表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目失  作者: Homumin
3/10

3話 Unlimited garbage works

**************************************

吾輩は神である。

名前はまだない。




そう、おれは山田ヤマダ ミヤビ、高校三年生。

ネットゲームのハンドルネームを考えながら、登校している。

戦車が戦車を洗車するゲーム。Wash -ワールドアナザースーパーハイパー- が今日の午後六時から配信開始になる。楽しみで仕方がない。あぁ、早くやりたいぜ。


自転車で下り坂をスピードを出して下る。

時速80kmで走る車から手を出すと男の夢に包まれる、そんな話をどこかで聞いた様な気がする。

気持ちのいい風を浴びながら、山田雅は考えていた。

**************************************


人生の何の得にもならない会話が続いていた。

学校と家の中間地点、M駅についていた。

かと言って、電車に乗るわけでもない。

市内に学校はあり、ここはA県のM市の、ただの田舎だ。

電車は遠出する時以外、使うことはない。

「今日も今日とて暇だなー」

大門が嘆く。

「平和が一番だよ」

今日は大門がいても平和だと、そう感じた。

しかし、そんな平和も束の間だった。

平和とは長く続かないものである。


「おっ、やっさーん、おーかどぉー」

後方から、猛々しい声が聞こえた。

刹那、二人は走り出す。周りの目など気にしてはいけない。

聞こえないフリをする。

大門もなりふり構わず、走っている。

しかし、大門の背中がどんどん遠くなる。

大門は足が速かった。

決して、おれの足が遅いわけではない。

頭の中で言い訳をしている間に__

「捕まえた」

耳元で囁かれた。

甘い、甘い、蕩けそうな声で。例えるなら、食べ物が腐った時の腐乱臭だ。

全身に鳥肌が立ち、飛び退く。

そして、嘔吐く。

「月曜の朝から勘弁してくれ、雅」

嘔吐きながら、返事をする。

「もー、やっさんてば、朝から可愛い」


彼は山田 雅。身長185cmのひょろがりのっぽで

顔面が凶器で出来ている。 血潮は泥で、心は硝子。

その体は、きっとゴミかなんかで出来ている。


彼が口を開くたびに、周りは吐き気を催してしまう。

決して口臭が酷いわけではない。

ただ、この男、言動が気持ち悪いのだ。

これが可愛い女の子なら、どれだけマシだっただろうか。


さて、どうやってこの男から逃げ出すか

吉田悠也は、考える。


考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える。考える___________________。






そして____。






学校に到着した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ