恥ずかしすぎるんだが!?
え、なんで膝枕されてるの?しかも、してくれている逸実は気持ちよさそうに眠っている。これは夢なのか?僕は太陽の10倍の速度(自称)で頭を回したが、まったく分からない。え、これ動いていいの?逸実起きそうなんだけど。というか、クソ恥ずかしいんだけど。僕は意を決してそっと起き上がった。それに反応したのか、逸実も目を覚まし、
「ん、おはよう」
と、体を伸ばしながら言った。
「少し部屋の整理するために部屋にいるから。なんかあったら呼んでね」
と言って、逸実は部屋に戻った。
え、膝枕については触れないの?当たり前の文化なのか?僕が一人暮らししてたせいで知らないだけなのか?困惑しているとふと疑問に思った。
「あれ、そういえば任務は?」
僕は何があったか思い出してみると、逸実に魔法をかけたとこまでは覚えている。その後が思い出せない。・・・あとで逸実に聞くとしよう。とりあえず、夕飯を作らなければ。僕はキッチンに向かった。ちなみにしばらく顔が熱かった。
「まって今考えたら恥ずかしすぎるんだけど!?」
私は部屋に戻り、そう叫んでしまった。もちろん、二篠さんには聞こえないくらいの声量で。よく妹の寝てる顔が可愛くて、膝枕してあげていたが、出会って数日かつ異性の人にやるとかもう恥ずかしすぎる。しかも、膝枕をしながら寝てしまうと。もう、本当に恥ずかしい。二篠さんに引かれてないだろうか。他の人にバラしたりしないだろうか。いや、二篠さんの性格ならしないだろう。と、まだ出会って数日なのにそう信用してしまっている。とりあえず、一旦冷静になろう。
・・・やばい考えれば考えるほど恥ずかしくなってくる。私もゲーム始めればこの気持ち紛らわせることができるのかな、と思い、私はスマホを開き、ストアを開いて、二篠さんがやっていたゲームをダウンロードした。その間、私の顔は熱かった。
料理を作るために、冷蔵庫の中を漁ったが、何にもなかった。調味料などはあったのだが、この中のもので料理を作れと言われたらプロでも無理なほど、食材がない。買いに行くしかない。まぁ、まだこの時間帯はスーパーなどは空いてるから大丈夫だが、もし任務が長引いたらヤバくなりそうなので、貯蓄が大事そうである。一人でパパッといこうかと考えたが、もしかしたら、逸実も買いたいものがあるかもしれないので誘うことにした。声をかけるため、逸実の部屋の前に行きノックをした。
「夕食の食材買いに行くんだけど、逸実もくる?」
そう声をかけると、
「行く、着替えるから待ってて」
と、返ってきた。そういえば、今は制服だった。正直着替えるのはめんどいが、逸実が着替えるなら僕も着替えたほうが良いだろう。僕は自分の部屋に行き、私服に着替えるのだった。
「それで、なんで目的地が違ったんだい?」
私はバスの運転手へ問い詰めている。道を間違えるのは分かるが、目的地を間違える。しかも危険なところに連れて行く。先生として見逃せないね。
「私は何も知りません!誰かに変えられたとしか、、、」
んー、嘘か分からないな。そのへんわかる能力者を連れてくればよかったな。
「変えられた、、、ねぇ、、、。ねぇ、君は僕の能力を知っている?」
「え、し、知ってるはずないですよね?」
「じゃあ教えてあげる。僕は心が読めるんだ。だから本当のこと知っているんだ。自分の口で正直にいったら罰は軽くするよ?」
カマをかけてワンチャン本当のこと言ってくれないかやってみる。
「ほ、本当に軽くなるんですか!?」
「うん、そうだね。約束するよ」
反応的に何か隠しているのは分かった。ただ、何を隠しているかはわからないのでさらに聞き出す。
「依頼主に!生徒たちをあの館へ連れて行けと言われたのです!」
「その依頼主は?」
「・・・名前はわかりませんが偉い立場の魔物です!というか、心読めるのなら聞く必要ないのでは?」
「あぁ、あれ嘘だよ、そんな能力もってない」
「・・・は?だまされたっていうことですか?」
「うん!いわなければ証拠なしで解放されたのにね^^」
絶望してるね。まぁ、どっちにしろそういう能力持っている人に頼んだかな。
「じゃあ、罰下すか」
「し、しかし軽いんですよね?」
「うん、本来なら苦しませてから殺そうかなと思ったけど、一瞬で殺してあげるよ」
「う、嘘だ。まだ生きたい・・・」
そんなことをつぶやいているが、まぁ、生徒たちを危険な目に合わせたんだ。何倍にもして返すとしよう。そう思いながら手をそいつの前にかざし・・・
『消した』
「あぁ、後処理のこと考えてなかった。またいろいろいわれるじゃん・・・」
私はどうするか考えながら、帰路につくのだった。