第4話 チョットコレハナンダイ?
誕生日パーティーの次の日の朝
寝ていたいという気持ちを抑え、目を開き起き上がる。ひとつ溜息をつき思い出した嫌なことを思い出したような気がしなくもない感覚に陥る。
……さっき夢を見て思い出したことがある。この世界はいわゆる”乙女ゲーム”の世界だ。しかも、ヒロインじゃなくて悪役令嬢のことが最初好きな設定のやーつー。ヒロインはまだ出てきておらず、相手の1人はもちのろんノヴァ様だ。
そして私は前予言した通りモブだ。大切なことだからもう1回言うね。ものすごいモブだ。もう1回言うね。とてもとてもモブだ。もう1kk((殴
はい、すみませんでした。_○/|_ 土下座。
ただそのおかげで私は確実に楽しい学園生活を謳歌できるZOI☆やたー(^ω^三^ω^)
部屋を見た渡すと違和感を覚えた。その違和感はすぐにわかった。
ほんとにくれたんだw
昨日ノヴァ様にこれを要求したらほんとに来た。これとは私が1番好きな花、ラベンダーである。
ラベンダーの芳醇な香りが部屋中覆い尽くしている。ラベンダーなんとなくじっと見つめ、また溜息をつきベットからおり着替え始める。
今日は待ちに待った洗礼を受ける日だ。今日の日のためにどれだけ待ったことか。早く適合属性が知りたいゼッ( ー`дー´)☆
この世界の属性は水、緑、火、地、光、闇、無の7つだ。関係は、水≺緑≺火≺地と光≺=≻闇で無は1つで、独立している。あくまでこれは属性であってもし氷が作りたかったら水属性の氷魔法でできて、風を起こしたかったら緑属性の風魔法という感じだ。
個人的に1番欲しいのは断トツで無属性ダネ!!私が1番使いたい空間魔法はこれに含まれてる。あと、回復、身体強化、並列思考とかの魔法もこれに含まれてて1番良きき。
2番目に欲しいのは地属性で、おそらくこの属性に金属魔法が含まれている。誰かに聞いたわけではないから確かな情報じゃないけど、外れてもまぁいっかテェキィナ★?
3番目は水属性。まぁこれは単純に氷を操りたいから。なんかかっこいいじゃん?まぁ1部、みんな大好き(かも?)某映画が関係してるけど……
「ソフィアお嬢様。そろそろ行きますよ。」
「はぁ~い。今行くねー。」
今私が着ている服は普段着でも外出用でもなく教会に行く為だけに作った服だ。
純白のすべすべした生地に肩と上腕の中間に金に縁取られた青い宝石の留め具とオリーブを模した金のベルト。
なんかね私の中の勝手なイメージで女神様とかが着るような服みたいなんだよね。でもホントのホントにまじで綺麗。私が着るともったいない感じがする。
「お嬢様!早くしないと予定時間に遅刻しますよ!」
やべっ。アンジュちゃん怒っとる。
慌ててドアを開け転移部屋に向かう。転移部屋には転移魔法が付与された2対魔石のうち片方がが置いてあってもう片方は何処かにある。今回の場合王都に片方があってそこから教会に行ける。
「遅くなってごめんなさい。」
慌ててる感じを出してごめんなさい感を出す。まあ全然そんなこと思っとらんけどね。
「ソフィア手を繋いで。」
「はい、ホルス兄様。」
右手にはホルス兄様、左手にはアンジュ。両手に美少年、美少女という名の花。目の前には父様と母様。眼福眼福、あー幸せ。
「みんな行くよ。」
父様が掛け声をかけそれにみんな頷く。
『転移』
思わず目を覆うほど強く白い光が当たりを包み込む。
光が収まり恐る恐る目を開けるとさっきと変わらない部屋の中にいた。
「父様、まさか失敗なんてことでは「お帰りなさいませ!」」
私が言い終える前に話をかぶせてきたのはドイツだ?このぉ~無礼者ぉ~う!!
ドアの方を見るとそこには執事と数人のメイドとフットマンがいた。美男美女の。執事さんはワイルド系の美男でメイドはカワイイ系とキレイ系だ。
「お母様、早く教会へ行って洗礼を受けたいです。」
「ええ分かったわ、セバスチャン準備してもらえるかしら?」
「既に用意してあります。直ぐに行くのでしたら馬車の中で少しお待ちください。あるものを持ってまいりますので。」
そういうと魔法でどこかに消える。普通貴族の前でこういう魔法を使うことはマナー違反なんだけどお父様とお母様はそういうの気にしなくてそれにより効率が良くなればいいよー、的な感じなんだよね。
「ソフィア、馬車で待ってましょうか。」
「分かりました。」
セバスチャン何を持ってきてくれるんだろ?なんか美味しいものとかがいいな。
「ソフィアちゃん、今考えてること当ててあげようか?」
「そんなことできるんですか?」
「ソフィアちゃん今セバスチャンが持ってきてくれるの何か食べ物がいいとか思ってるでしょ?」
Σ(゜ω゜ノ)ノなんで分かった!?
「お母様ってエスp」
「じゃないよ?」
「なんでわかったのですか?」
「顔に出てるのよ。考えてることが。」
Σ(*゜◇゜*)おっふ大変だ。
玄関につきドアを開ける。するとそこに1台の馬車が置いてあった。
「お母様、もしかして馬車の壁に書いてある紋章ってグリモワール家の家紋ですか?」
「そうよ。かっこよくて綺麗でしょ。」
「ええ、とっても綺麗です。気に入りました。」
「そう、それは良かった。」
お母様は女神のような微笑を浮かべ私を見つめる。
「さ、早く乗っちゃいましょうか。」
「はい!!」
数分後……
コンコン、馬車のドアを叩く音がする。セバスチャンだと思いドアを開ける。
「遅くなって申し訳こざいませんでした。」
「大丈夫です。」
「昼食がまだだと仰っていましたのでついたら食べれるように軽食を作っておりました。今食べられると吐き気を催いますので着いてから食べるのがよろしいかと思われます。」
「こんな短時間でありがとうございます。」
「とんでもありません。取り敢えず時間が押しておりますので出発させていただきます。」
私たちを乗せた馬車は徐ろに動き出し教会へ向かう。
いざ教会へれっつらごー!!