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朝起きたら女子高生が勃ってた  作者: 小鈴なお
朝起きたら女子高生が勃ってた
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1.1 名前を『千穂ちゃん』に改名したのはそのしばらく後だ

 俺は池辻栄太いけつじえいた

 手多てた高校1年1組。


 自分で自分を説明するのは難しいな。とりたてて特徴と呼べるようなものはない。


 強いて言えば無駄に背が高い。190cmには届かないけど。

 

 顔はどうなんだろうな。まあ客観的に見て中の下か。正直小月さんとは全く釣り合わない自覚はある。

 

 お? そうか、ありがとう。君はいいやつだな。


 髪は短い。前に小月さんに「髪切ったの?」って聞いてもらったことがあってさ。それ以来小月さんが気づいてくれる程度に伸びたらすぐに床屋に行ってる。今のところ1勝2敗だ。


 そうだな、最初気付いてくれた1回以外はスルーだ。ほっとけ。今度はもうちょい伸ばしてから切るつもりだ。それでもだめだったら坊主にしてやる。これなら絶対気付いてくれる。


 小月千穂さんは同じく1年1組。可愛い。


 別に学内でミスコンとかあるわけじゃないし昔の漫画みたいに下駄箱からラブレターが溢れたりはしない。でも俺は大好きだ。だから俺の中のNO.1は間違いなく小月さんだ。俺の主観において学校内、というか全世界で1位であることは間違いない。


 小月さんを初めて見たのは入学初日なわけだけど、そのときはまだなんとも思わなかった。


 うん? ちっげーよ、小月さんは誰もが振り返る超絶美少女なんだよ。たまたま! たまたま俺の目の調子が悪くて5月まではちゃんと見えてなかったってだけだ。


 それでも自己紹介の時の小月さんはよく覚えている。


 窓際の最後列。すっと立ってからくるっとクラス全体を見渡してな。しゃきっとした表情で数秒固まってから、目がこう、窓、天井、床、と見て回って。そのあと小さな声で「よろしくおねがいしま(す)」って言って座った。す、は小さくて聞き取れなかった。


 小月さんはさ、ちょっと人見知りするんだ。でも仲良くなってからはそりゃもう、ばんばんしゃべる。仲良しの奈美ちゃんと話してるとことか、見てるだけで楽しくなる。


 そうやって元気よく話している小月さんを見るようになって、自己紹介の時の小月さんの気持ちが分かった気がするんだ。


 普段どおり景気よく話しをしようとしてから、知らない顔ばかりなのに気付いて固まっちゃったんだろうな。そのときのまんまるい目があっちこっち動いてたのを思い出して、俺はもうだめになり始めた。


 あと、その頃席替えがあってさ。

 

 窓際の最後列が俺、その前が小月さんになった。毎日小月さんを背後から観察できるし、時節おしゃべりだってできる。これがとどめだ。


 それ以降俺は小月千穂さん可愛い以外頭にない。


 ちんこの名前を『千穂ちゃん』に改名したのはそのしばらく後だが、もう生まれたときから俺のちんこは『千穂ちゃん』だったようにしか思えない。それぐらい好きになってしまった。

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「竜のさきっちょ」
「いんちき奴隷館」
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小鈴なお
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