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高校選びは難しい

お久しぶりです。

中間考査が終わったので。

ブクマやらなんやらありがとうございます!

PVも増えてきて嬉しい

「ねぇねぇ、夏休みにさオープンキャンパス一緒行かない?」


「あたし高卒で就職したいからあの高校行こうかな」


「俺、にーちゃんと同じ学校行くわ」

「おまえんとこのお兄さん成績めっちゃよかったよな。無理じゃねーの?」

「俺はやるときゃやるんだよ!」

「ははっ、がんばれよ」



どこを見渡しても、皆が話すのは一様に進路の話。

季節はもうすぐ、夏。受験生の我々にとっては勝負の夏。 …だった気がする。


あー!もう!どこもかしこも進路やら受験の話やらで気が滅入るったらありゃしない。

ていうかさ、なんでみんな進路の話とかするの?


そんな風に黄昏ていると、「ゆーかっ」と私の名前を呼ばれると同時にダイレクトに感じる重さ。

うっ……。重い…


「全体重を載せるのはさすがにやめようか。真悠子さんよ」

「あははー、ゴメンて。てかさぁ、宥香はもう進路どうするか決めた?」


……お前もか、ブルータス。

あれ?これってブルータス、お前もかだっけ?んー、ダメだ。どっちだっけ。

まぁどっちでもいっか。



「みんなが進路の話してて気が滅入ってるのに追い打ちかけるのやめてよー」

「いや、今日先生から進路希望調査のプリント配られたでしょ?…まさかそのこと忘れてたわけじゃないでしょうね?」


あっ…カンペキ忘れてた。

そうだった。今日担任から来週中に出しとけよ、って言われてたんだった。

思い出させてくれてありがとうございます。真悠子様。


「や、やだな、忘れてるわけないじゃん。それより、真悠子はどうすんの?」

慌てて話題をもとに戻す。


「私は今のところ決めかねてるって感じかな。交通の便とか、行事とかあるし」


な、なるほど。いろいろあるんだなぁ。

私もそろそろ考えないとなぁ。はぁ…  憂鬱だ。




家に帰りついてボフンとソファに顔をうずめる。


あぁ、なんか疲れが取れてくる気がする。

ありがとうソファ。大好きソファ。


五分くらい休憩して、ソファから体を起こす。宿題をしないといけないからだ。

愛しのソファよ、また戻ってくるから…!


筆記用具とノートを取り出して宿題に取り掛かる。


ていうかなんで一日一ページ宅習をしないといけないのか、てか宅習って何なの?

…あ、自宅用学習ノートで宅習ってことか。なるほど、つまり宅習は略語。


宿題は三十分から一時間そこらで終わった。

いや、ちゃんと集中して終わらせたからね?


宿題をカバンに入れようとして、あるプリントに目が留まる。そう、進路のプリントだ。

あー、進路希望書かないとじゃん。

始業式の日かなんかに貰った手引きみたいなのを見る。



あっ、ここ制服かわいい。この学校ってなにげに遠いんだな。文化祭とか楽しそう。

いろんな学校を吟味する。

私乗り物酔いするときあるから、電車とかは三駅までで行ける距離がいいなぁ。

ここは住宅街だから一番近いところでも電車を乗っていかないと着かない。


けっこうな時間資料とかを読んでいた。

成績とかいろんなことを総合して選んだのは、電車で十五分から二十分くらいかかる北波高校だ。

制服かわいいし、近めだし、成績もこのまま行っていれば十分合格圏内だ。


なんかやっと肩の荷が下りた気分。いや、受験終わってないけど。てか、いまからが本番とか言われてるけど。



体を伸ばしていると、ピンポーンとインターホンの音が鳴った。

インターホンの音ってなんかこうビックリするよね、いきなり音なるし。


画面越しに顔を確認すると、そこにいたのはソウ君だった。

急いで玄関にいってドアを開ける。


「ソウ君?どうしたの?」

「あぁ、母さんがこれ持ってけって。職場の人からもらったらしい」

ソウ君が渡してくれたのは、オシャレな袋に入ったお菓子だった。

マドレーヌやらクッキーやらたくさん入っている。おいしそう。


「え、それもらっちゃっていいの?紫織さんがもらったものでしょ?」

小さい頃はママさんって呼んでいたけど、年齢を重ねるごとになんか気恥しい感じになってお母さんと同じ呼び方の”紫織さん”に収まった。


「母さんがいいって言ってたし、それにもらったお菓子がけっこう多くて消費しきれないんだよ。だからもらってくれると助かる」

「じゃあ、もらうね。ありがとう。」


ソウ君からお菓子の入った袋を受け取る。

早速食べたいけど一人ではなんか食べられない。罪悪感がわくというかなんというか。何に罪悪感を持ってるのかもわかんないけど。 

…あ、そうだ。ソウ君を誘って一緒に食べればいいんだ。


「ねぇソウ君、これ一緒に食べよ?」

「え、俺渡しに来ただけだから。宥香が食べたいなら食べればいいだろ?」

「えぇー!私ソウ君と食べたいんだけど。今、家に私しかいないし」

そう言うとソウ君がなにやら固まった。少し顔も赤いようだ。

どうしたんだろ?


「ソウ君?どうしたの?」

ガシッとソウ君に肩を掴まれる。でも痛いとかじゃなくて肩を揉んでるみたいな感じに加減してくれている。おおー、気持ちいい。


「~っ!俺以外の前でそういうことは言っちゃダメだから!いい!?」

「え、あ、うん」


ソウ君がなんかご乱心?口調がお母さんみたい。キャラブレしてんぞ。



こんなやり取りがあったわけですけども。

なんだかんだソウ君は私とお茶をしてくれるらしい。


ソウ君をリビングに招き入れてお茶の用意をする。

用意をしていると、宥香、と声をかけられた。


「ん~どうしたの~?」

「いや、大したことないんだけど、進路考えたんだなって」

「うん。一応ね。ソウ君は……」


言ってはたと気づく。

今の今まで忘れてたけどソウ君ってゲームでは男子校に行くんだっけ?

えっとここら一帯の地域での男子校っていえば……。

あ、あのめちゃくちゃ成績よくないと入れないっていう噂の、霞ヶ丘学園。

霞ヶ丘学園。

私立の男子校で偏差値が高い。とにかく高い。

全国から選りすぐりのエリートたちが来るとか来ないとか。なんかTHE・ゲームって感じの学園だ。

ソウ君って成績いいし、そこかな。


「あぁ、俺も宥香と同じの北波に行くつもり」


……って、ええ!?な、なんで!?


「な、なんで霞ヶ丘じゃないの?」

「いや、なんで俺が霞ヶ丘に行かないといけないんだ?あんな偏差値高いとことか行きたくもない。……それに宥香がいないし」


ソウ君は意外に上昇志向が少ないようだ。

……ってそうじゃなくて!

ソウ君はBでLなゲームの主人公なんだよね?だから、そのゲームの通りになるのが最大の幸せになるんじゃないの?

強制力とかないのかな。よく小説の中とかで世界があるべき姿に戻そうとするために強制力っていうのを働かせることがあるらしい。


グルグルと考えていたらある考えに気付いた。

……この世界が本当にゲームの世界だったら、この世界の主人公はソウ君ってことになる。

強制力っていうのは登場人物が幸せになるために働くものなんだよね?だったら、もしソウ君が違う方向に進んだとしても、世界がソウ君にあわせてくれるんじゃない?


だから、ソウ君が北波に行くとしたら、攻略対象っていう人とかがソウ君の周りに集まるのでは?

てことは、幼なじみとしてソウ君の支えになれるんじゃない?

なーんだ、意外と簡単なことだったかも。


「……宥香?」

声をかけられる。ずいぶんと考え込んでいたようだ。


「あ、ごめんね。ソウ君って成績いいからさ、ここらで一番偏差値高い霞ヶ丘に行くのかなって」

「霞ヶ丘って遠いじゃん。しかも先生に聞いたんだけど、勉強が好きじゃないとやっていけないとかも言われたから好き好んで行きたいとは思わないな」


へー、そんなもんなんだ。




それから、私たちは紫織さんからもらったお菓子を食べた。

マドレーヌがしっとりしてておいしい。


「宥香、ついてる」

「え、マジか。どこかな」


探していると、不意にソウ君が身を乗り出してきた。

長い指が頬というような口元?をかすめる。どうやら取ってくれたようだ。ありがたい。


いや、ほんとにギャルゲーの主人公って言われたほうがしっくりくる気がするんだけど。


最後の尻切れトンボ感……

宥香ちゃんは少しあほの子です('_')


最近ブクマしてた作品が消されててつらいです。作品が消されたらブクマしてても読めなくなるんですね…。検索除外だったらまだ読めたんでしょうか。



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