ビュッペ
(今回の話はビュッペの視点でお送りします)
こんにちは、私はビュッペと申します。
世の中では私のことをゴーレムと呼ぶそうです。
自分は普通に人間だと思っているのですが。
そうそう、お父様もといお母様を紹介しなければなりません。
私のお母様はオトエメ様と申します。
お母様でであり私のご主人でもあります。
私の説明をする前にオトエメ様の説明をします。
ご主人様は世界最強の魔女です。
最初は自称だと持っていました。
えぇ、かなり自信過剰な方だと。
ただ時が進むにつれてそれが事実だと分かりました。
意外と分からないものなのですね。
近くに凄い人がいるとそれが当たり前になってそして日常となる。
それが凄いことだとは気がつきにくい。
色々な魔女の対決を目の当たりにしましたがご主人様が負けたところを見たことがありません。
齢20歳にして最強の魔女です。
私が生まれたのには理由があります。
それはお姉さんの結婚です。
ご主人様は極度のシスコンでお姉様が大好きでした。
そのお姉様が結婚なさったことでかなりご心痛になられたとのこと。
そしてお姉様の代わりに私が作られたのです。
ご主人様の魂の半分をもらって。
ちなみに私はご主人様より背が高いのです。
それはお姉様の代わりという証でもあります。
あ、後言い忘れてましたがご主人様は幼い頃不老不死の薬を誤って合成してしまいそれを飲んでしまったそうです。
だからご主人様の魂を半分もらっても不老不死は変わらないのだそうです。
無限大の半分は無限大と行っていました。
だから私も不老不死です。
ちなみにご主人様は幼い頃に不老不死になられたのでショタもといロリ体型。
もう1つご主人様のことを話します。
ご主人様は間違いなく女の子です。
ご主人様の幼い頃はいわゆる女の子のおもちゃより男の子のおもちゃが好きだったそうです。
本も女の子向けより男の子向けが好きだったとのこと。
しかし、ご主人様は周りの女の子と違うことに気づいたのです。
そこで周りの女の子に順応しようと必死になりました。
その結果、普通の女の子より過剰に女の子趣味になったのです。
普段からゴスロリ衣装。
幼い格好からまるでお人形さんみたいな見た目。
しかし、声は低い。
女の子の声ではあると思うのですがどちらかというと少年声。
一人称も「僕」ですし、まるで「男の娘」。
だから、あえてご主人様を私はお坊ちゃまと呼ぶのです。
でも、ご主人様は口では嫌がっているのですが魂は繋がっています。
心の中ではむしろ喜んでらっしゃるように思います。
諦めに近いかも知れませんが。
でもかつて私から「お坊ちゃま」と呼ばれるのは別に悪い気持ちにはならない。
むしろ親近感があって僕は好きだな。
これからもお坊ちゃまって呼んでよ。
と照れながら話していたのを覚えています。
(決して彼女の妄想ではなく現実ですから安心してください)
↑
(誰に対しての注釈なのか)
あ、私のことを説明することを忘れていました。
私自身、生まれてから数年しか経っていません。
お坊ちゃまが天才のおかげで知識はお坊ちゃまと同等程度持っています。
(魂の半分を頂いたおかげでもあるのですが)
あの年でゴーレムしかも自立型のものを作るなんて凄いことなんです。
大体、世界に自立型のゴーレムなんて数体しかありませんし私みたいに人間みたいに喋れるのはこの世に1体しかありません。
もちろん、私のことですが。
次に私の体の説明をします。
私の体は足下の地面と一体となっています。
つまり足下が土で有れば私の体は土で構成されます。
そして私の弱点は足下を地面から話すことが出来ません。
簡単に言うとジャンプが出来ないのです。
あ、ちなみに片方の足は話すことが出来ますよ。
両方の足を地面から離すことが出来ないという意味です。
ジャンプしているように見えるときは足下をよく見ると土も一緒に隆起しているのです。
私の体は地面と一体なのです。
ちなみに今はとある家で暮らしているのですがその時はその床の素材と体の素材が一体となります。
だから地面以外の所でも自由に歩けるのです。
床が木だったら私の体は木になります。
足下が氷だったら私の体は氷に足下が溶岩だったら私の体は溶岩で構成されます。
海にだって入れます。
自分の体を水で構成さえすればですが。
とにかく足下の素材で私の体の構成は変化します。
ちなみ私は飲食必要ありません。
但し、睡眠は必要です。
今の家ではプランターを用意してもらっています。
それと共に床一面に土を敷き詰めてもらっています。
いろんな体の構成になることも出来ますがやはり土属性が1番安定します。
精神的にも。
プランターはちょうど人1人が入れる程度。
そこが私のベッドです。
もちろんプランターにも土が一杯入っています。
満タンなぐらいに。
そこに私は横になります。
どんどん眠りに入るにつれて私の体は崩れていき最後には土と同化していきます。
ちなみに私自身意識してないので全てお坊ちゃまの証言となります。
ちなみにお坊ちゃまはそれを見て1週間は寝れなかったとのこと。
それ以来、寝るときはお坊ちゃまと別部屋で寝ています。
あ、それとともお坊ちゃまがトラウマなのは私が目覚めたときだそうです。
土の中から手が出て徐々に顔を出し、まるでゾンビがよみがえったように見えるのだそうです。
失礼な話ですが。
そんな私ですが今はお坊ちゃまの専属メイドとして身の回りのお世話をさせていただいております。
私もお坊ちゃまはとても大好きな家族の一員です。
最近はお坊ちゃまの命令でとある方の格闘訓練も手伝っていますが。
その方は格闘の基礎も分からないお方。
学校では首席だったそうですが今の学校のレベルが知れるといつも嘆息しています。




