第3話 8月23日(水・9)。そして俺はひとつの想いだけを伝えた。
奥野田の屋敷を取り囲む塀がようやく途切れて、見晴らしの良いたんぼ道へ出ようかという、その瞬間のことである。
「――――――――――――」
不意に聞こえた気がした『それ』は、言葉と呼ぶにはあまりにも朧気で、声と呼ぶにはあまりにも儚すぎた。
本来であれば、足を止めるには至らない、気のせいで終わるはずの些細な引っかかりにすぎなかっただろう。事実俺は、数歩ほど何事も無かったようにその場を通り過ぎてしまった。
それでも俺が、ふと思い直してわざわざ背後を振り返ったのは、特別な理由があってのことではない。言うなれば、なんとなくそうしなければならないような気がしたから、というだけの話。
そうすることを、声の主に望まれてたような気がしたから、というだけのお話。
でも、それは俺の勘違いだったらしい。
「……………………………………」
「……………………………………」
沈黙は二人分。誰かに声をかけられたというのは勘違いではなかったようだが、けれど相手は――『彼女』はどうやら、俺が立ち止まることをこれっぽっちも期待などしていなかったらしい。
或いは、予想すらしていなかったのかもしれない。日傘代わりらしき番傘で慌てて顔を隠した彼女だったが、時既に遅く、あまりにも間抜けにぽかーんと大口開けてた絵面は俺の網膜にしっかりと焼き付いてしまいました。
なんで声かけてきたくせしてこんな反応してんだろ? ってのも疑問は疑問だけど、それ以前の疑問として、そもそもこの娘はどこの誰なのでしょうか。
正門側からは死角となる位置で、夕陽の生み出す影の中、背の高い植え込みを遮蔽物にするようにしながら、塀へそっともたれかかって息を潜める。そんな彼女の姿はまるで誰かを待ち伏せでもしていたかのようであり、もしかしたらその誰かとは俺のことなのかもしれないけれど、生憎俺の網膜に焼き付いたかんばせに一致する知り合いは思い当たらず、つーかこの娘の格好ってどう考えても隠密行動向きじゃないからそもそも待ち伏せじゃないのかもしれなくて、そうなると結局の所何一つとして疑問が解決することはなく、俺は頭の上に疑問符を浮かべながら娘っこをじ~っと観察することしかできなかった。
あどけない顔立ちとちみっこい背丈から見て、年の頃は十代前半も前半の、ギリギリ中学生未満ってところだろうか。発育に乏しい身体を覆うのは、簡素な作りながらも質の高さが窺える和服。更に質が高そうに見えるのは、尻の下まで届こうかという長くて豊かで艶やかな髪。服も髪も黒で統一してあるから、白い肌がより白く輝いて、紅に染め抜かれた番傘も実際以上に鮮やかに見える。
色合い、服装、生まれ持った容姿。その全てが極めて高い次元で調和した、純然たる和風美人が――和風美少女がそこにいた。
の、だが。
「……………………。なんでしょうか」
永きに亘る沈黙の果てに少女が寄越してきたのは、美少女が台無しになりそうなほどに不機嫌全開・ドス全開の刺々しい声音。表情は相変わらず傘で隠されているが、きっとものすんごい勢いでふくれっ面を晒しているに違いないと、そう確信するのには今の一言だけで充分であった。
俺は手にしたレジ袋を持ち直すフリをしながら、何の気無しを装って「いや」と首を横に振る。
「なんでもない」
「…………………………そうですか?」
「おう。そうですよ」
「…………………………。そう……、です、か……」
少女は傘の柄を握る両手にぎゅっと力を込めながら、それとは対照的に力も気も抜けてしまったような声調で繰り返した。どうやら、俺の答えは彼女にとって望ましくないものであった様子。
つまりは、『なんかあってほしかった』ってことなのだろう。彼女が何を求めているのかはわからないけど、何かを俺に求めているのだと、それだけははっきりとわかった。
ならば、このまま知らんぷりしてサヨナラかますわけにもいくまいよ。そもそも、やっぱ完全に知らない間柄ってわけでもなそうな気配だし。
「――お前さん、ジュースだったら何味がお好みだい?」
「え?」
俺の投げかけた唐突な問いに、少女が弾かれたように顔を上げる。しかし彼女はうっかり素顔を晒してしまったことに気付くと、恨みがましい瞳で一睨みしてきてから、目元だけを隠す位置で傘の縁を固定させた。
瑞々しい唇が、ちょっと拗ねたように尖りながらも渋々台詞を寄越してくる。
「…………………………それにお答えすると、どう、なるのですか?」
「べつにどうも。ただの興味本位だ」
「………………………………………。絶対、答えた味のジュースを、飲ませようとしていますよね?」
「なぜバレたし」
いやマジで何故バレた。俺の滅裂な思考回路って、相当付き合い長い連中じゃないとまず読めないはずなんだけど、なんで今の流れで完全に看破されてんだよ。やっぱ知り合いだろこいつ。
和装の女の子――っていう条件だけなら、正直幾つか思い当たる顔はある。奥野田家に度々上がり込んでいると、挨拶やら行儀見習いやらに来た分家のお嬢さんや他家のご令嬢とばったり鉢合わせとかはあるし。でも全員顔見知りにすら遠く及ばないような赤の他人同然の子達だから、口に出さずに以心伝心しちゃうとか絶対ありえないし、そもそも屋敷の外で俺ごときに能動的に声かけてくるって時点で有り得ない。
だというのに。
「……………………………………。ぐれーぷ」
「あん?」
「…………ですから、ぐれーぷです。……ぶどうではなくて、フルーツと付く方のグレープです」
相変わらずの不機嫌な口調で言ってきながら、『ほれ、早う寄越せ』と急かすように片手を突き出してくる少女。
一瞬己の発した問いのことすら忘れかけてたけど、俺は急かされるままにレジ袋の中をがさごそと漁り、赤い身を持つグレープフルーツが描かれたプチ缶ジュースを取り出した。
「ルビーだけどいいか?」
「なにを言ってるのですか。グレープフルーツといったら、すなわちルビーでしょう」
「どこルールだよそれ……。まあ俺もグレープブルーツったらルビーだけどな。じゃあ、ほれ」
軽く放るようにしながら手渡してやると、少女は「ありがとうございます」と思いの外きっちりとしたお礼を述べながら受け取った。内心ちょっと感心しながら、俺もフルーツじゃない方のグレープジュースを手に、少女の隣へと陣取る。
プルタブ開けに手こずってる少女が、ブレる傘の下から一瞬目線を寄越してきたけど、特に文句を言ってくることはなく。俺は塀に背を預けてジュースをちびちび飲みながら、茜空をなんとなく見上げた。
そろそろ小学生一人で出歩くのはまずそうな時間帯へ突入となるが、少女は辺りに忍び寄る夜の空気を気にしている様子は無く、綺麗に整えられた小さな爪でプルタブをかつかつやるのに夢中である。というより、夢中なフリをすることで、俺との間にあるぎこちない空気を誤魔化しているといった風情だけど、それは気付かないフリしといてあげよう。なんにせよ、少女はまだ帰宅を焦る必要は無いと思っているような――或いは、現在地が既に自分の家の敷地内であるかのような――態度なので、俺も硬いことは言わずに気楽にサシ飲み第二部を楽しむことにする。
「……なあ、いつまでかつかつかつかつやっとるのかね。せめて傘置けば? なんなら預かるけど」
「情け、は、無用っ、ですっ。もうちょっと、あとちょっと、ですので……。ふ、ぬっ、くぬっ」
「その前に、お前さんの生爪が剥がれそうで怖いんだけど。『ベリッ! ぐちゃぁ……。ひぃぃぁぁぁぁ……!』」
「…………………………………………ヒィッ……!」
少女が猛烈に情けない目で見上げてきたので、俺はその隙を突いて缶を奪い、片手で速攻開封してから少女の手の中へと戻してやった。
何が起きたのかわからなかったのか、少女は手の中の缶を見つめてきょとーんと目を丸くする。次いで俺の方へ目線を寄越そうとしてきたけど、何故かそれをぐっと堪えて缶へ視線を戻すと「ありがとう、ございます」と再度のお礼。
無事にジュースをちびちびやり始めた少女の頬は、悔しさゆえか、気恥ずかしさゆえか、ほんのり赤味が差していた。今こそ顔を隠すべきなのではと思ったけど、彼女は目線をしばしふらふらさせた後、いかにも『手が疲れてきました』みたいな感じで手首をぷらぷらさせながら傘を閉じて塀へと立てかける。
完全に露わになる、少女の横顔。頬の熱が一層増しているように見受けられるのは、ここはベタに『夕陽のせい』とでも解釈しといてあげようか、ここ日陰だけどな。
……あ、いや。ここはちょっと、別の解釈をしてみよう。
「なんか熱そうだけど、それ酒じゃないよな? 未成年に飲ませる訳にはいかんし……、それにたぶん、お前さんもあんま飲めない体質かもだしな。遺伝的な意味で」
「……………………………………」
探りを入れるために放った台詞。けれど、少女は逆に探るような視線を俺の首から下へちらちらと向けてきて、相変わらずの赤い顔に何かを噛み殺すような無表情を貼り付けてぼそぼそと呟く。
「……………………わたしのことに、気付いてるうえでの、その態度だったのですか?」
「その態度ってぇのは、どんなんだ?」
「ですから、その……、…………………………意味がわからなくて、馴れ馴れしくて、図々しくて、まさに『これぞかずまさん』というような――」
「否定はできねぇしそもそも訊いたの俺なんだけど、そこまでストレートに言ってやるなよ……。和馬さんもそのあたり気にしてんだぞ、あの子あれでナイーヴだから」
「……………………………………知っています」
え、と漏れかけた俺の戸惑いの言葉は、こちらへ向き直った少女が久方ぶりに――ていうか初めてまともに目を見つめてきたことで遮られた。
乱れていない身なりを改めて綺麗に整えた少女は、気持ちを整えるように一呼吸置いてから、楚々とした仕草で頭を下げる。
「本日は、わたしへのお見舞いにいらっしゃってくださったのだと、父からそう聞きました。……ありがとう、ございます」
「………………あ、ああ、いや……。お見舞いっつっても、『いつもの』買って来ただけだし、んな改めてお礼言われるような事じゃ……。大体、今回は猪爺にも用事有ったし、それにそもそも俺、今日は結局酒飲みに来ただけみたいになっちゃったし、お礼とかマジやめてくれ、こっちが申し訳なくなっちまう……」
「でも、『通すべき筋というものがあるのだから』と……、父が」
「……………………………………。あ、そうなの?」
「はい。…………筋が、義理で、義務を、果たさねばならず、やらなければならず、当主の娘としてこうでなくてはならず、と。そういったあれこれを、余所から引っ張り出し来てはねちねちねちねちと……」
結構本気でイラっとした様子で語る少女を見て、最近聞いたばかりの『親子喧嘩』の単語が脳裏をかすめた。と同時に、この子がこうしてお礼を言ってくれているのが『そうするのが筋で、父に言われたから』であることに何とも言えないもやもやを感じ、そして親子喧嘩の原因を作った俺にはもやもや云々など言う資格が無いのだと気付いて一層気分が重くなる。
けれど俺は軽く笑って、少女の頭をぽんぽんと叩くようにして撫でた。
「お礼、ちゃんと受け取ったぜ。わざわざ言いに来てくれて、ありがとな。……あと、なんか俺が要らぬ火種作っちまったみたいで、ほんと悪かった」
少女はジュースを零しそうになるほど慌てながらも、大人しく俺のぽんぽんを受け容れてくれた。けれどそれはほんの数秒だけで、目を細めていた少女はいきなりはっとして俺の手をはたき落とし、ジュース零れるなんてのはすこーんと忘れたような必死さで飛びかかってくる。
「違いますっ、ここで話終了ではありません……! 続き、続きがあります。ここで終わったら、わたしすごく失礼なやつではないですか……っ!」
「……え、んなことないと思うけど。どの辺が失礼なやつ?」
「だって、今のでは『気持ちは無くても形だけは』ということに……! 逆、逆ですっ。父がそう言ってきたのでわたしが『いやです』と言ったという話で……、ああでも、父も別に悪気が有って言ったわけではないので、そこは誤解しないでいただけるとっ。それと、かずまさんが火種になったというのも全く違いますので、あしからずっ」
「あ、ああ、うん、うん。了解りょーかい。大丈夫だから、わかってっから」
彼女は大声を出すのが苦手なのか、こうして詰め寄られても残念ながら迫力はいまひとつ。けれど、必死な気持ちと真摯な気持ちはこの上なく伝わってきたので、俺は気圧されて――ではなくすっかり絆されて笑いながら頷いた。
無垢な天使の如き微笑みを浮かべる俺に、少女は一転してやや訝しげな視線を向けてきたが、やがて根負けしたように溜息をつきながら一歩下がってくれた。
「わかってくださったのなら、いいんです……」
「おう。………………あ、や、でも一応一個だけ訊いていいか? 念のためな」
「? はい、もちろん構いませ――あ、いえ、構います、かまいますけど、なんでしょうか?」
素直に頷きかけたと思いきや、思い出したようにぶっきらぼうな態度を取り繕う少女。その不思議な態度の理由はわからないし、ぶっきらぼうなフリしといて結局俺の話聞いてくれてるやんけというツッコミとかも入れたいとこだけど、それより何より先に確認しときたいことがある。
だから俺は、気まずげに身なりを整えてるふくれっ面の少女に向かって、とっても今更な問いを放った。
「お前さんは、結衣ちゃん、でいいんだよな? 猪爺の――じゃなくて源重郎爺さんの孫やってて、陽樹さんの娘さんやってる」
「…………………………………………………………。ちがいます」
「待て、なぜ意味無く嘘をつく。顔反らすな口引き結ぶな息止めんな、こっち見ぃやワレェ」
肩を掴んで軽く揺すってやったが、結衣ちゃん(仮)はそっぽ向いたままでぶっきらぼう続行。ぶっきらぼうっつーか、天の邪鬼? おかしいな、猪爺や陽樹さんによると結衣ちゃんって『おとなしくて素直な良い子』って話だったんだけど……、親子喧嘩なんてしちゃうくらいだし、もしかして今は反抗期に片足突っ込んでる真っ最中だったりするのかしら?
首を捻ることしきりの俺に、結衣ちゃん(仮)は諦めたような嘆息を漏らしながら嫌っそーに言葉を寄越してくれた。
「ここまでの会話の内容から、人違いだと思いますか? ……あと、肩、手、離してください」
「やー、まず結衣ちゃんで間違いねぇだろうなとは思っちゃいるけど、でも本人の口から聞かないと万が一ってこともあるし。なにせ、もう四年くらいまともに顔合わせてないだろ?」
「……ついでに言うなら、四年前だって、まともに顔なんて合わせてはいないですけれど……。……………………あと、そろそろ、手、はなしてください……」
「ずっとそんな感じだったはずなのに、いきなりこうしてご対面ってなると、な? こう、信じられないような思いがしちまうのも、わかってくれないかねぇ?」
「………………わかりは、します。……わたしも、雛木さんのことがなければ、きっと……、………………………………あと、ほんと、手、やめ、くだ、さっ……………、変な、気持ち、しますから……」
肩揺するの終わってからはなんとなく肩揉みしてやってたんだけど、本気で嫌がられ始めたみたいだからここらが潮時だろう。……嫌がられた、でいいんだよな? なんでさっきみたいに手はたき落とさないんだろう。それに、表情が嫌悪に歪んでるというより羞恥に悶えてる感じなんすけど。まあいいや。
懇願に応じてしれっと手を離した俺に、結衣ちゃんはほっとしたような名残惜しそうな微妙な目を向けてくる。俺はそれに気付かぬフリをして、ふと気になったことを訊ねる。
「『雛木さんのこと』ってーのは、睦子となんかあったのか?」
「……いえ、むつみこさんではなく……、………………」
答えかけた結衣ちゃんは、けれど途中で何かを思い直して口をぐっと引き結ぶ。先程から眇めがちな双眸も一層鋭さが増しており、この件についての詮索はご遠慮くださいオーラがびしばし迸っていた。
ふーむ……? 気にはなるけど、本気で嫌がる女の秘密を暴くなんてのは無粋もいいとこだぁな。古今無双の伊達男たる荒鷲和馬くんは、結衣ちゃんの気持ちを汲んでしれっと話を逸らしますことよ。
「結衣ちゃん、ちょっと見ないうちにえらく大きくなったな。猪爺があんまし『ちっこいちっこい』言ってたから、まだ豆粒サイズのまんまなのかと思ってたわ」
「…………………………まめつぶ……」
結衣ちゃんは何故か己の真っ平らなお胸を見下ろしながら呟き、そのまま首が折れそうな程にずーんと消沈してしまった。なーんで俺の意図を飛び超えて喜び勇んで自爆しにいっちゃうかねぇ、この子……。まだまだ若い――というか幼いんだから、今はまだセックスアピールなんぞ気にしなくてもよかろうに。
それに、小さいなら小さいで需要有るし。大体、胸のサイズなんて些細な問題に思える程に、ていうかむしろ小さいからこそ、結衣ちゃんの容姿はなかなかに可愛らしい。睦子や緋叉音みたいな『美しい』の域へ到達するのはまだまだ当分先になるだろうが、純粋な『かわいい』系としてであれば結衣ちゃんは洋の東西を問わず無双できるはず。同じく無双の称号を持つこの荒鷲和馬が太鼓判を押してしんぜよう。
俺は、一度は離したはずの手を再び結衣ちゃんの肩に置き、ぽんぽんと優しく叩きながら朗らかに告げた。
「ま、あれだな。結衣ちゃんも、すっかりお年頃ってことだぁな! このおませさんめっ☆」
「はっ倒されたいのですか?」
「悪ぃ、言葉のチョイスしくじった、やり直し。――結衣ちゃんも、すっかりオトナの女性に成長してたんだな。俺、ちょっとびっくりした」
「……………………見え見えの、おせじ。……やっぱり、はっ倒…………、………………あっ、あの、かずまさん?」
「ん? ……ああ、お世辞じゃねぇからはっ倒すのはやめてくれな。今のは俺の偽らざる本心だ。素直に受け取ってくれや」
「………………………………、それは、わかり、まし、た…………、けれど……」
けれど。結衣ちゃんは戸惑ったように言葉を句切ると、俺の手を叩き落とすことなく、逆に俺の胸へと小さなてのひらをそっと当ててきながら、躊躇いがちに見上げてきて――告げた。
「どうして……、かずまさんは、そんなに……、『寂しそう』なのですか?」
気遣わしげに問うてくる彼女に、俺は「さてな」と曖昧な返事を返すことしかできなくて。そんな何とも言えない態度の俺に、結衣ちゃんもまた、何とも言えない表情で口を閉ざさざるを得なかった。




