会話できるやん
「は?」
担任の吐いた言葉によりクラス全員が固まった。
「そんじゃ、場所とペア教えてくぞー。」
「ちょっとまってください!」
クラスのとある女子が手を挙げた。
「ん?どした?」
「ペアって、男女混合になることもあるんですか、、、?」
「あるぞー。あ、ちなみに襲われそうになったら抵抗してもいいからな。実力は同じくらいだから対抗できるはずだ。正当防衛と言い張れば問題ない。」
そういい、担任は建物の番号とペアを順に言っていく。気まずそうなペアが多い中、一部の男子ペアは戦闘中に芽生えた友情的なやつがあり、喜んでいた。そして、僕のペアはと言うと、、、
「あー、その、よろしく。逸実さん」
逸実だった。女子なら別の子がよかった。確かに逸実はかわいい。多分クラスでもトップクラスだ。しかし、この子塩対応なんだよ。会話しずらいんだよ。は?ツンツンしてるのがいいだって?うるせぇ、俺はデレのほうがいいんだよ!そんなことを思っていると、
「よろしくね」
と、返してくれた。朝より気軽に返事してくれたように感じたが、気のせいだと考えた。
宿舎、というより、家は学校の敷地内にある。この学校、敷地がとてつもなく広い。一つの町といっても過言ではない。そしてこれからはこの敷地内で生活するらしい。一応出てもいいらしいが、出る意味がない。親に会いたいと言うなら話は別だ。僕と逸実は一緒に家に向かっていた。家具とかは実家や店で各自用意する必要がある。それらは後でやるとして、家の確認だけしたかった。そして今、その家に向かっているのだが、、、逸実に話しかけられない。あの塩対応が半分トラウマになっている。そのため、無言がつづいていたのだが、、、
「ねぇ、ちょっといい?」
と、突然話しかけられた。
「ん?どうしました?」
「あぁ、別にタメ口でいいよ。それでさ、家事ってどこまでできる?」
「多分全部できるよ」
そう、多分全部できる。僕は前からずっと一人暮らしをらしていたから。まぁ、幼馴染がよく遊びにくるけど。朝遅刻しかけるのは家事をしているからだ。まぁ、他にも原因はあるのだけれども、、、。
「そう、ならよかった」
「そういう逸実は?」
「・・・ない」
「すまん、聞こえなかった」
「・・・できない」
聞こえなかった時点でなんかもう察していた。
「私の家系、又野家って知ってる?」
「いやまったく」
「大企業の社長なの、私の父。」
「あー、なんか聞いたことあるかも」
僕はその辺の知識はないため、本当に聞いたことしかない。
「だからメイドとか執事に全部任せてたんだよね、、、」
「まぁ、逸実の分も家事やるから。」
「ありがとう」
そう会話して気づいた。あれ、普通に会話できるやん。
家に着いた。本当によくある一軒家だ。ちゃんと二階建て。で、家具はほとんどないと。マジで買いにいかないとじゃん。とりあえず、前住んでいた家に荷物取りに行くか。と思ったが、逸実はどうするのか気になった。
「逸実はどうするの?」
「私は全部新しく買おうかな。実家に帰ることは多くなるだろうし。あ、けど、連絡はしなきゃ。」
「じゃあ、僕はパパッと実家の荷物全部持ってくるか」
と言って、転送魔法を展開して実家に戻った。
「目の前で消えた、、、」
と逸実が驚いていることには気づかなかった。
キャラクター
名前:ニ篠 華
年齢:15才
能力:???
??:???
名前:又野 逸実
年齢:15
能力:???
??:???
名前:潜影 登降
年齢:15
能力:???
??:???