第四話『Q.ダンジョン攻略で最もやってはいけないことは?』
「ここか....」
あのあと強制的に妖王退治に
参加させられることになった俺達は、
神奈子の案内の元、妖王の城の前まで連れてこられた。
しかし、まぁ....
「禍々しいなぁ、おい...」
実に城が、禍々しい。
ゲームによくある魔王城そのもの。
見た目としては西洋の城を真っ黒にした感じか。
しかも回りにドラゴンが飛び回っている。
サイズは代々東京タワーくらい。
あれだ、はたらく○王さま!の魔王城を想像してくれればいい。
「ん?」
すると、空からなにかが落ちる音が聴こえてきて。
ドスンと、目の前に落ちてきた。
「ハロー雑魚ども☆っとおんやぁ?そこにいるのは裏切り者の神奈子ちゃんじゃないか?
何でこんな奴等といるのかなぁ?」
なにこいつウザイ。
超がつくほどウザイ。
しかも脚をコミカルに動かしているため、めっちゃウザイ。
てかなに?この蜘蛛。
デカイ...超でかい。
110メートル程だろうか?大体その位。
そしてワシャワシャしてる。
あれだ、100円ショップに売ってる
おもちゃの蜘蛛、それをおっきくした感じ。
しかしウザイ。
「邪魔」
と、面倒なのでデカイハンマー(約五十メートル位)
を生成、横に吹っ飛ばす。
蜘蛛は星になった。
隣の奴等が変なやつを見る眼で見てるが、キニシナーイ。
「とっととやりますか」
「む、無理だ!この城は10階層で出来ている!これを攻略するなど...」
今さら神奈子が、止めようとしてくる。
が。
「なーにを勘違いしてるんですかねぇ?攻略しないよ?」
「え?」
なんか諏訪子達も驚いてる、なんで?
「俺がやるのは..」
氷でできたデカイハンマーを空中に生成。
しかしサイズは違う。
さっきのが五十メートル程だったのにたいして、
今度は約五百メートル程。
そう、俺がやるのは...
「ダンジョンを、壊すんだよー!!」
そう、大声で叫びながら、城に向けて降り下ろした!!
◆
ーーまるで天が落ちてきたかのような、そんな轟音が響く。
そして、俺たちは...
「な、なんてことをしてくれたんだい?!」
「ツクヨミから、聞いてましたが、これ程とは...」
「あわわわわわわわわ」
ーー逃げていた。
ナニからかって?それは城の残骸からさ。
あたりや前だ、あんなのをぶち壊したら、瓦礫で溢れるに決まっている。
そして俺達は門の前にいた。
結果、こうして走る羽目になったのである。
◆
「はぁ......はぁ....」
「も、もう大丈夫だよね....?」
「つ、疲れました....」
「もう無理、限界....」
あれから三十分後、疲れきっていた。
それゃあんだけ全力疾走したんだ、倒れるに決まっている。
そこに。
「よくもやってくれたな、貴様ラ....」
ーー怒り顔の、黒い服を着た男が現れた。