表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/8

(4)

「それじゃ、バスが来たから…。」


アキラーはバスに乗り込んだ。


「じゃ、明日な~。」


アキラーと別れたあとオレらは教室へカバン取りに走って戻った。

すっかりそうじは終わっていた。明日、ミドリーとアキコーは先生に言いつけるんだろうな。

まっイイカいつもの事だし。

それより明日、金魚が元気になってたらスゴイよな。


「ミノルー、父ちゃんの仕事場に行ったらフツウーしかられるよなー。」


ゲンセイはアキラーの心配をしていた。


「普通はヨ。だけどアキラーはオレたちとは違うしオリコーだから」


「そうかー…。帰ろう。」


ゲンセイは元気がない。


次の日、デージな事になっていた。


翌日、オレとゲンセイは遅刻した。

もう先生は教室にいた。オレたちはカンネンしたが、先生はオレたちをしからなかった。

全員いるのを確認するように見回して言った。


「金魚がいないけど、どうしたの?誰か知らない?」


オレは水槽を見た、そこには元気で泳いでいるはずの金魚はいなかった。


アキラーはうつむいている。治らなかったんだ。

アキラーだったら正直に言えば先生はすぐ許してくれるのに。

そんな事を考えていると。先生が言った。


「昨日のそうじ当番は誰?その時は金魚はいたのかしら。」


オレとゲンセイとミドリーとアキコーが起立させられた。みんながオレらを見ていた。

『犯人は誰だ』『またミノルーとゲンセイじゃないかー』って目で。

そのとき、ミドリーが言った。


「アキラくんが金魚をビーカーに入れて持っていたのを見ました。」

「ゲンセイとミノルーと話してたら泣きそうになって教室を出ていきました。」

「そのあとをふたりが追いかけていきました。」


教室がザワザワとさわがしくなった。

『犯人はアキラーなのか?』

『まさか。オリコウのアキラーがするわけないさー』

『じゃあ、ミノルーとゲンセイにおどされたんかー』

そんな声まで聞こえてきた。


『フラー!オレたちじゃないバーヨー』と言いそうになった時。ゲンセイが言った。


「先生、言うの忘れてた。そうじの時ヨ。金魚が死んでたから、ミノルーとアキラーと一緒に埋めに行った。」


驚いた。ゲンセイ何言ってんだよ。

アキラー、本当の事言えよー。

アキラーは…。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ