0.1 序:朝起きたら女子高生が勃ってた
「おはよう、池辻くん」
「小月さん!? ちっさ! てかなんでそんなとこ勃ってるのっ」
朝起きたら女子高生が勃ってた。
少し下品な言い方をするとちんこが女子高生になってた。
より詳しく説明すると、朝立ちした俺のちんこが、小さくなったクラスメイトの小月千穂さんに置き換わっていた。
いや、そういう顔するな。分かるよ。分かるんだけど真面目な話なんだ。少しだけ付き合ってくれないか。
もともと小月さんは小さい。多分150cmない。でもさすがにここまで小さいわけはない。今の小月さんの長さは12.9cmだ。
長さ? そりゃ測ったことぐらいあるだろ。元気なときのちんこの長さそのまんまだよ。
……おい、なんで嘘って分かるんだよ。確かにちょっと鯖読んでるかもな。許せ。しょうがないだろ、Wiki見たら普通は12.9cmからって書いてあるんだもん。うわ、俺足りてねぇとか思ったらちょっと数字ごまかしたくなるだろ。
長さの話はもういいんだ。でだ、さすがに高校生にもなってこれ以上ちんこちんこ連呼するわけにもいかない。よって、ここからは名前で呼ぶ。
え? だから名前だよ。君も自分のちんこに名前ぐらいつけてるだろ。それだ。俺の場合は『千穂ちゃん』と呼んでいる。
『千穂ちゃん』は朝起きたときとかえっちな気分の時に元気で、お風呂で洗うとうれしそうにむにゅむにゅする。君のと同じだ。
いや、何言ってんの? ちんこってそのまま連呼していいのは小学生までだろ。高校生にもなってちんこに名前付けてないのなんて君ぐらいだぞ。まだ名前がないのなら早くつけろ。
違うか、言うのが恥ずかしいだけなんだろ? いいよ、これから俺と少しずつ仲良くなって、いつか俺に君のちんこの名前を教えてくれ。
で、だ。
今、俺の股間に勃っている小月千穂さんは『千穂ちゃん』ではない。
16年間苦楽をともにしてきた俺の『千穂ちゃん』ではなくて、クラスメイトの小月千穂さんが小さくなったものだ。
しゃべるし動く。足の裏だけ俺の股間にくっついていて、トランクスの穴から勃っている。俺はまだ起きたばかりでTシャツにトランクスだが、小月さんは高校の制服を着ている。
「なんでこんなことになってんだろね」
ほっぺをかりかりする小月さん。
まん丸い目玉をくりくりと動かして目のやり場に困っている小月さん。
ちっこくて、おっぱい大きくて、黒いストッキング履いてて、よく見るとまだ着替えが終わってなくていろいろ見えちゃってる小月さん。
可愛い。尊いだとか語彙力がどうとかそんなものではとても表せない。2、3周してスタートに戻って、ただただ可愛い。
まあほらいまさら隠しようがないから言っちゃうけど。
俺、大好きなんです。
小月千穂さんのこと。
ちんこの名前に使っちゃうぐらい好き、って言えば分かってくれるだろ?
他の話は置いておくにしても、いかに小月さんが可愛いかだけは分かってほしい。少し話が逸れるが聞いてくれ。
6月9日より連載を開始しました。
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