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4/11

こんなに胸が痛いのが、ただの失恋な訳がない。

志麻子が母に心臓内科への受診を訴えると、母は「そんな時期かァ」と尻を掻きながら言って、すぐ病院に連れて行ってくれた。


「鯨井さんとこの三番目?なら検査しないでも結果は分かってるけど、まあ一応…」

初対面のはずの初老の専門医は、謎の言葉を発して、検査してくれる。

結果。

「ハイ、所見なし。多分恋の痛みだろうねー」

と黄色い輪っかの飴を「お薬ですよー」と言いながらくれた。

「一番上のお兄ちゃんも二番目の子も高三の時に同じこと言って来たんだわ。お嬢ちゃんの下に妹か弟はいる?いない?じゃあ、鯨井家の恋の心臓疾患もこれで終わりだなあ」

何故か名残惜しそうに医者に言われた。


家で「なんで言ってくれなかったんだ」と怒ると、「雄馬も翔人も検査するまで納得しなかった」と母は言い、

「正直、コミュニケーションに限界を感じている」

我が子に対してそんなことを言う。

志麻子は憮然として、薬として貰ったパイン味の飴を口に放り込んだ。

単純な兄どもならこの飴でちょっと治った気になったりしてたかもしれない、と思う。

…久々に食べると美味しいなあ、この飴。

飴の甘さが胸に沁みるよ。



新学期が始まったが、瞬とは口を利かなくなった。

「なんか喧嘩した?」

と沖田に聞かれたが、曖昧に否定するしか出来ない。

喧嘩なんだろうか…。

瞬は、志麻子が沖田を好きで居続けることが限界だったのだろうと思う。一方志麻子は、瞬に見て見ぬふりを続けて欲しかった。


喧嘩だとしたら勝敗は最初から決しているのだ。



勉強以外のことをあまりしなくなった。



「くじら、大丈夫?」

「お前、死相が出てるぞ」

推薦が決まっている播磨と、調理師の専門学校に行くという赤堀が心配そうに言う。

「余裕余裕!今絶対領域に入ってるの」

志麻子は目も上げずに答えた。

赤堀はふうん、とちょっと考えて、

「…絶対領域は女子のふともものことだろ!こいつ絶対おかしくなってるって」

「いやある意味こんな感じだった気がする」

播磨が失礼なことを言う横で、志麻子はひたすら問題集を解いている。

「今日、キヌくんは?」

「授業中に昼メシは食ったつって、どっかで勉強するってよ。あいつも夏くらいから絶対領域に入ってる」

「へー。東京の大学行くか迷ってたけど、どうしたのかな?」

「さあなあ。どっちにしろ受験するんなら勉強しないとだもんなあ」

思いがけず仲良くなった二人は、必死で技術室のテーブルに齧り付く志麻子を見ながらだらだら喋る。

「受験組が構ってくれないから俺ら、暇だよね」

「佑都、暇ならまた店に来いよ。雅春さんが連れて来いってうるせえんだ」

「…邪魔にならないかなあ」

「来てくれた方が助かる。マジで毎回聞かれるんだよ」

二人が真横で話す声も気にならない。志麻子は勉強する機械のように、明けても暮れても勉強に没頭した。



2月。


国公立大学の試験の2日目が終わると、志麻子はスイッチが切れたように熱を出して寝込み、前日のリハーサルにも参加出来ないまま、3月の卒業式を迎えた。



初音が「このよき日ー!」と言ったら志麻子は「私達はこの学舎(まなびや)から巣立ちー!」と言う。

それだけに集中して式典は終えて、その後は、女友達同士でブレザー交換などをして、卒アルの表紙に寄せ書きをし合ったりして、キャッキャして帰途に着いた。



家の最寄りのバス停で降りると、瞬が待っていた。


「夏と別れた」


久しぶりに志麻子の部屋に来た瞬は、座る前にまずそう言った。

「えっ…な、なんで?!」

「…聞くけど」

一度家に帰った様子の瞬は私服で、いつも座る志麻子のベッドに座る。

「なんで総北にしたの?受験校」

「え、…わ、私の話?私はまあ…頑張ったら狙えるかなって思って…」

実を言うと、沖田と瞬と同じ大学に行くのが辛過ぎたのだが、勿論そんなことは、言わない。

「…夏と示し合わせたわけじゃなく?」

「沖田と?何を示すの?」

「知らないの?本当に?」

ぐにゃ、と瞬が顔を歪めた。

あっ、泣くー

「瞬…」

学習机の椅子に座ってた志麻子は瞬に飛び付くように床に膝をついて、手を握った。

「大丈夫?」

俯く瞬の顔を覗き込む。瞬はその問いには答えず、

「…夏も総北受けたの」

と言った。

「えっ、そうなの!?…仙南じゃなかったの?」

志麻子は仰天する。受験会場にいたかな…?同じ高校は割とまとまって受けてた気がするけど、領域に入ってたからか気付かなかった。

「変えたんだって。それで、それで…こないだの試験終わった途端、別れようって」

「大学が別れるから?そんなん、別に…」

「違うよ!」

瞬が急に大声を上げた。

「くじらだよ!」

「え?わ、私?私がなに?」

「…私、ずっと…夏がくじらじゃなくて、私のこと選んでくれて、嬉しかった。でも夏は、ずっとくじらのこと気にしてた。嘘で付き合ってから、ずっと」

話しながら泣き出してしまう。

「そ…そう言ったの、沖田が?」

「夏は言わないけど、そうなの!わかるの!」

「じゃあ、そら、罪悪感ってやつで…」

「違う、違う!」

首を振る。志麻子は横に座って、肩を抱いた。

その志麻子の胸に縋り付くように、瞬が叫んだ。嗚咽混じりの声で。

「なんで!?」

こんなに大きな声を出す瞬を初めて見た。志麻子は固まる。

「くじらは全部持ってる!何でも持ってるでしょ!?夏まで取らないで!取らないでよ…!」


一瞬頭が真っ白になった。


私、何も持ってない。なんて言うほど志麻子は傲慢ではなかった。

宝物のように思ってる友達も家族もいる。でもそれを、瞬と、いや、他の誰とも、比べたことは無かった。


「取らないでよー…」


ひいいん、と、縋り付いて泣く瞬を慰めることもできず、ただ、ガクガクと揺らされながら、志麻子は自分の机の引き出しを見つめた。


大分前に飾るのをやめた、志麻子が瞬と自撮りで撮った写真が…、中学の総体に沖田を見に行った時で、実は豆粒のように小さく沖田も写っている写真が、そこに入っているのを何故か唐突に思い出した。


**


大学の入学式は雪だった。



「普通桜だろう」

「異常気象だなー」


周りで繰り返される同じ会話がおかしい。


「くじら」

入学式後に、スーツ姿の沖田と会う。

「…沖田!本当に総北にしたんだね」

「おう。受かって良かったな、お互い」

「それよ。合格おめでとう!私!」

「そこは俺にまず言って欲しかった…」

傘をさすほどでもない雪の中、正門に向かって歩き出す。

サークル勧誘をやっと抜けて、勧誘禁止になっている正門周辺まで行き着くと、沖田が

「…聞いた?瞬から。俺たち、別れたんだ」

と言い出した。

「うん…聞いた」

「…なんで別れたか、聞く?」

「聞かない」

キッパリと志麻子が首を振ると、沖田が何故か傷ついた顔をする。

「私には関係ないもん。私が聞いたら、瞬に悪い」

「くじら、俺」


「志麻ちゃん」


正門で門にもたれていた長身のスーツの男子が、志麻子の名前を呼んだ。

「…キヌ?」

「良かった、会えて。スマホ、見てなかっただろ」

「あー入学式だったから切って…、…キヌ?」

「ん?」

志麻子は絹川の格好を見て、首を傾げる。

「キヌも…今日、入学式?」

「うん。工学部はオリエンテーション明日だったから、終わったの早かったけど」

「…え、キヌ、もしかして…総北?」

「うん、そう」

「…えー!?」

志麻子はピョンと飛び上がって、雪でひっくり返りそうになる。

のを、後ろから沖田が背を支えてくれて、絹川が腕を捕まえてくれて、転ばずに済んだ。

「危ない、くじら」

「足、ぐきっていってない?志麻ちゃん…あーあー、靴吹っ飛んでる」

片方の靴が転がってるのを絹川が取りに行ってくれた。

「っごめん!キヌ!沖田も、ありがとう…!」

片足でグラグラする体を沖田が支えてくれる。

絹川が志麻子に靴を履かせると、前から志麻子の腕を引いて沖田を睨んだ。

「いつまで触ってんだ」

「そっちもだろ」

「やめて!あたいのために争わないで!」

ここだ!とばかりに志麻子が口を挟むが、

「何言ってんだ、くじら」

「雪の日に跳ねちゃ危ないだろ」


怒られた。



「沖田といいキヌといい、同じ大学受けてたんなら言ってくれても良さそうなもんだ」

と志麻子が言うと、

「お互い様だからね、それ。…俺はまあ播磨(ゆうくん)から聞いて、志麻ちゃんの受験校は知ってたけど」

と絹川が言う。沖田をちらっと見て、

「志麻ちゃん。ユキが修行してる、ユキの従兄弟のバーがこの近くなんだ。今日ユキが頼んで昼貸してもらって、入学祝いしてくれるって。ゆうくんも呼んでるらしいけど、来る?」

「行ぐ!!」

力を入れ過ぎて濁音になった。

絹川は笑って「じゃあ、行こう」と言うと、沖田に

「お前も来る?土井さんと待ち合わせでもしてなきゃ」

と尋ねる。

「…別れた」

沖田が一言で言うと、絹川が僅かに目を見開いた。

「行ってもいいなら、行きたい」

珍しく、そんなことを言った。

「赤堀がいるけど、殴るの我慢できる?」

志麻子が心配すると、沖田は「人を暴漢みたいに」と呆れて付いてきた。


「そっか、別れたのか…」

二人の後ろで、絹川が無表情でそう呟いてるのに、志麻子も沖田も気付かなかった。



「おー、本当に近い!」

総北大の正門を出て、広瀬川沿いに30メートル程歩いた場所に、そのバーはあった。

渓流沿いの崖の上に引っ掛けるように立つビルの、道路から見ると半地下だが、反対側は見晴らしの良いテラス席になっている。

「ば…」

看板を読もうとして首を傾げる。

「barrel、樽って意味だよ。昼はランチもやってるよ」

絹川が後ろから教えてくれた。

「へええ!今度絶対来ようっと!」

扉を開けると内側のベルが古風なコロンコロンという音をたてる。

「おおー、雰囲気ある!かっくいー!」

志麻子が感嘆の声を上げると、

「くじら、キヌ、来たか。…おお、沖田も連れてきたのか」

バーの制服を着崩した赤堀がバーカウンターの裏のキッチンスペースから顔を出した。

「悪い、そこのコンビニでお菓子とかは買ってきたんだけど」

「そんなんはいいけど、くじらと… 佑都ー!沖田が来たけど、大丈夫か?傷、えぐられないか?」

「どっちかっていうと今えぐられたよ」

苦笑しながら出てきた播磨が、「三人とも入学おめでとう。今ユキが色々作ってくれてるから、座ってて」

「播磨もだろ、仙教大、入学おめでとう」

沖田が言った。

「私、手伝おうか?!私、店内見て回っていい?!」

矛盾する二つの提案をしながら、志麻子はキラキラ店内を見渡す。

「是非手伝わないで、見て回ってください」

赤堀が真顔で言った。


店内は志麻子の想像するバーよりはオシャレなカフェのようで、バーカウンターの脚の長い椅子以外は、全ての椅子とソファとテーブルの調度が違う。

「雅春さん…ユキの従兄弟で、ここのオーナーさんが、家具が好きで、全部気に入ったのを買い付けて揃えたらしいよ」

絹川が教えてくれる。

「おおー!」

「樽がある。飾りか?」

カウンター上の小さな樽を見て沖田が言うと、

「いや、ウイスキーが入ってる。かなりお高めの」

「おおー!」

テラスにも席があるが、今日は締め切っている。

「外出てもいいけど、滑るぞー!」

「おおおっ」

このおおお、は滑ったおおおだ。柱にしがみ付き、どうにか持ち堪えた。

「言った先から」

何人かが呆れたように言った。


赤堀の高一からの彼女の、伊坂芽衣(めい)も総北に入学したそうで、彼女が赤堀に頼まれた買い物から帰って来るのを待って乾杯した。


「素敵なお店だねー!赤堀はここで修行するの?」

「修行というか、まあそうだな…バイト、兼、勉強だな」

卒業から既にずっと働かせてもらってるらしい。

赤堀は芽衣の座るソファの肘置きに腰を軽く掛けて、

「夜はちょい高めだけど、ランチは1000円だから来いよ」

「行く行く!芽衣ちゃん一緒に行こう!」

「うん。良かった、法学部って、同高いなくって」

芽衣が顔を綻ばせる。

「キヌもバイトしてるぞ」

赤堀が言うもんだから、志麻子は仰天した。

「えー!そうなの!?言ってよ、キヌ!」

「最近だよ。と言ってもまだ未成年だから、夜は皿洗いとかの裏方だけどな」

「そういう情報が最近全然入って来なかった」

志麻子が不可解そうに首を捻った。

「皆、言ってはいたよ、くじら」

「くじらは絶対領域に入ってたからなあ」

赤堀が腕を組んでウンウンと頷きながら言う。

志麻子が呆れて、

「絶対領域は女の子のふともものことでしょ」

「ユキ…何言ってんの」

芽衣まで白い目で赤堀を見た。

「俺が悪いのか?」

愕然とする赤堀の横で、播磨が吹き出した。



「にしても、休みとはいえお店貸してもらえるなんて、信頼されてるんだね、赤堀」

「まー、従兄弟だしな。…というか…」

赤堀がチラリと播磨を見た。

「俺の為では多分、ない…」

「ユキ!」

播磨が赤くなって怒ったように言った。

「どういうこと?」

志麻子がキョトンとする。

芽衣を見ると、さあ、と芽衣も首を捻っている。

絹川を見ると、ニコッと笑顔になる。言う気のないやつの顔。

沖田は志麻子と同じ顔をして首を傾げてる。

「播磨?」

「…」

播磨は顔を真っ赤にして無言で赤堀の足を踏もうとしている。

「…はっ」

芽衣が思わず、と言ったふうに声を上げた。

「どうしたの?芽衣ちゃん」

「わかってしまったわ」

何その喋り方。

芽衣の顔は心持ち上気している。

「何が?」

「言えないわ」

目をキラキラさせている。

「気付けば確かにそこにあるけれど、直視出来ぬ尊きものよ」

なぞなぞか?余計にわからない。

播磨が顔を両手で隠して、「…まだ、わかんないから」と小さなこえで言った。

「くじらには、ちゃんと報告するから」

なんだかわからないが、報告を待つことにした。



夕方まで騒いで、全員で後片付けと掃除をすると、赤堀と絹川だけ残して全員退店することにした。


二人はこのまま夜の開店準備をするという。

入学式のスーツからバーの制服に着替えた絹川を見て、志麻子が「おー!」と感嘆の声を上げる。

「バーの人だ!」

「なんだ、その感想」

絹川が笑う。

「今度夜にも来てみよっかな。オレンジジュース一杯千円とかする?」

「来てくれても、夜は裏方中心だから殆ど表に顔出さないって」

「そっか、なんだ。でも、大学始まったら昼はあんまバイト入れないでしょ?…キヌが働いてるとこ、見たかったなあ」

志麻子が無念そうに言うと、

「…志麻ちゃんが大人になったら連れてきてあげるよ」

そんなことを、絹川がどこか寂しそうな顔で言った。



志麻子と沖田と播磨は帰るバスが一緒だったが、降りるバス停は違う。

播磨、沖田、志麻子の順で降車する予定が、播磨が降りて、自分の家のバス停が来ても、沖田は降りなかった。

「沖田、送ってくれようとしてる?私、一人で帰れるからね」

「話があるんだ」

そう言って、そのくせバス内では会話を拒むように、ずっと車窓を見ていた。


志麻子が言って、二個前のバス停で降りた。

近所にいる瞬や瞬の母親に二人でいるところを見られたくない、と言うと、表情を曇らせて頷いた。


まだまだ日が短く、チラついてた雪は止んだがひどく冷える。

志麻子と沖田は、白い息を吐きながらゆっくり歩いた。


「…俺、瞬のこと、ちゃんと好きだったんだ」


沖田が、そんな風に切り出した。

「うん。知ってる」

「でも、瞬は、ずっと俺が…くじらのことも気にしてるのを知ってて」

志麻子の心臓がジャンプする。

「あ…ああいう、ことが、あったら。そりゃあねえ」

と笑い飛ばそうとした。が、

「違うよ」

沖田がキッパリ、否定した。

「いや、嘘告(あれ)がきっかけは、間違い無いんだけど。…俺、あの時、くじらと…嘘で付き合ってた時…」

嘘で。

志麻子にとっては、嘘ではなかった、あの時。

「…楽しくてさ。くじらといるのが、段々、楽しくなっちゃってて。瞬に悪いな、不誠実だな、って思ったけど、赤堀達の脅迫を言い訳にして、くじらと一緒にいたんだ」

「…」

胸が痛い。あの飴が、今、欲しい。

「くじらさ、聞いたじゃん。ちょっとでも自分を好きにならなかったかって。俺あの時、本当は…なったって言いたかった。勿論瞬のことも好きで、そんなこと思うの最低だけど。…でも次の日から、くじらからメールが来なくなって、学校でも会わなくなって、寂しくて仕方なかったよ。俺が振ったのに、振られたみたいに苦しかった」

「…もう、今更じゃん?やめようよ、やめよやめよ!」

「…」

沖田が立ち止まる。

仕方なく、志麻子も立ち止まって、沖田の顔を見上げた。

たまに通る車のヘッドライトが、二人を光の中に浮かべては闇に沈めていく。

「…瞬のこと、大事にしてれば忘れられると思ったんだ」

長い沈黙の後に、沖田が口を開く。

「…おきた、やめ…やめて」

志麻子は怯えるように首を横に振って、懇願した。

沖田はやめなかった。


「好きだ」


志麻子の体がよろめいた。

支えるように、二の腕を掴まれる。


「何ヶ月経っても、1年経って2年経っても忘れられなかった。くじらに会えたら一日中嬉しくて、会えなきゃ一日中姿を探して…どうかしてると自分でも思ったよ。最低だと何度も、諦めようと思った。でも、無理だ。好きだ、…志麻子」



もう無理だ。

志麻子はボロリと涙を溢した。



いいね、ブクマ、評価ありがとうございます。

誤脱報告も本当に助かります(多くてすみません)。

感想本当に嬉しいです。お返事しない無礼をお許しください。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 毎日更新ありがとうございます! 私はキヌ君がいいと思うけどなぁ…。沖田君も瞬ちゃんも、ちょっと最低…。くじらちゃんの性格だと友情より恋選べなさそう。
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