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第4話『召喚師フロイラ』



 ビリビーはレベル15のイエロースライムで、電気での補助系を得意としていた。敵単体にダメージを与えながらステータス異状を起こす事が出きるので。チームプレーを得意とするパーティーによく呼び出されていた。


 彼が言うには、この世界には召喚獣派遣会社が。ここ『ブラックカンパニー』と『パープル商会』。そして『ヨッシー興業』の三社在る事を知った。


 そんな外の世界を興味深く尋ねる私をビリビーも気に入ったらしく色んな事を教えてくれた。そうやって話していると、フロストから呼び出しがあり。私は召喚師の元へ転送された。


 私もレベルが23となっていたので、呼び出して来る召喚師の質も変わってきていた。


 低レベルの頃は、布の服や棍棒を持った。如何にも低レベルなパーティーであったが、最近ではシルバーメタルを使った装備品や、祝福を受けた法衣に身を包んだ者ばかりで。自分の成長を実感できた。


 今回私を呼び出した召喚師はレベル32の『フロイラ』と言う女性召喚師で、私が呼び出されるや


「キャー!ブラウンドラゴンちゃんだー!」


と私に抱き付いて頬擦りを始めた。人間とドラゴンではサイズが違うので、私の脚に抱き付いて


「ああ、ゴリゴリした感触サイコー!ブラウンドラゴンって他のドラゴンよりも皮膚が硬い所が尚サイコー!」


と喜んでいた。私は


(こんな硬い皮膚に頬擦りして痛くないのか?)


と思ったが仕事をこなすしか取り柄も無いので、大地と共に戦う者(アースディライズ)を使うと三体のゴーレムが暴れるのを見ていた。


「ああ!アースディライズだとゴーレム消えるまでブラウンドラゴンちゃんと一緒に居れるから最高!所でブラウンドラゴンちゃんの名前って何て言うの?」


「私はボルガンダと言います。召喚師様。」


「もう!召喚師様なんて固っ苦しい呼び方やめてー。フロイラで良いよー。」


「いえ。我々召喚獣はそう言う訳には...」


「そんな事言うともう呼ばないわよー。」


「えっ!それは...。で、ではフロイラ様。」


「うっそよー。わたしがボルガンダちゃん呼ばないなんて無いわよー。」


そう言いながらフロイラは私の脚にニコニコしながら抱き付いていた。そんなやり取りをやっている間にゴーレム達は敵のジャイアントスコーピオン4体を倒していた。そして、仕事が終わった私は転送装置で自動的に会社へと送られた。


 会社へと戻ると、ビリビーはまだソファーに座っていた。ビリビーは体の一部を手の様に伸ばして私に瓶に入ったドリンクを手渡し、私はそれを受け取り飲み干した。


「仕事の後のエナジーポーションは最高だな。」


そうビリビーに言うと、ビリビーは私に


「所でボルガンダよ。知ってっか?召喚獣派遣会社の仕組み。」


「いや、考えても無かったが。」


「まあ、3ヶ月程度じゃそうだろうな。まず、会社が召喚師様から依頼を受けるだろ?そして仕事をこなす。それの報酬は何だと思う?」


ビリビーは私にそう得意気に質問してきた。私は少し考えて


「経験値?」


ビリビーはニヤリと笑い


「違うなあ。」


そう答えて体から手の様に2つの突起を伸ばして腕組みの様にしながら目を閉じた。



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