表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32歳、人生リセット、ただし異世界で  作者: トール
三章 魔法と錬金術の探求と「特別な力」の獲得

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/122

目指せ”ぼっち”ハイスペック生活様式

 俺は、以前”上物の奴隷”を購入した。


 唯一の取引先だったバルザックから、彼の手持ちの奴隷はほとんど引き取った。俺もまた、これ以上の人数は、使い道がなく、もう不要だと仕入れを断っていた。


 だが彼は、知り合いの奴隷商を頼って、いわゆる“上物の奴隷”という実入りの良い取引に切り替えだした。


 そのバルザックが「上物」と呼んだ奴隷の名は、アリア。没落した貴族の三女という出自を持つ彼女は、読み書き計算、社交、躾といった教養に加え、馬術や魔法まで学んだ二十歳で、未婚。奴隷としては異例なほど多くのスキルと知識を持ち合わせていた。


 早速、再教育を施し、商会の折衝矢面立たせ、俺は仮拠点へと引きこもった。


 はずだったが、何故か


 俺とおなじダイニングテーブルで昼食をとっている。


 報告と称して、四六時中俺の視界にいる気がするのは気のせいだろうか。


 ◆


 人間、一度自堕落な生活に陥ると元には戻れなくなるらしい。この異世界もその例外ではないようだ。


 この異世界でも、「ハイスペックな生活様式」つまり、テクノロジー、効率性、健康、そして自己実現を追求する、高度に洗練されたライフスタイルを実現できる。


 起床(午前6時):ゴーレムが定時にカーテンを開けてくれる。その日の天気や魔物出現予報、24時間以内に情報収集したニュースのヘッドラインを読み上げてくれる。


 ワークアウト:仮拠点のジムスペースで、トレーナーゴーレムの指導を受ける。


 朝食:最新の調理家電(自動調理器など)が、栄養士ゴーレムが監修したレシピに基づいて、バランスの取れた朝食を調理師ゴーレムが調理。


 スムージーは、その日の体調や目標(疲労回復、集中力アップなど)に合わせてブレンドされた、高品質なプロテインやスーパーフードを使用。


 身支度:ファッションは、品質の良いシンプルな素材のものを好む。


 移動:仮拠点から出かけることはほとんどない。が必要なときには、自動運転機能や運転支援システムが充実した、最新のオートドローンで移動。


 車内は静寂に保たれ、部隊や跳ねる小鹿商会とのオンライン会議やメールチェック、報道ゴーレムが作成したニュースを聞くなど、移動時間を有効活用。


 魔物との衝突を避けるため、常にリアルタイムの魔物出現情報を確認し、最適なルートを選択。


 訓練:仮拠点内に訓練所を設置。人間工学に基づいた高級チェアや、デュアルディスプレイ、最新の高速通信環境など、作業効率を最大化するツールを完備。


 アシスタントゴーレムが、魔法訓練、錬金術訓練のスケジュールの調整や必要物資の収集、準備、情報収集、資料作成を行う。


 昼食:朝食に同じ。たまにメニューオーダーするときもある。


 スマートホームシステムゴーレムが、照明や空調を最適な状態に設定。


 夕食:昼食に同じ。


 または、奴隷たちと、こだわりの食材を使った料理をワインとともに楽しむこともあるかも知れない。


(最新のエンターテイメント機器で、高品質な映像や音楽を楽しむ。;現時点では実現できていない)


 就寝(午後11時):高級寝具(マットレス、枕など)で睡眠の質を確保。


 スマートホームシステムゴーレムが、照明を徐々に暗くしたり、ヒーリング自然の音を流したりと、心地よい睡眠環境を整える。


 時間価値の最大化:俺の時間は最も貴重な資源であり、誰にも邪魔されたくない。ゴーレムテクノロジーを駆使して、あらゆるタスクを効率化。


 質の追求: 量より質を重視。衣食住、仕事、趣味など、あらゆる面で「本物」や「良いもの」を求める。


 ウェルビーイング: 仕事の成功だけでなく、心身ともに健康で幸福な状態ウェルビーイングを追求する。


 このように、この異世界でのハイスペックな生活様式は、「時間」「健康」「自己実現」という3つの柱を徹底的に追求し、ゴーレムテクノロジーを最大限に活用して、“ぼっち”人生をデザインしていくスタイルと言える。


 一日中誰とも会わずとも、システムは稼働するし、俺は訓練を積み重ねられるし、満足度は高い。


 ◆


 これらのシステムを維持するインフラ整備も完璧といえるだろう。


 ・魔力供給システム

 この生活様式の根幹となるのは、ゴーレムや魔法具を動かすための安定したエネルギー源です。


 魔力精製プラント: 拠点ごとに設置される大型の施設で、マナ・クリスタルを効率よくエネルギーに変換するため、火属性のゴーレムを炉心として利用した特殊な高熱炉。電気のように各施設へ供給します。これにより、個別の魔石を交換する手間が省けます。


 魔力パイプライン: 魔力精製プラントから施設に魔力を送るためのインフラ。高密度で魔力を流せる特殊な金属や、魔法で強化されたパイプを使用します。


 個人用魔力バッテリー: 移動用のドローンや携帯端末など、持ち運びが必要な機器には、小型で効率の良い魔石やバッテリーが不可欠です。


 ・高速情報網(情報魔術網)

 リアルタイムの情報収集や、ゴーレム間の連携、オンライン会議などを可能にするための通信網です。


 情報魔術通信塔: 携帯電話基地局に相当する施設です。電波の代わりに、魔力で情報を伝達する通信網を構築します。


 思念伝達魔法の応用: 遠距離の通信には、個人が持つ思念をデータ化して送る魔法を、暗号化して利用します。これにより、安全かつ高速な通信が可能になります。


 結界技術の応用: 情報魔術網のセキュリティを確保するため、外部からの不正アクセスや妨害を防ぐための結界が通信塔や端末に施されます。


 ・ゴーレム管理システム

 多数のゴーレムを効率的に管理し、命令を伝達するためのシステムです。


 中央管制ゴーレム: すべてのゴーレムを統括するAIのような存在です。俺の指示を各ゴーレムに分配し、行動履歴や状態を監視・記録します。


 自己診断・修復機能: ゴーレム自体が異常を検知し、軽微な故障は自己修復する機能を持たせることで、メンテナンスの手間を最小限にします。


 セキュリティプロトコル: 指示系統を複雑にし、外部からのゴーレム乗っ取りを防ぐための認証システムや、非常時のシャットダウン機能などが組み込まれます。


 ・資源管理・物流システム

 日常生活に必要な物資の供給を自動化するためのインフラです。


 自動栽培・錬金施設: 食材や薬品、特殊な素材などを自動で生産・精製する施設です。気候や土壌の状態を魔力でコントロールし、最適な状態で収穫・加工します。


 ドローン物流網: 最新のオートドローンが、生産された物資を自動で仮拠点まで配送します。魔物との衝突を避けるための回避システムも組み込まれています。


 在庫管理ゴーレム: 必要な物資の残量をリアルタイムで把握し、少なくなると自動的に発注・補充するシステムです。


 これらのインフラは、俺の「時間価値の最大化」と「質の追求」という哲学を実現するために不可欠であり、システムとして自律的に稼働することを可能にしています。


 ・個人所有軍隊:2つの大隊、1つの魔法中隊、斥候部隊などのほか、衛生兵ゴーレム、兵站輸送ゴーレム、武器製造・錬金ゴーレムなどゴーレムシステムも取り込んでいる。主にこの大地での脅威排除に従事。


 ◆


 俺は、一日中誰にも邪魔されることなく、生活できるシステムを構築したはずだった。


 まあ、多少のイレギュラーは認めよう。仕方ない。猫一匹アリアが紛れ込んだことは許そう。


 ◆


 俺は、自らの理想を追求した「ハイスペックな生活様式」を異世界で確立した。ゴーレムテクノロジーを駆使して、効率性、健康、そして自己実現を徹底的に追求する。時間という最も貴重な資源を最大化し、人間関係のわずらわしさから解放された、孤高のライフスタイル。


 それは、まるで精巧にプログラムされたシステムのように完璧だった。


 しかし、その完璧なシステムに、予測不能なイレギュラーが入り込んできた。


 アリアという名の、元貴族の奴隷。


 彼女は、ゴーレムが作り出す均質で無機質な日常に、人間らしい「ゆらぎ」をもたらす存在だ。


 朝の報告会: ゴーレムが読み上げる情報とは異なり、彼女の報告には、街の空気や人々の活気、現場でしか知り得ない細かなニュアンスが含まれているはずだ。


 昼食の同席: 完璧に管理されたメニューではなく、彼女がもたらす「共に食卓を囲む」という行為は、俺の生活に予期せぬ変化をもたらす。


 四六時中の視界: 彼女の存在は、俺の「時間価値の最大化」という哲学に反するかもしれない。しかし、それは同時に、これまで得られなかった種類の情報や、新たな視点を与えてくれる可能性を秘めている。


 この完璧なシステムに、一人の人間バグを組み込むのか。

 それとも、この生活様式の設計思想に反する存在を、あくまで「バグ」として排除するのか。


 しかし、無意識のうちに、俺はすでに変化の兆しを見せている。俺の生活は、もはや「完璧な“ぼっち”人生」ではないのかもしれない。


 その変化を、俺は楽しんでいるのだろうか。


 ◆


 それに、この異世界は色んなことが起こって、結構忙しい。


 名前:トール

 種族:異世界人

 年齢:十一歳

 職業:引きこもり


 レベル:100

【HP 1,990/1,990】

【MP 2,980/2,980】

【STR 9,811】

【VIT 9,811】

【INT 9,811】

【RES 9,811】

【AGI 9,811】

【DEX 9,811】

 《スキル》

 マジックバッグ Lv.max

 錬金術Lv.max

 《魔法》

 雷魔法 Lv.max

 《加護》

 雷神の加護


【HP 30/30】右の数値が最大値、左の数値が残値

【MP 20/20】右の数値が最大値、左の数値が残値

【STR】:攻撃力。鍛冶などの生産職も必要なステータス

【VIT】:防御力、身体が頑丈になる。斬撃、打撃、刺突、スキルなどの物理系防御力

【INT】:魔力。魔法攻撃力。

【RES】:魔力抵抗。魔法系防御力。魔力操作により魔法系の各種耐性を得る

【AGI】:素早さ、スピード。足が速くなる、スキル、魔法が早く発動する

【DEX】器用さ。精密操作系。生産職には必須、また弓使いなども必要なステータス

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ