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第一話
生まれた時から私は“色”というのをこの目で見た事が無い…。
いつも真っ暗で何も見えない。いわば、失明。
でも、毎日が充実していた。学校には行けないけど、部屋で自由に暮らせる。
ただ、静かに暮らしていた。それが私の日課であった。
けど、ハッキリ言ったら暇でしかない。
音楽を聞いたり、寝たり…そんな同じ事が繰り返し、繰り返しあるだけでうんざり。
そんな毎日が過ぎていくだけ。でもね、もし、願いが叶うのなら一つだけあるの。
それは―――――――・・
恋がしてみたい…。