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第二章 腐りきった世界を旅して
キッカケが欲しいと願った。
そのキッカケを理由がどうこう言うつもりはないけど、僕は旅に出ることにした。
何か目的がある訳ではない。どこかにゴールがあるわけでもない。
自分探しの旅、とは違う。
自分を変える旅だ。
この腐りきった世界にある美しい場所を巡って今までの僕なりの価値観を改める旅。
夢を見たいと思った。
その夢はどんな形で僕を満足させるかわからないけれど……。
もしかしたら、ずっと満足できないかもしれない。
それでもいい。僕は先に進む。
この先、何もない世界であったとしても、僕は気にしない。
既にスタートした道のりを引き返すことなく僕は、夢を観に行くんだ。




