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国史先生物語

作者: アナキスト

短いのであるすじも要らないと思います。W

韓国のとある高校。

とある日の国史授業の時間でした。国史先生の授業は

つまらなくて退屈と悪名が高かったんです。

名付けて人間睡眠剤またはDDT(農薬の一種)と呼ばれる程でした。


ところで、あの日はどういう風の吹き回しだったんでしょうかね。

国史先生が教科書を閉じて今日は退屈な正規授業ではなく

ただ御伽噺を聞くつもりで話を聞いてくれと言いました。


皆さん、これは昔の物語です。海を隔てた二つの国がありました。

一方は強い軍事力を有していました。そして別のほうは比較的に

軍事力がずっと弱かったのです。

強い国は自分の力を笠に着て弱い国を無理やり合併してしまいました。

合併とは何かみんな知っていますか。合併というのは無理やり

国を合体させてしまうと意味ですよ。

はい、強い国は弱い国を完全に自分の国に合わせてしまいました。つまり

弱い国は世の中から消えて二つの国が一つになってしまいました。


いつもなら机に寝そべって居眠りしてるはずの子供たちがこの日は

なぜかみんな先生の話を真剣になって聞いていました。


では、弱い国の人々はどうなったんでしょうか。自分たちの国が

なくなってしまったのです。一朝一夕に自分たちの祖国をこっそり

奪われたのです。

国を奪われた人たちの中にはこれをあまりにも無念がって自分たちの

国を奪い返そうとして闘争を決心した人たちがいました。

とても勇敢な人々でしょう。

そういう人たちのことを「独立闘士」または「独立運動家」と言います。

強い国によって一つの国となっていたのでこういう独立運動家たちは

国家によって監視されざるをえませんでした。

国家権力である軍隊、警察がこの人々を追いかけまわって捕まえて

監禁したりしました。

実際に数多くの独立闘士たちが捕まって辛い拷問を受けて死にました。


先生の話を聞いていた感性の豊かな女学生の一人が涙を流し始めました。

まるで涙が感染したかのように何人かの生徒たちも涙を流しました。

プライドの高い男子生徒は涙が出るのをやっと堪えて平静を装いました。


皆さん、独立運動家たちにだって愛する家族がいたんです。独り身ではなかったのです。

にもかかわらずあの人たちは命を懸けて強力な国家に対抗し闘争をしたのです。

君たちならどうですか。できますか。先生は自信がありません。果たして自分が

あの時代に弱い国の国民であったならば独立運動ができたのか自分の胸に

聞いてみましたが正直自分には無理です。


子供たちは声まで出して泣き始めました。


「先生!私は今まで国史はただつまらなくて退屈な教科だとしか思っていませんでした。

しかし今日の先生の話を聞いて胸が痛みました。そして私たちが絶対に

勉強しなきゃいけない教科だという気がしました。先生、とても面白い

お話を聞かせてもらってありがとうございました。!」


「あたしは今まで先生のこと誤解してました。でもこんなに熱くなる

お話を聞くあせてくれた先生はこの時代の真の教育者で、まことの

先生だと思います。ありがとうございます。!!」


子供たちは先生に礼を言いながら自分の考えを述べました。


皆さん、歴史というのはこういうものですよ。ただ年度を覚えたり

事件を丸暗記したりする教科ではないんです。

歴史というのは人間が生きてきた足跡です。そこには喜びも悲しみも。

そして生も死も深く関わっています。今日の物語が皆さんの将来に

いい刺激になればと思います。


さあ、先生が今まで皆に聞かせた物語は西暦1402年に朝鮮王朝が

無理やり耽羅国を合併した悲劇に満ちた歴史の話です。

耽羅国の独立闘士たちは命懸けで戦いましたが、結局は独立を

勝ち取れず耽羅という国家は完全なる滅亡を迎えました。

ハッピーエンドじゃなくてとても残念です。


いかがでしたか。

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