三日目
腹時計というのはとても正確なものだ
ちょうどよく腹がなった。今は12時くらいだろうか?
色々考えていたせいで時間が経つのを忘れていたらしい
ちょうど見渡せば校門前には黒塗りの高級車が止めてあった
「さすが私の執事だけあるわね」
その人物はにっこり微笑む
男でも見惚れてしまいそうな綺麗な顔
「お帰りなさいませ、彩様」
彼、鬼東志貴は私の執事で昔父さんたちのところで弟子をしていた
今、父さんたちが亡くなった後ずっと私の執事をやっている
「本日もお疲れ様でした。それにしても今日はお早いんですね」
志貴は私の荷物を受け取り車にのせる
一つ一つの動きまで本当に優雅なものだ
女の私より女子力的なものが多いだろう
私は女子力というものはどこかで落としてきたんだろう。まぁ、必要ないし気にしない。うん、気にしない
「あぁ、言ってなかったわね。私学校特別の任務任せられたのよ。しかも同居だからその準備のため早く帰らせてもらったのよ」
私はめんどくさいというように両手を上げた
その反対に志貴は目を輝かせていた。これがまた女子らしい。乙女かお前は
「本当ですか!?おめでとうございます!きっと旦那様や奥様もお喜びでしょう」
志貴はまるで自分の事のように喜んでくれるクラスメイトたちのような胡散臭さは感じない
「だったら、今日は早くお帰りにならないと行けませんね」
「焦ることはない。来週出発だし」
「けれど、準備は早めにしておかなければ。そういえば任務はどういった内容なのでしょうか?」
その質問を待っていたわ…
「ふふ……、聞いて驚きなさい!今回の任務はあの憎むべき相手水無瀬グループの兄弟たちよ!やっと、私の夢がかなっ、た……わ?って志貴?」
志貴も喜ぶかと思ったが、その反対で志貴の顔には喜びの色の一つも感じられない
「お嬢様、本気ですか?」
さっきの女子力はどこへ消え失せたのだろう。殺気しか伝わってこない
「男だらけのところで貴女様のような可憐で麗しい女性を水無瀬の奴らがほっとくわけがございません」
「相変わらず口が上手ね…若干キモいわ」
「私は本気ですよ?いつ襲われてもおかしくない…この話は破棄しましょう」
「志貴」
「今からでも遅くありません。校長にでも……っ!」
私の投げたナイフが志貴の頬を掠める
「私も本気よ?奴らを殺すとが私の夢。貴方が一番わかるはずでしょ?奴らを殺すためなら何だってする。その夢が叶いそうなのよ?私の邪魔する気なのかしら?」
「彩様…」
「それに、貴方は私に絶対服従でしょ?」
自分の中で一番の微笑みを浮かべる
「本当に貴方は食えないお方ですね」
志貴はさっきの笑顔に戻る。若干呆れも混じっている笑顔だ
「承知しました。私は彩様に絶対服従ですからね」
「さすが私の執事」
「けれど私もついてきます」
「……この短時間で凄いこというわね」
「当たり前でしょう?行くことは構いませんけれど、私もついてきます。嫌なら、彩様も殺して私の人形にしてでも止めますよ」
志貴は前から思ってたけどかなり少し狂気じみているわね…少しどころじゃないか
「はぁ、わかったわよ。人形にされるのはごめんだからね」
「さすが彩様」
「そうとなればちゃんと暗殺の準備とかしときなさいよ」
「承知しました」
…なかなかないわよね、暗殺についてくる執事なんて




