フオル
「とっとと死んでもらうぞ...」
「くっ...」
諏訪子は今、危機に陥っていた。
「はぁ!」
地面をどごぞの錬金漫画の様に操作し、フオルにぶつけようとする。
が、消える。
消えたと思ったら、消えた筈の物が空から落ちてくる。
難なく交わすことはできるが、問題はそこじゃない。
攻撃を無効化されているという点だ。
彼女、諏訪子の戦闘スタイルは地面を操作し、相手にぶつけることだ。
しかし、全て無効化されている。
ならば、と思い鉄の輪、なにげにフラフープ程のサイズの物をフオルに投げつける。
が、これも消える。
そして諏訪子の後ろから鉄の輪がきており、斬ろうとしてくる。
が、普通にキャッチ。
....何処までも、相性が悪かった。
現状、こうなると打てる手はない。
いや、まだあった。
「行け!ミシャグジ様!」
諏訪子は白い蛇を呼び出す。
生誕、農作、軍事、様々な事柄の祟り神である『ミシャグジ様』である。
が、
「ふん、<現断>」
しかし、フオルの見えない刃によりミシャグジは首を斬られ、消えてしまう。
.....本当に何処までも、何処までも相性が悪かった。
「......その程度か?守谷 諏訪子よ」
しかしフオルは、諏訪子の強さに拍子抜けしていた。
諏訪子は原作でも二人(?)しかいない『神』だ、故にこそ、強いと思っていた。
が、フオルにしてみればただの雑魚であった。
「本当に、弱いな|<魔法最強化龍雷>《マキシマイズマジックドラゴンライトニング》」
フオルは骨の指先から龍の様な雷を放つ。
が、
「御柱!」
しかし、神奈子が御柱を諏訪子の前に出現させ、それを防ぐ。
「諏訪子!あっちは任せた!」
「え!?」
神奈子は諏訪子の返事を聞かず、そのままフオルと戦いに入ってしまう。
「え、えーと...」
「.....始めるぞ...」
「嘘ぉ?!」
今度は黒森が一気に諏訪子に殴りかかっていく。
しかし諏訪子は空に飛び、避ける。
そしてそのまま鉄の輪を投げる。
しかし、殴られ、鉄の輪は壊される。
(あれ?これなら...)
諏訪子はこれに、勝機を見出だした。
さっきまで勝機が無かったのは、単にタネがわからなかったのだ。
あれが能力なり術なり解れば、やりようならある。
しかしそれがなかった。
しかし今度は、今度はわかる。
あの黒森は、単に妖力を使い、身体能力を底上げし、殴り壊しただけだ。
何故か超がつくほど強化されてるが...
(これなら.....やれる!!)
ーー第二ラウンド、開始。