チーター二人組
僕は一人で暮らしていた。両親は僕が幼い頃に死んでいたため、親戚に育てられた。そして中学生の時にマンションの一部屋を借り、一人暮らしを始めた。だから実家、というより一人暮らしをした家には最低限のものしかない。家に着いたのはいいものの、何を持っていくか。学園の金で家具は好きなだけ買えるため、それでいいやつを買うとして、家にある大切なものは何か。・・・何もないな。そう結論を出し、僕はすぐ帰ったのであった。
「早くない?」
帰ってきて早々に言われた。
「まぁ、持ってくる大事なものとかがなかったから。」
理由を軽く答えた
「私も実家から持ってくるものはないかも。」
逸実も同じだった。
「じゃあこの後買いに行く?」
と、唐突に誘われた。断る理由もないので行くことにした
「じゃあ行くか。けどその前にさ、部屋決めだけしておこう?」
「そうだね」
そうしてお互いの部屋を決め、家具を買いに行くのであった・・・。
買ってきた。え?買ってる様子はないのかだって?ないよ。だって特に何にも話さず家具買ったんだもん。そんなこんなで家具を設置した後、夕食を作っていた。逸実は料理ができないため僕が作ることになる。正直、逸実の口に合うかわからずかなり不安である。なんせ、逸実は大企業の社長の娘、つまりご令嬢なのである。今まで、メイドに任せているような人だ。舌が肥えていそう。そんな勝手に感じる圧の中、僕はハンバーグを作っていた。なぜかって?僕が今食べたかったからだよ!そんなことを考えなながら作っていると料理は完成した。僕は料理を机に運び、椅子についた。
「「いただきます」」
そういい、料理を食べ始めた。普段なら味わいながらゆっくり食べるが、今は違う。逸実の反応が気になりすぎる。集中できない。
「おいしい」
逸実は一口食べるとそういった。お世辞かもしれないが、それでも言えるくらいの味はある、はずだ。
僕は少し安心して、味わうことに集中した。そうしようとした時だった。
「そういえば能力って結局何なの?」
と突然聞かれ、いったん食べることを中断した。
「なんだと思う?」
「分かんないから聞いてるんだけど」
ど正論だった。
「まぁ、隠す意味ないから言うけど、僕の能力は魔法創造だね。魔法いろいろ作れる。」
「強すぎない?」
「だからクラス1位なんだよ」
「それもそっか」
「と言っても、そっちの能力も強そうだけどね」
簡単に斬られたからね。もう恐ろしいよ。
「私の能力は絶対切断だよ」
「・・・強すぎん?」
「だからクラス2位なんだよ」
「それもそうだな」
さっきも似たような会話した気がするが気のせいだろう。
「ていうか、クラストップ二人がチームって普通にチートだろ」
ふと思った。
「まぁ、仕組み上仕方ないんじゃない?あ、ご馳走様でした。」
「早くね?食べるの?」
まだ半分しか食べてないのに、逸実はもう食べ終わった。なんて早いのだろう。
「そうだ、じゃあ風呂洗っておいてくれない?」
「・・・やり方わかんない」
そうだ、逸実は家事をやったことがないんだ。
「じゃあ、リビングで待っててくれ。ご飯食べ終わったら洗うから。」
「その時にやり方教えて欲しい、、、」
「ん、分かった。」
そうして僕は少し急ぎめにご飯を食べた。
「・・・そして最後に、水で流せば終わり。分かんないところある?」
「多分ない。」
「ところでさ、一つ困ったことがあってさ」
「どうしたの?」
「洗濯どうする?」
「え?洗濯機にいれるだけだよね?」
「いや、洗濯物干す時どっちやる?」
「ん?私にやって欲しいならやり方教えてくれたらやるよ?」
「じゃあ任せるわ」
「じゃあ後で教えてね」
「あぁ、分かった」
助かった。僕がやるとなった場合、逸実の下着を見る可能性があったから。・・・教える時も見えないようにしておこう。
次の日、僕は朝ごはんを作っていた。逸実はリビングで本を読んでいた。どこかのタイミングで逸実にも料理を教えたいが、それはもう少し先になりそうだ。朝ご飯が完成したので、机に出して逸実を呼んだ。そうして食べ始めたのだが、逸実は
「やっぱりおいしい」
と言ってくれた。
ちなみに作った料理は卵ベーコンサンドだ。
食べ終わった後、学園に向かう準備をする。
「また魔法で学園まで向かうの?」
「そりゃもちろん。あ、逸実も着いてきていいよ」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
そうして魔法のゲートを開き、学校へ向かうのだった。
名前:ニ篠 華
年齢:15才
能力:魔法創造
??:???
名前:又野 逸実
年齢:15
能力:絶対切断
??:???
名前:潜影 登降
年齢:15
能力:???
??:???