神様が俺の思い通りな訳あるか
1週間前の始業式
「翔太遅刻するわよー」
あぁ世界一目覚めの悪い母の声だ、、
あー昨日夜更かししちまったなぁ、今何時?
ふと時計に目をやった
「ん?あっ待て待て」
ドタッバタ ガチャ
「うるさいわよ、翔太早くしないと高校の始業式遅れるわよ?」
「もう遅れてんだよっ」
こういう時に母は頼りにならず妹は こちらを見るなりニヤッとしてまぁやだ怖い、
「あんた昨日ずっと俺のラブコメschoolLife来たァァって、ずっと叫んでるからでしょ?ちょーウケる」
うっ、、、
会心の一撃をノーガードで食らった俺はその場からにげるように
「さよなら行ってきまーす」妹の話を無視して、小さな声で家を出た、
始業式遅れて入る教室なんて、まるで中学と同じじゃないですか、、半泣きになりながらも走った前なんて見ていたかった
ドンッ
何かにぶつかった、
「イッタたた、すみません、前しっかり見てなくて、、っ」
その時目を開き直した、清楚感溢れる黒髪に止ま
る蝶の髪留め、瞳は真紅の赤で引き込まれそうだ
った。
「大丈夫ですか?」
「えぇ大丈夫よ、ありがとう」
あっ蕀木高校の制服って事は
「君も遅刻?」微かな期待と遅刻仲間が居る事に内心喜びが隠せなかった
「いいえ、私は用事がね、貴方は走って行かないと 、先生に怒られちゃいますよ」
笑顔で顔を近付けてくる彼女に対して顔を赤くした、少し近いだけなのに、すごくいい香りがした
「あ、あの」
小声だか聞こえてる事を祈った
名前を聞いて少しでもきっかけを作りたかった
「早く行かないとじゃあね、」
期待は虚しいだけか、
よし、俺は中学の時に使っていた手帳を出してラブコメの道と書いたメモ用紙に
「美人と衝突ラッキースケベ無し」ラブコメの主人公まではまだ遠いな
神様はいつだって残酷だ。