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裏野ドリームランドの怪  作者: 三太郎
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プロローグ

 私の名前は小泉康夫、東京の雑誌出版で働く普通の編集者だ。専門は怪談や幽霊などの子供向けの担当をしていた。先日の会社で仕事中に机にある電話が急に鳴った。

 電話に出ると、声が雑な音声で、電話の相手は男だ。彼はこう言った。『明日……裏野市にある裏野ドリームランドという廃墟の秘密を知っています』と、を話した直後に電話が切れた。

 最初は悪戯いたずらかと思いきや、気になってパソコンで調べると、裏野市のホームページで、しかも他県にある小さな山間の地方都市である。

 編集長に裏野市とその電話主を話すと、『廃墟の怪談ならおもしろいじゃないか。電話に出たならお前……取材して来い。旅費は出してやる』とあっさり許可を貰った。

 私は朝早く起きて、自宅を出て、裏野市まで取材へ向かった。

 東京駅で新幹線から地方電鉄に乗り換えた。裏野市に着くまで数時間はかかった。

 しかも山に囲まれた小さな都市部、私は到着した直後に、この町で何が起きたかと取材を始めた。地元の住民に聞き込みしたが、畏怖いふした表情で無視したり、逆切れされて怒らせたりする。周囲には敵視するように僕を見つめる。

 何も手がかりも出来ないまま諦めて帰ろうとしたとき、ポケットからスマホの振動とアニソンのメロディーが鳴る。

 編集長だろうかポケットにスマホを取り出すと、電話の画面越しに映ったのは非通知で、知らない番号を相手にしないで電話をOFFにする。

 ところがまだ電話がかかってきた。何度も切ったが、何度も何度も同じ繰り返しだ。

 僕はその悪戯しているどこのどいつだと文句を言おうとして電話に出た。声の主は……『秘密を知りたいでしょうか?』と聞こえ、昨日の連絡した人物の声だ。

 彼がどうして自分の番号を知っているのかわからず、ノイズ音が聞こえる中で、『町はずれにある山道で、【裏野ドリームランド】に来てくれ」と電話の通話が途切れた。。

 私は仕方なく駅前のレンタカー店で車を借りて、その裏野ドリームランドという場所へ行こうと決意した。会社に戻ったら、何も情報がないまま、編集長にどうやって説明を聞かされるな。

 山道を走れるように、RVにした。乗車してすぐにカーナビで【裏野ドリームランド】を検索し、ルート案内を押して、目的地の場所へと向かう。

 車から運転して三十分が経過し、人気のないデコボコな山道へ走行したら、前方に立ち入り禁止の標識がが書かれていて、通れることができない。

 目的地はすぐそこなのに、仕方なく車から降りて、ここから先は徒歩。

 しばらく歩いて数分経つと、砂利道がきつく、足が房になりそうだ。薄暗いおんぼろの電灯が立ち並び、そこに照らす人影が見えて来た。接近してみると、黒いハット帽を被り、腰まで伸びた黒髪、ボロボロの黒いコートと、丸い黒メガネ、白シャツと茶色い長ズボンを履いている。気味が悪い黒ずくめの青年だ。この人が電話の相手なのか気になるな。


「あなたが昨日と今日……電話の相手ですか?」


 私はその青年に声を掛けた。


「はい……」


 彼は沈黙するように返事するように認めた。


「連絡したのは何故ですか?」

「秘密を聞いてください」

「秘密?」


 黒ずくめの男は、人差し指で前の方を刺す。

 霧が晴れると、そこには……錆びれた鉄の門出入り口が現われた。四角い標識が、〝立ち入り禁止〟の文字が刻まれていた。

 しかも門は鎖を厳重に巻いている。


「ここは……?」

「裏野市で有名だった遊園地です」

「遊園地?」

「もう十数年前に廃園になりました」

「廃園?」


 裏野市で有名な遊園地、それで僕を呼んだのか。出入り口の看板はこう書かれていた。【裏野ドリームランド】という遊園地……


「この裏野ドリームランドの秘密を知っています」

「その遊園地の秘密?」


 男は神妙にした顔で、サングラスを下ろすように、僕を見つめた。灼眼の瞳で鋭い目つきだ。


「今から昔……噂が耐えられない現象が起こっています」

「現象?」

「テーマパークに来た人間は、不幸にあったり、何十人の人間が消えて行方不明になったり噂になっています」

「噂?」

「あなた……町の人に聞き込みをしましたよね」

「はい」

「どうしてだとわかりますか」

「……あっ!?」


 黒づくめの男の説明したところ、さっき裏野市の地元の住民に異変の事を思い出す。それってつまり、裏野ドリームランドに近づこうとしていたのか。


「町の人達の態度がわかったぞ?」

「ええっ、裏野ドリームランドには言えなかったでしょうね」

「地元の人達……それで廃遊園地の事を話せなかったのか」


 謎は全て解けた。でも噂が気になって、もう一度質問しようと男に声を掛けた。


「その噂と言うのは……」


 男はサングラスを取り出すように、真面目そうな顔で、噂を話した。


「それは……裏野ドリームランドの七不思議です」

「裏野ドリームランドの七不思議?」


 聞いた事があるぞ、学校でよく伝えている七不思議の事だ。


「それが一体、何が関係が」


 七つの噂があるのは、廃遊園地になった原因を探れるな。

 ガクン!


「なんだ!」


 急に大きな地震のように振動が鳴り響いた。私は身を守る為に、うつ伏せをした。


「治まった……」


 地震の揺れが治まると、僕は一旦と立ち上がって周囲の木森林は以上ないのか確認した。


「何も起きていないな。安心だ! それで相手の人だ」


 黒ずくめの男に声を掛けようとしたら、突然前方に閃光のような輝きを見てしまう。


「眩しい!」


 目がチカチカするように

 裏野ドリームランドの出入り口から、急に電灯が発光した。中の遊園地にあるアトラクションが急に動き出し、スピーカーから雑なメロディーの曲が流れて来た。


「遊園地に宿る魔物が目覚めましたか」

「何?」


 今男が言った魔物とは、すると男は口元から笑みを浮かべた。


「すべてを知りたければ……お前も裏野ドリームランドの園内に入るんだ?」


 黒ずくめの男は、ハット帽を外し、上の彼方を捨てるように投げ出す。


「何! お前一体何を訳のわからないことを?」


 男の背後から、鎖まみれの出入り口の裏野ドリームランドが、ガタガタと震えあがり、数々の鎖が切れてしまい、最後の一本がブチっと壊れてしまった。

 出入り口の門の中から、ドンドンと物凄い音をなるように激しく叩く音がした。


「なんだ!?」


 誰もいないはずの裏野ドリームランドの廃遊園地の中には誰がいるのか。

 私は腰を抜かすように倒れ込み、身動きが取れない。

 前に立つ黒づくめの男は、何も感じないように平気でいられる。


「あのう……大丈夫ですか」

「はい。ですが平気でいられますね?」


 その男は、何やら不気味な感じがして、騒音のような叩く音を平然といられるのは。何がおかしい。


「そうですね……もうそろそろですね」

「何?」


 バキーン!!!!


 最後の一本の鎖が切れてしまい、スローモーションのように地面に落ちてしまう。

 門の扉が、ゆっくりと開門した。


「これは……?」


 裏野ドリームランドの門の中から、渦巻うずまきのような闇に包まれた紫色が出現した。


「そう……あなたはこの裏野ドリームランドの秘密を知りたいなら……中へ入るんだー!」


 その時、門が急に掃除機のように吸い込まれる。


「なんだ……ギャー!!!!」


 私は地面にへばりついて固定したが、もう遅かった。

 突風に巻き込まれて、門の方へ向かってしまう。


「わああああああーーーーーーーー!!!!!!」


 私は門の中へ吸い込まれてしまい、裏野ドリームランドへと入ってしまう。風は治まり、門がゆっくりと閉じてしまう。


「さてと……」


 一人取り残された男は……服の汚れを掃い、再びサングラスを掛けた。


「あなたもこの裏野ドリームランドを知りたければ……話を呼んでください」



 



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