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――店主の言葉
――いらっしゃい。
ああ、お前さんか。
どうだったい、あの物語は?
へえ、そうかい――。
けど一つ、分からないことがある……?
ああ、そこかい。
それならお前さんの言う通り、あの子は『大貴族』であってるよ。
侯爵ってのは、王様――つまりは公爵位を持つ者から領地を与えられた人間の働きがさらに認められて授爵された、大きな称号だ。
と言っても、洋の東西や国々で爵位の捉え方が違っているから、もし詳しく知りたいなら自分で調べるんだな。ちょうどそういった本なら、ほら、指さす先に見えるだろう。あの棚のものがそうだよ。
……まあ、ゆっくりしていきな。
また、お前さんが望む物語が胸に浮かぶ時があって、それが霞の向こうにあるってんなら、薦められる作品があるだろうさ。
店はいつもここにあるんだ、好きな時に顔を出しな。




