連鎖する月の光と月の虹
『月虹』
聞いたことがある人の方が少ないと(個人的に)思っている私の好きな単語の一つである。
意味を調べてみると、夜間に月の光によって生じる虹のことであるといわれている。英語に直すと「ムーンボウ」と訳される。
昼間にみられる虹と原理は同じであるが、月の光は昼間の光に比べて光量が弱いため、通常の虹に比べて色彩が淡く、肉眼では虹が白く見えることからも『白虹』とも呼ばれる。
【淡く白く見えようがよく見ると色彩は分かれていて、ちゃんと七色に分かれている。】
そんな『月虹』が良い。
同じ呼び方である『月光』というものは、月自身から光り輝いて出ているわけではなく、太陽からの光を月面から反射させることによって38万キロも離れた地球へと届けている。そしてその『月光』を受けた雨の粒によって生じる『月虹』。
淡く、白にしか見えなくても、この“伝わりの連鎖”によって、この感動的な現象である『月虹』というものが生まれているのだと考えると、何事に対しても“連鎖”していくことに感動せざるを得ない。しかし“連鎖”すること自体は人間誰でも一度は経験する。「自分自身」は自分から親、親からまたその親へと“連鎖”することによって誕生しているだろう。
“連鎖”という単語でくくるのもおこがましいような現象が身近に起こるだけではなく、このような宇宙規模でも発生しているのだと思うと自分が地に足つけて生存している世界がどれだけ感動的に見えるだろうか。まさしくビューティフルワールドであろう。
そしてその“連鎖”は今でもどこかで必ず起きている。私はその感動的な現象である“連鎖”をどうやったらもっと起こせるかを常日頃考えて行動している。だからこそ
好きな言葉に『月虹』を挙げるのだ。
余談だが、“レインボー”と書かれがちな虹は英語表記だと、【Rainbow】となる。要するに【Rain-bow】、“雨の弓”である。虹というものは円弧状である為、「虹の架け橋」などの表現をされることも多いが、“雨の弓”という意味をもってもう一度考えてみれば、雨という一種の表現場をガラっと変える表現として用いることができる“弓”としても機能するわけだ。ただし、「それって普通に虹を使う表現方法としては普通では?」
全くその通りである。しかし人それぞれの“弓”を持つ分には洒落てて良いだろう?




