第1話 私は無敵(お父様にだけ)
ソフィアが子供のからだで呂律が上手く回らない設定でひらがなばかりで読みづらいのはご了承ください。
「お……くだ……お…さ…おきて……さい、起きて…………起きて下さいお嬢様!!」
「あぃっ!!しょふぃあふぉんぐりもわーるただいまおきまちた!!」
元気にそう言うと同時に手を挙げて起き上がった。
「おはようございますソフィアお嬢様」
「おはようこじゃいましゅアンジュ」
やべっ昼寝してたらもうこんな時間になってもた。
「夕食がもう既に用意されています。ダイニングルームに向かいましょう。」
眠い目をこすりながらメイドのアンジュに朝の挨拶をする。
アンジュは私の自慢の侍女で美少女だ。因みに3歳上の8歳でとても礼儀正しい子で、乙女ゲームでいういわゆるヒロイン的なポジションにいる。
因みに日本語では無く、この国の言葉だ。この国はセクレット王国。
ここの国はインダス文明みたいな感じでセクレット語にセクレット文字、象徴の川はセクレット川となっている。
セクレットは、英語のsacredと発音が似ていて、意味も神聖だ。つまり神聖王国と言った感じだ。
まぁ神聖と言うには神聖魔法があると言うので勿論この世界には魔法の概念が存在しておった!!
セクレット語とセクレット文字は、いわゆる英語とフランス語が混ざりあって出来たようなものだ。まぁ英語はもちろんフランス語は、個人的な趣味で覚えてた。混ざりあうって言ってもわかりにくいと思うけど1つ例としてあげると、数字はフランス語でアン、ドゥ、トロアとなる。
うちは、公爵家なので基本的な言葉と文字予習をしとくのは当たり前らしい。ということで今日私の講師がやってくる。
と、その前に……
腹が減っては戦は出来ぬという言葉があるのでとりあえず朝ごはんを食べよう!!
「「「「天地森海からの恵みに感謝して。」」」」
この国の食事形式とテーブルマナーはフレンチと同じだ。
そして、今更だか私の家族を紹介しよう。うちはお父様、お母様、お兄様と私の4人家族。
お父様がガディウス=フォン=グリモワール、銀髪碧眼の美男子だ。
お母様がシトラス=フォン=グリモワール、紫紺の髪に翠の目の美女。
お兄様がホルス=フォン=グリモワール、銀髪に翠の目で美少年。
私は、薄い紫の髪に右目が銀色、左目がエメラルドグリーンのオッドアイだ。私、オッドアイ好きなんだよね、めっちゃ綺麗じゃん。でも、私が生まれたての頃はオッドアイじゃなくて両目ともエメラルドグリーンでいつの間にかオッドアイになってたらしい。変なの。
あと、髪の毛が少しグラデーションっぽくなってて何でだろうと思ってたら1本1本の髪の毛が透明でめっちゃ薄い紫だった。私は髪をすいているから根元の方が薄紫色で毛先の方がプラチナとなっている。自分で言うのもあれだけどめっちゃイイ!!
あ、そんなこと言ってるうちにメインディッシュが来たぞ。
(˙꒳˙ ≡ ˙꒳˙)おっおっおっおっ
あれは肉ではないか!!
な、生だぞ……
ま、まさかここで焼けるってのか!!
おお!鉄板が運ばれてきた!!
「おとうたまわたちおにくかたいのいやらからレアがいいでしゅ!!」
子どもの身体だからか相変わらず呂律が上手く回らないな。くそっ、めっちゃ喋りにくい。
「でも、生の肉は衛生面的に危ないぞ。」
「でもかたいのはいやらの。ね、おねがい?」
「おねがい」のとこで私の必殺技発動!!手を組んで顎の下に添えて目をうるってさせて首をちょっと曲げる。
消費MPは0だが、お父様にはダメージ∞(ムゲン)。勿論私の圧勝で終わり不戦歴は更新されて、私は柔らかくて美味しいお肉にありつけたのでした!
ふぅー、お腹いっぱい。満足満足。
私は軽い足取りで自分の部屋に戻る。これから地獄のようなことが起こることも予期せず。
ガチャと小さく音を立てドアを開ける。
するとそこには見慣れない人がいた。
メガネに頭の上でお団子にした女性がいた。
んんんんんん?
Who are you?チョット アンタダレデスカ フシンシャデスカ?
ワカリタシタ、フシンシャデスネ。
こんな時は悲鳴を上げずに相手の気に触らないようになんにも知らないですよー、分かんないですよー、的な雰囲気を出しつつ話しかける!!
「あの、おばたまはどちらたまでしゅか?」
おおっとおばたまはやばかったかもしれない。ちょっと青筋が浮かんでる。(ソフィアは間違った選択をしてしまったようだ★)
ヨシ、見て見ぬふりをしよう。
「えぇっとねー、確かに”叔母さん”なんだけどまだ20代だから”お姉さん”って呼んで欲しいなぁー。」
「うーんとね、じゃあ!おねえたまはふしんしゃ?」
おおっとこれも間違えたかもしれない?怒ってはいないけどなんか呆れてる。
「ガディウスから何も聞いてない?」
「おとうたまからはなにもきいてないでしゅよ?おねえたまはなんでここにいるのでしゅか?」
”す”が”しゅ”になってちゃんと言えない(´;ω;`)
「それじゃあちょっと待っててくださるかしら。ガディウスに確認してくるから。」
「あい!わかりまちた」
ガチャと音がしドアが閉められ、後には静寂だけが残る。
うぅーん、暇だなぁ~。
なんかしたいけどなんにも出来ない。本も、家の図書室のやつは全部読んじゃったし、うぅーん、どーすっかなぁ。
あ、そうだこの前本で読んだ妖精&精霊の召喚してみよっかな。最初は全然出来なかった魔力操作も最近は上手くできるようになってきたし、やっちゃう?やっちゃおうか、ヨシやろう!!
うぅーんとね確かここら辺に妖精&精霊召喚の本があったはずなんだけど……
あ、あったあった。それじゃあまずは下級妖精&下級精霊の召喚をしてみようでは無いか。ページは3ページかあ、その前に注意事項書いてあっけどまぁ読まなくてええでしょ。3ページ開いたのはいいんだけど、絶対言い難いやつやん。
『わりぇなんじにとう、わがけちゅぞくのけいやくにこたえあらわれよ さもん うんでぃーね』
くそぅ、『我汝に問う、我が血族の契約に応え現れよ 召喚 ウンディーネ』って言おうとしたんにくそっ。
辺りが目を思わず覆わなければならない程、水色に光り半径1㍍の魔法陣が現れ、梵字とキリル文字が実体化し、辺りを飛び回る。
え?なになに?下級精霊を召喚するだけでこんなことになるの?って言うか出てくるの遅っ。
10秒後、なんかよくわからんが出てきた。165㌢くらいの綺麗な女性(?)と、20人くらいのちっちゃいお供的な子が。これが下級精霊だったら上級精霊どーなんのよ。3㍍ぐらい行く訳?
「えーっときりぇいなおねえたまはかきゅうせいれいでちゅか?」
『はぁ?そんな訳ないでしょ。私のどこが下級精霊に見えるのよ。』
ドンッ
大きな音がし、ドアが開かれた
「ソフィア(ちゃん)!!」
ふぇ?