生き地獄の拷問
「ちょっと……マジボロくね?」
「そうでしょう」
「マジ笑えるー!」
「ギャハハハ!」
あたしたちは、町外れにある廃遊園地【ドリームランドのドリームキャッスルの前にいた。
私は毒島真理子、この街の市長の一人娘で、権力でお金の持ち合わせは何不自由なく暮らしていた。
今日は平日なのに、授業をサボって仲間と共に学校を早退し、町でハンバーガーショップで食事したり、ゲーセンで遊んでいた。お金が尽きた頃、通りすがりの弱い人間を裏路地に引き釣り込んで、恐喝で、恐喝して悪事行動な毎日を送る。
今はここにいるのは私を含めて5人の不良グループだ。
「そういえばさ、先週の山田の奴、キモかったねー」
「あのブスメガネのことよね?」
「やり過ぎじゃないかな? あれから一年でしょう?」
「まさか……おめーぜってーチクる気じゃない?」
「違うわよー!」
私達はいつも毎日通っている学校で、気に入らない生徒と教師を痛みつけた。特に気に入らない不細工眼鏡の浅間登美子をイジメていた。
トイレに連れて混んで、便所の水を飲ませたり、理由なく殴って蹴っての暴力を振るい、金銭的な恐喝を起こした。
アレは数週間前、浅間は学校の屋上で自殺した。自殺の動機は不明のまま、事件は迷宮入りにされた。原因はあたしたちのイジメが原因だろう。
「でも……アンタのパパってすごいじゃん」
「もみ消したくらいで、へっちゃらでしょう」
「だろうね、ギャハハ」
「アハハ」
「受けるー!」
楽し気ながら大爆笑する。私のパパは市長だから、警察署長との仲が良い。
隣にいる富島美智子もその署長の娘、私の友達で、父親の権力で自分の犯した悪だくみをもみ消している。
「でもね、あのイジメ自殺じゃなくて、事故死と推定したでしょう。その時アイツのババアがさ、会見で侵入したでしょう」
「マジで! チョー笑えたでしょう―!」
「しかも追い出される悔しさ」
「泣きべそしてたね」
「そうそう」
再び大爆笑する。私たちはどうしてこのボロッチい遊園地にいるのかって? あのカツアゲでビクビクと渡した奴が、怯えながら訳の分からない事を言い放つ。
『お前ら……そんなことしたら、ドリームキャッスルの奴らはタダでは済まさないぞ』
……と怯えながら逃げ出してしまう。
聞いた事があるけど、住んでいる裏野市の外れにある裏野ドリームランドは、幽霊が出ると噂されている。
「ちょっと怖くない?」
「何それ? ビビってんの?」
「るっせーな! テメー殺すぞ」
「ウヒヒー! 怖い怖い」
「おまわりさーん! 殺されちゃうわー!」
バカ騒ぎをし始める私達は、その裏野ドリームランドにあるドリームキャッスルを確かめる為、裏野ドリームランドの前に立つと、私らは完全に封鎖されている出入り口の門は入れず、仕方なくフェンスを壊して、園内へ侵入した。
「噂で聞いているでしょう? ドリームキャッスルの地下拷問部屋」
「連れてきた奴らは、一生苦しみを味わうって!」
「殆ど悪ふざけやイジメを働いた人間」
「マジで!」
「いじめや非行な行動した奴らを、このドリームキャッスルの地下拷問室に連れてく話、掲示板に乗ってたから」
私はスマホをいじっている最中に、ある掲示板を覗いていたら、【ドリームキャッスルの拷問室】という題名を目にした。悪ふざけをした人間を、地下拷問部屋に連れていかれ、一生苦しみを味わい続けると書かれていて、もう戻れないという怖い話を目にして、私達は度胸試しの為に侵入した。
園内には、何も使われていなく、今にも崩れそうな建物や、建物の壁には落書きが書かれていて、道には草木が生えて、まるで見捨てられたゴーストタウンみたいになっている。そう思っている最中に、目的のドリームキャッスルの建物に到着した。
「本当に入るのー?」
「マジでビビってるのー?」
「殺すぞ!」
「メンゴメンゴ!」
「早く行こうよ」
目の前には、中世ヨーロッパの古城みたいで、看板から【裏野ドリームランド】と英語文字で書かれていて、今にずれる様に今にも落ちそうだ。
「では、探検しましょうか」
「行きましょう」
「おー!」
私達はそのドリームキャッスルの中へと探索しに行った。
「ギャハハハ! マジサイコー!」
「ストレス解消になるね」
場内はもの凄く荒れていて、ボロボロな人形が置かれていて、私達はその人形で落ちてる鉄パイプで、ストレス発散の為に、ソイツを殴った。
「壁に落書きしても、文句言う奴らなんていないしー!」
「それに、壊し放題じゃん!」
「ストレス解消!」
ここは廃墟の敷地内、私達は何でもし放題じゃん。
石で窓ガラスを割ったり、カバンから持ってきたカラースプレーで、壁に落書きを描いたりしまくった。
「ねえ真理子、ここってヤバくね、弁償したらどっする?」
「大丈夫、アタシのパパがもみ消してくれるから安心しな」
「やっぱアタシら友達っしょ?」
「そうそう……ギャハハハハ!!」
いくら器物破損しても大丈夫、私の父親は裏野市の市会議員で、悪事を起こした事をもみ消してくれる。イヤ……自分の娘が起こした行いを隠す為じゃないか。
(自分勝手な父親には……迷惑かけている気がする)
そう思いながら私は、スプレーで文字や喧嘩言葉などの落書きをしながら楽し気た。
「地下室ないね?」
「ああ、階段らしい場所がないね?」
「マジ」
地下室に行くには、階段が普通あるでしょう。それに入り口などを探したが、どこにも見つからなかった。
「最初からなかったんじゃない?」
「マジでー! 噂は噂で嘘っぱちだったんじゃね」
「そうね」
「そう思わない。敦子……敦子?」
「どうしたの佐奈?」
「敦子の姿がいないけど?」
「え?」
突然一緒にいた敦子の姿が見えない。敦子と一緒にいた佐奈は、謎めいた顔で仰天する。
普通……敦子が移動するのに、足音空き超えるはずなのに、いつの間にか消えちゃったよ。
「ちょっと佐奈? 敦子何処に行ったの、一緒にいたでしょう。普通気づくでしょう?」
「イヤ! 私知らないし!」
「嘘言わないで、アンタと一緒にいたはずなのに、なんで気づかないの」
「本当だよ!?」
佐奈は慌てるように正直に聞かれる。真剣な眼差しで直視し、嘘を付いているそうには見えなかった。
どうして敦子が消えてしまったのかわからずじまいだ。
「じゃあ、手分けして探してみようよ!」
「そうだね」
「私と英子はアッチの方へ探す。佐奈と敏子はコッチをお願い」
「わかった」
私達は手分けして、敦子を探しに回った。
「敦子ー! 何処にいるのー! 返事して―!」
私は周囲を捜索して敦子を探した。隣にいる英子は汗を流しながら探し出す。
「やっぱり私達を置いて帰ったじゃない?」
「でも……敦子に電話かかるんでしょう」
「そうだけど」
私達が知っている敦子は、勝手に帰らない女子だ。すぐにメールに送信したり、電話で連絡するように家に帰宅すると伝えるはずじゃあ。
〝プルルルルル〟
『お掛けになった電話は……電波が届かないどころか……電源が入ってない為……繋がりません。番号をお確かめになって、もう一度ご確認ください……』
「駄目! 繋がらない!」
電話を切ろうとしたその時。
‟プルルルル〟
別行動で探しに行っている佐奈からの電話だ。どうやら敦子は見つかったとの連絡だ。私は慌てて電話に出た。
「敦子が見つかった!」
『イヤヤヤヤ!!!!』
「!?」
電話に出ると、私は佐奈に見つかったと話をしたが、電話越しには、佐奈の悲鳴を上げるように聞こえて来た。
「佐奈! どうしたの佐奈!」
『殺さないで―! 斬らないで―!』
『痛いよー! 痛いよー!』
「敏子!」
まるで地獄のように絶叫な声を上げる佐奈と敏子、一体二人の身に何が……
「ねえ! 二人の身に何が……アレ?」
振り向いて英子に話をしようとしたら、英子の姿がどこにもいない。普通に足音が聞こえるはずなのに、いつの間にか消えてしまった。
「英子!」
「キャアアアアア!!!!」
アッチの方から英子の悲鳴が聞こえて来た。私は走ってうつ伏せになっている英子の姿が。
「英子ー!」
「助けて―!」
英子の下から、遊園地で定番のファンタジ―で有名なキャラクター種族、小人達が数々ずらかっていて、英子を担ぐように運んでいた。
「何アレ!」
(小人がどうして!)
私は素早く英子を運び出す小人の後を追いかけた。
「何処に行ったんだ。アレ……?」
英子を連れだした小人を後を追いかけたが、突然曲がったとろろで見失った。
その時! 暗闇からは、下に繋がる階段が見つかった。
「まさか……」
これってつまり! このドリームキャッスルの噂の拷問室に繋がる階段! じゃあ小人に連れて行かれた英子や他のみんなは拷問室に。
「行かないと」
私は拷問室の地下の階段へと下った。
「一体どこに繋がってるの……」
私は慎重に、あの小人に気づかないように地下にある拷問室へと向かった。何段以上に下ったのに、どれだけ何メートルあるの。
「着いた。ここって」
そう思った中で、地下に着くと、床が地面みたいで、辺りは少し暗くて何も見えない。明かりは壁に設置してる火を放っている。廊下を歩いていくと……向こうからドアが見つかった。
(ドア……一体何が?)
そのドアに近づくと、意外な悲鳴を上げる声が聞こえて来た。
『イヤー! 止めてくれー!』
「ヒィ!?」
まるで地獄のような叫び声が聞こえ、この部屋に一体何があるのかしら。
「確かめないと……」
このまま仲間を見捨てて逃げ出すなんて、もう後戻りが出来ない。私は決心をした。
(入るしかない!)
悲鳴の上げるドアの取っ手を握り、ドアを思い切って開いた。
「ヒッ!?」
私は……無残な風景を目撃した。
「嫌だあああああ!!!!」
部屋の中には……血まみれで苦しみを味わう残酷な描写を目にした。
「止めてくれ―――!」
「痛い痛い! 止めてくれ―――!」
『ヒヒ、お前は痛みを味わった気晴らしを苦しめた人間の報いだ! 感じてみな!』
マスクを被った小人が、ピアスだらけの高校生らしい不良たち、身体中の皮膚が火傷の痕が残っていて、聞いた事がある。汚名受ける焼印を付けられていた。
「ギャアアア!!!! 頼む――! 殺さないでー!」
『無駄じゃ無駄じゃ、お主が殺した罪なき人間の報いじゃ』
貴族らしい老人が、ヤクザ風の男を、たくさんな銀色のトゲを付いた椅子に座らせている。見たことがあるような、中世で使われていた審問椅子じゃない。
「プハーッ! 苦しいよー!」
『オホホホホ! あんたみたいな弱気少女を水を飲ませる苦しみは、お前は屈辱を味わうがいい!』
私と同4人の女子高生の少女がいた。そう……来ている服装はボロボロな状態で、三角な形をした木馬で、足には鎖を繋がれていた。
「みんな!?」
そう……先ほど消えていた。敦子、英子、佐奈、敏子の4人の仲間たちの惨めな姿の光景だ。
「助けてー!」
「痛いよー!」
「死にたくなーい!」
「嫌だ―!」
「ヒィィィ!」
こんなに拷問を受けている少女の姿を目にした私は、怯えて逃げ出そうとしたが。
「ドアが……開かない!」
さっきまで空いていたドアが、全然ビクともせず、取っ手で押したり引っ張っても開けなかった。
『無駄よ』
「ヒィ!?」
姫様らしい女性が、私のところへ接近し、私は逃げ出そうとしたが、捕らえられてしまった。
「嫌だああああああ!!!!!」
『あなたには罪を償ってもらいます。生き地獄として』
「いやだあああああああ!!!!」
私は足を引き釣り込まれるように、拷問室へと引き釣り込まれていった。




