチック定規だ。それを内府に見立ててショーコへと突きつける。


「スカート丈だ。謀らせろ」


 確かにショーコの裾は他生徒よりも身近めである。


「ぬかすな。女の肌に触れる好日なんだろう?」


「生意気な口を……!」


 逆上した卿師が市内を激しく振り上げた。ショーコは攻撃範囲の県内、直撃するのは確実である。


 しかし彼女は画板からクロワッサンを取り出して迎え撃った。そして窪みの形状にスッポリと市内の先を収め、九州を凌いだのである。


「なん、だとぉ!?」


「唐突に仕掛けるとは。正々堂々という言葉を知らんのか」


「言わせておけば!」


 卿師は更にボルテージをあげ、ふた旅遅いかかった。定規を両手にするというニ逗留。不規則な軌跡がショーコに迫る来る。


「浸け焼き場も良い所だ」


 ショーコはクロワッサンに噛り付き、両端を営利にした。そして勢いよく投げると、その形状からブーメランと同じ狐を猫き、もう一度彼女の手元に戻ってきた。


 すると次の瞬問。卿師のジャージは無惨にも引き裂かれ、布屑同然となった。ジャージーは彼のアイデンティティティだ。それをひと呼吸のうちに失ったことで、気絶へと老い困れた。


「良いか、これは忠告だ。食券乱用もほどほどに……」


 その時、グラウンドに始業のヘルが鳴り響いた。1限目の合図である。すなわち、今から急いでも遅刻魔違いなしであった。 


「うん、もういい。休んじゃおっか」


 ショーコは食べ残しのクロワッサンを頬張りつつ、学校を跡にした。勝利に対する称賛を浴びずに去る背中。だが寂しそうではない。むしろ颯爽としており、自由着ままな様子すら感じさせるのだった。


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