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第12話 館長、フォーエバー

「轟、よく魔王を倒してくれました! 感謝します」

「ここは? ん、その歌舞伎町のキャバクラ嬢みてぇな露出度の高いドレス姿、お前は女神の姉ちゃんか?」


 轟は女神の姿を見て、魔王との戦いで命を落としたことを悟った。


「おい、魔王の奴はどうした?」

「あの男は地獄です。当然でしょ!」


「弟子たちはどうした?」

「あなたの弟子たちなら、あの後、各地で道場を開いて稽古してるわよ」


 女神は目の前に鏡を出すと、異世界の様子を映した。


「そうか……。あいつら無事に稽古を続けているのかよかった……」

「あなたは魔王を倒した功績として、元の世界の帰してあげましょう!」


 女神は元の世界に帰れるように轟の前にゲートを開く。


「おい、待ちな! 俺はおめぇにも言いたいことがある」

「あら、何かしら? 御礼ならいらないわよ。このくらいは当然だから!」


 轟は目の前に作られたゲートに進まず、女神のところに近づき、いきなり下段蹴りで女神の座っていた椅子を粉砕する。


「ちょ、ちょっとあんた何するの?」

「うるせぇ! おめぇは自分の手を汚さず、誰かに魔王を倒させることばかり考えやがって、根性叩きなおしてやる!」

「女神なんだから当たり前じゃない! あなたと違って天界に住んでいるのよ、下界のことに直接関わるわけがないでしょ!」


 女神は轟を強引に元の世界に転送しようと魔法の杖を出すが、轟は回し蹴りで杖も粉砕する。


「ちょっと、神の宝具にこんなことして許されると思っているの?」

「何が神だバカ野郎! てめぇみたいな奴はラスベガスの地下闘技場で戦わされた時に観客席で高みの見物して金賭けてたマフィア以来だぜ!」


 轟は自らの力で世界を救わずに他人任せにしている女神に憤慨し、鍛えるべきはこの天界であると決意した。


「おい、姉ちゃん、お前の住む天界とやらに俺が道場建てて稽古してやるから、お前の世界に連れていけ!」

「ふざけないでよ! 天界には本当の武神だっているのよ! あんたなんかの空手が通用するわけないじゃない!」

「武神か……、おもしれぇ! 俺は決めたぜ、元の世界に戻るのはしばらくお預けだ! 天界の武神と戦わせろ!」

「いいから、早く帰って! お願い……」


 こうして女神と轟の言い合いはしばらく続き、女神が轟を強制転移させるまで数日とかかるのであった。

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