アムール・アン・カージュの鏡
初心者です。
温かい目で見守っていただけると幸いです。
-----------------------------------------------
あなたの願いを一つだけ叶えましょう。
瀕死のわたしにそんな声が聞こえました。
願い、そうですねぇ。
何かあったかしら。
ありました。
一つだけ。
私の存在をなかったことにして欲しいのです。
私が死んでしまえば、きっと、家族が悲しみます。友人達も悲しみます。そんなの哀しいです。だから、私のことをみんなの記憶から跡形もなく消してください。そして、できることならば、私のいた場所に他の、家族を知らない人を入れてください。そうすれば、きっと、大切な人たちは悲しみに暮れることはないと信じられます。
あはは、1つじゃなくて、2つになっちゃいました。
少しは色をつけてくださいませんか?
1つも2つもそんなに変わりませんよ...たぶん。
あら、よろしいのですか!
ありがとうございます。
なんですか?
どうして、そんな願いをですか?
どうしてなんでしょうね?
たぶん、わたしの一番大切なものだったんです。
だからかな、自分の居場所が永遠に失われるよりも、自分のことが忘れ去られるよりも、自分のことで苦しんでいる姿を見たくないって思ったんです。
あとは、そうだなぁ。
今がとても幸せだからです。
..確かに、一般的に見れば、不幸な状態と言えるでしょう。
でも、幸せに感じてしまう。
だって、悲しんでくれたから、大切な人たちが惜しんでくれたから。
はは、理解できないって、顔してますね。
そう、ですね。
わたしね、死ぬのは1人じゃ怖かった。
だから、死ぬ時は誰かが、近くにいて欲しかった。手を握って、微笑んでくれれば、きっと、幸せだったと思えるに違いない。そう思った。
...あれ、矛盾してますね。
苦しんでいるのを見ると安堵するし、見たくないとも思う。
よく見ると全体的に矛盾だらけ。
なんでだろう。
幸せに思えてしまうのもほんと。
悲しくて哀しいのもほんと。
嬉しいのもほんと。
わたしは結局、どう思っているんだろう。
でもいっか、矛盾を抱えている。それこそが、私の歩んできた道を示すものであり、わたしという人物がいたという証でもある。そう考えようと思います。
人間らしいまま、生を終わらせるとしましょう。最後に、自分を見つめなおすきっかけをくださり、ありがとうございました。
もう一度いつか巡り会う日が来たのならば、また話を聞いてください。
約束ですよ。
そんなふうに、片手のない少女は笑って消えた。
amour en cage
=>ほおずきのこと
=>花言葉: ポジティブな意味「自然美」「心の平安」「笑顔」
ネガティブな意味「偽り」「ごまかし」「浮気」「半信半疑」
らしいです。




