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「落ち着いたかい?」

 少しだけ時間をおいて、猫は私にそう言った。 

 私は何も言わずにうなずく。

「全部思い出したかい?」

 うんとうなずく。

「そうか。それならよかった。これで僕の役目は終わりだ」

 猫はそう言うと手すり身軽に降りた。

「役目が終わりってどういうこと?」

 猫は尻尾を揺らしながら言う。

「最初にも言ったことだけど、僕は君の失ってしまった過去を伝えるために、ここに存在していたんだ。だから、すべてを思い出してしまった君のそばにいる意味はもうなくなってしまった。だから、もうじき消える。それだけのことさ」

「待ってよ。これから私はどうなるの?」

「簡単なことさ、君はあの場所で世界の終わりを目にすることになるだろうね。目が覚めてからのお楽しみかな?」

 猫がそう言うと、まただ。意識が遠のき、その場で私は倒れこんで眠ってしまった。


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